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昭和女子大学が農村特産の「あきたこまち米粉ドーナツ」販売を支援――都会からできる農村支援の試み

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秋田県仙北市西木地区(旧西木村)の農家の女性たちが、自家生産米あきたこまち100%の米粉を使った、手作りの焼きドーナツを製造・販売している。最近の米粉ブームもあり注目される食品だが、それを十分アピールして商品化されていなかった。そこで、昭和女子大学「地域環境デザインゼミ」の瀬沼頼子教授と学生が中心となり、パッケージのデザインや販売方法などの支援を行い、効果を上げている。

 秋田県仙北市西木地区(旧西木村)の農家の女性たちが起業して設立した(農)サンファーム西木では『こめっこ工房「輝楽里」』を立ち上げて、自分たちで生産した「あきたこまち」の米粉だけを使った、揚げない手作りの焼きドーナツを製造・販売している。

 農村地域をフィールドに実証的な研究を行っている昭和女子大学大学院生活機構研究科の瀬沼頼子教授は、研究活動の一つとしてグリーンツーリズム体験で西木地区の農家へ民泊した。そこで農家の女性たちと懇談したときに、最近の米粉ブームもあり、注目される焼きドーナツの販売をさらに伸ばしたいという意向を知った。すばらしい商品であるにもかかわらず「手づくり」のシールを貼るのみで販売されていて、アピール度が弱いと思われた。

 農村に対する「都会からできる支援」、特に女子大学の特性を活かした協力支援は何かできないものかと考えていた瀬沼教授は、同大生活科学部環境デザイン学科でプロダクトデザインを担当する助手に、米粉焼ドーナツをアピールするパッケージのデザイン作成を依頼した。このパッケージを使ったドーナツは、秋田県仙北市内の道の駅や直売所で販売されるようになった。
 さらに、東京でもこの焼きドーナツを知ってもらうために、同大学園祭「秋桜祭」(11月13、14日開催)において、瀬沼教授が指導する「地域環境デザインゼミ」の学生がカフェを出店し、販売することになった。あわせて、仙北市や西木地区の農村紹介や研究活動を展示紹介する予定である。

 地域づくりや環境系をテーマに卒論を研究したい学生たちは、「地域環境デザインゼミ」に所属している。人間社会学部現代教養学科では、非農学系の女子大には珍しく「地域社会の活性化(農村)」という科目と、それに対となるような「地域社会のデザイン(都市)」という科目が設置されており、学生の関心も高い。また、学長の坂東眞理子が会長を務める「社団法人農山漁村女性・生活活動支援協会」会長も務めており、学長自身も男女共同参画に裏付けられた、活力のある農山漁村の実現、農山漁村の女性の地位向上、積極的な社会参画を促進を目指していることもあり、農村地域の活性化や自然環境問題、食料自給率の問題等々、農業・農村地域を国民全体で考えるべき時代にあって、農村について都会の女子大生が学ぶ意義は大きいと考えている。

 来年度は現地仙北市でのゼミ研修を実施予定している。「都市農村交流」を図り、農村実態を女子学生が肌で感じられる内容を検討しており、東京の女子大学生と農村女性との交流を深めていくことにしている。

◆秋桜祭(こすもすさい)概要
【開催日時】
 11月13日(土)、14日(日) 10:00~16:00
 (附属幼稚部、初等部、中高部の文化祭「昭和祭」と同時開催)
【開催場所】
 東京都 世田谷キャンパス
【焼きドーナツ販売場所】
 大学1号館4階4S05教室
 瀬沼ゼミ(地域環境デザインゼミ)
 カフェ:こまちセット(どーなつ+紅茶)
 持ち帰り用:どーなつセット(3個入り500円)

◆焼きドーナツ製造・販売
(農)サンファーム西木 『こめっこ工房「輝楽里」』
※あきたこまちの米粉を使ったパンの製造・販売をしている。
 秋田県仙北市角館町中町17
 TEL: 0187-53-3555
 営業は午前8:00~午後6:00 定休日は月曜日
 http://www.pref.akita.lg.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1267429488551&SiteID=0
 (秋田県公式サイトでの紹介記事)

▼本件に関する問い合わせ先
 昭和女子大学 学長室
 〒154-8533 東京都世田谷区太子堂1-7
 TEL: 03-3411-7470
 FAX: 03-3411-6269
 E-mail: g-hosa@swu.ac.jp

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