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流通産業ライブラリー開設、5月23日には記念セミナーを開催 【法政大学イノベーション・マネジメント研究センター】

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法政大学イノベーション・マネジメント研究センターでは、特色あるデポジット・ライブラリー(保存図書館)の構築を目指し、流通・消費財産業に特化した「流通産業ライブラリー」をこのほど開設した。一般公開に向け準備を進める一方、5月23日(土)には設立記念セミナーを実施する。

 法政大学イノベーション・マネジメント研究センター(矢作敏行所長・経営学部教授)では、このほど市ケ谷キャンパス内に流通・消費財産業に特化した「流通産業ライブラリー」を設立した。欧米の大学では一般図書館を補完するため、社史や歴史的な社内資料、政府内部資料等を収集、保管するデポジット・ライブラリーが充実している。同研究センターはそのような社会的な役割を担い、同時に産学官連携の研究を促進するため、1986年に旧・産業情報センターとして設立された(2004年改称)。今回の「流通産業ライブラリー」は、より一層の充実を図るため構想された。

 蔵書に関しては、2009年2月、長年にわたり日本のチェーンストア企業を経営指導してきた日本リテイリングセンターの渥美俊一氏から日本チェーンストア経営専門図書館の蔵書の一括寄贈を受けた。これを軸に資料を収集、整理し、順次広く公開していく。

 開設にあたって日本チェーンストア協会や日本マーケティング協会など11業界団体ならびに日本商業学会等4学術団体・研究機関からも多大な協力を受けた。昨年秋に開催した設置準備委員会には、伊藤雅俊セブン&アイ・ホールディングス名誉会長や岡田卓也イオン名誉会長相談役ら賛同する流通業界のリーダーが数多く参加し、ボアソナード・タワーの書庫施設を見学していただいた。流通業界の後押しで、約100社の小売企業等および経営学部有志から目標を大幅に上回る寄付金を頂戴した。

 流通・消費財産業は、高度経済成長の波に乗り急成長してきたが、これまで、その歴史的発展の裏付けとなる図書資料を専門的に収集・整理する機関はなかった。同分野での研究に取り組んできた矢作所長が中心となり、業界・学界に広く図書資料の寄贈と寄付を呼びかけ、通常の図書館や研究機関では収集しきれない社史・伝記や報告書等を体系的に収集する計画が実現した。
 「近年、いくつかあった流通・マーケティング関連の研究所・機関が閉鎖されました。また業界・学界でも世代交代が進んでおり、行き場を失った図書資料が増えています。それらをうまく拾い上げることで社会貢献したい」と矢作所長。今後は流通・消費財産業以外の分野を含めて、既存図書館にない社史や社内資料等を重点的に収集していく。

 5月23日(土)には設立記念セミナー、「明日の流通産業を担う人々に贈るメッセージ」を法政大学市ケ谷キャンパスの「薩埵(さった)ホール」で開催する。
(詳細はHPを参照) http://www.hosei.ac.jp/fujimi/riim/
 当日は、渥美氏のほか、ライフコーポレーション創業者の清水信次会長、セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長などが講演する。

▼本件に関する問い合わせ先
 法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
 TEL: 03-3264-9420

581 設立の支えとなった寄付者芳名パネルと矢作所長

582 一般公開に向け資料整理に余念のない職員たち