東京医科歯科大学

医学と歯学が共通して学ぶべき科目を合同で行うカリキュラムを導入――東京医科歯科大学が2011年度より「医歯学融合教育」を開始

大学ニュース  /  大学改革  /  教育カリキュラム

  • ★Facebook
  • ★Twitter
  • ★Google+
  • ★Hatena::Bookmark

東京医科歯科大学では2011年度より、医学部医学科および歯学部歯学科に「医歯学融合教育」を導入する。これは、包括的な視野を持つ医療人の育成を目的に、医学と歯学が共通して学ぶべき科目を合同で行う画期的なカリキュラム。医療系総合大学としての特徴や個性を生かし、教養教育の一層の充実を図りながら、深い医療的素養を備えた医師及び歯科医師を養成することを狙いとしている。

 医歯学融合という、日本では前例のない教育システムのきっかけとなったのは、東京医科歯科大学の国際教育パートナーであり、2002年よりPHMI(パートナーズ・ハーバード・メディカル・インターナショナル)と医学教育提携契約を締結しているハーバード大学である。

 東京医科歯科大学では入学すると、医学科・歯学科のいずれの学生も国府台キャンパスの教養部で2年間の教養教育を受ける。3年次からは医学、歯学の専門課程に分かれて学ぶこととなり、以降は両学科が教育において交流することは基本的になかった。
 一方、ハーバード大学では4年間の教育課程のうち臨床実習を除く2年次まで、医学と歯学とで共通の教育を行っている。そういった下地があるため、ハーバードの学生らは医学全般に関して知識があり、いずれの分野であっても意見をぶつけることができる。ハーバード大学の教育研修に参加したグループはこのことに衝撃を受け、「本学でも医歯学融合教育を実現できないか」と提案。本格導入に向けたカリキュラムの検討が進められてきた。

 近年、高齢者の口腔内の健康と全身疾患の関連性が指摘されるなど、医学と歯学との学際的な領域が広がりつつある。高齢者の顎および顔面に関わる疾患は、歯学と密接に結びついており、歯周病と全身疾患の関係なども指摘されている。高齢化による在宅医療や訪問診療などのニーズが増せば、医学、歯学にコ・メディカルまで含めたチーム医療の重要性は今以上に増す。
 「医歯学融合教育」は、学生の内からチーム医療について学び、体験する絶好の機会となる。また、学生同士のコミュニケーションの活性化、また、それによる学習効果の高まりも期待されている。

※「医歯学融合教育」の詳しいカリキュラム内容はこちらをご覧ください。
  http://www.tmd.ac.jp/for-examinee/curriculum_2011/index.html

▼本件に関する問い合わせ先
 東京医科歯科大学広報室(総務部総務課広報掛)
 TEL: 03-5803-5011
 FAX: 03-5803-0272
 E-mail: kouhou.adm@tmd.ac.jp