武蔵大学

武蔵大学開学60周年記念講演会「日本のアニメ 絵巻物から漫画まで」(全5回)が大盛況の中、終演

大学ニュース  /  イベント  /  生涯学習  /  地域貢献

  • ★Facebook
  • ★Twitter
  • ★Google+
  • ★Hatena::Bookmark

武蔵大学では、開学60周年記念講演会「日本のアニメ 絵巻物から漫画まで」(全5回)を10月3日(土)~11月7日(土)の期間で開催した。定員500名に対して1000人以上の応募があり、大変盛況であった。


◆10月3日(土)
 第1回目の前半では、同講演会の総合プロデュースを行った同大人文学部小山ブリジット教授による講演を行った。「日本のアニメーションのルーツ」をテーマに、『伴大納言絵巻』などの絵巻物や浮世絵、日本絵画の資料など多くのスライドを交えながら、アニメーションの歴史などについて語られた。
 後半は、アニメーション監督であり、株式会社マッドハウスのりんたろう先生による講演を行った。「日本のアニメーション―その過去と未来」をテーマに、日本のアニメの歴史や最新のアニメについて語られた。
 
◆10月17日(土)
 第2回目は、『あしたのジョー』などで有名な漫画家ちばてつや先生と小山教授との対談「ちばてつやのマンガ人生」を開催。ちば先生の有名な作品についてはもちろんのこと、先生の幼少時代の話や漫画家になってからのエピソードなどにも触れた。
 先生の代表的な作品の一つ『あしたのジョー』に登場する主人公ジョーのライバルである力石徹が死んだ時、実際に葬儀が行われたことは有名な話だが、その際の写真なども紹介された。時折、観客から笑い声が起きるなど、終始なごやかな雰囲気の中で対談が行われた。
 後半では、ちば先生に会場で漫画を描いていただくコーナーも。「チャー・シュー・メン!」の掛け声で有名な『あした天気になあれ』の「向太陽」から「あかねちゃん」「ヒデマロ」「矢吹丈」まで、スクリーンに次々と描かれる漫画のキャラクターに、皆が見入った。
 
◆10月24日(土)
 第3回目は、「手塚治虫のマンガとアニメーション―その歴史的意義」と題し、手塚プロダクション著作権事業局局長・清水義裕氏による講演を行った。清水氏は、手塚プロダクションにアニメーション制作のアルバイトとして勤務。その後、大学卒業と同時にプロダクションに入社した経歴を持つ。
 手塚先生とのエピソードから、作品が現在の日本のマンガや産業、アニメーションの歴史にどのような影響を与えたかなどを、作品をスライドに映しながら語られた。
 
◆11月1日(日)
 第4回目は、劇団みんわ座による「江戸の写し絵」の公演を、練馬区立練馬文化センターにて開催した。前半は、落語家の林家正雀先生による落語『湯屋番』、昭和初期に滅んだ芸能「写し絵」を調査復元している山形文雄先生(劇団みんわ座代表)による「江戸の写し絵解説」を行った。
 「江戸の写し絵解説」では、オランダから「金属製の幻灯機」(マジックランタン)が輸入され、幻灯機を改良して本格的な光学映像劇「写し絵」が誕生した歴史、普段は見られない「写し絵」の舞台裏までを、みんわ座の方々の実演とともに行われた。
 後半では、講談師宝井琴嶺先生による講談『那須与一 扇の的』が語られた。
 
◆11月7日(土)
 第5回目は、NHK人形劇「三国志」「平家物語」などの人形美術で広く知られる川本喜八郎先生と小山教授による対談「人形は生きている“人生を演じる人形の創造”」を開催。劇作家、飯澤匡氏と、チェコの人形アニメの巨匠トルンカ氏の、二人の師匠によって、ドラマの人形への目を開かされた話が語られた。
 中でも、「三国志」で有名な諸葛孔明の人形について、「何回も作り直して4回目でやっと”人形”が納得してくれた。人形を制作していると、人形が話をするんですよ」という話は、まさに、“人形は生きている”という今回のテーマにぴったりのエピソードであった。
 
 同大開学60周年記念講演会『日本のアニメ 絵巻物から漫画まで』は全てのプログラムを終了した。
 
*記念講演会詳細URL:
http://www.musashi.ac.jp/modules/annai_kouhou/index.php?content_id=15
 
▼本件に関する問い合わせ先
 武蔵大学 企画運営部 企画・広報課
 〒176-8534 東京都練馬区豊玉上1-26-1
 TEL: 03-5984-3713
 FAX: 03-5984-3871
 E-Mail: kouza@musashi.ac.jp
 http://www.musashi.ac.jp/