立命館大学

「二酸化炭素削減に向けた地域社会の主体に基づく亀岡カーボンマイナスプロジェクトに関する研究・事業協力協定」を締結――立命館大学

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このたび立命館大学は、亀岡市、京都学園大学、龍谷大学の4者で「二酸化炭素削減に向けた地域社会の主体に基づく亀岡カーボンマイナスプロジェクトに関する研究・事業協力協定」を締結した。

 このたび立命館大学は、亀岡市、京都学園大学、龍谷大学の4者で「二酸化炭素削減に向けた地域社会の主体に基づく亀岡カーボンマイナスプロジェクトに関する研究・事業協力協定」を締結した。

 亀岡カーボンマイナスプロジェクトは、炭による炭素固定能力に着目し、炭を農業利用することで温室効果ガス削減に寄与する取り組みである。平成20年度から保津町と亀岡市、京都学園大学、龍谷大学、立命館大学が協力して研究活動を行ってきた。

 今後、同プロジェクトにより二酸化炭素削減に向けた地域連携型の「地域政策モデル研究」や「科学実証実験」を総合的に推進していくことを目的として、このたびの協定締結に至った。
 プロジェクト詳細は下記の通り。

1.研究協力協定締結の目的
(1)専門的研究者との交流、研究プロジェクトの進捗などの情報共有や研究資源を共有する。
(2)4者の人的・知的・物的資源を相互に活用し、亀岡カーボンマイナスプロジェクトにて実施される二酸化炭素削減に向けた地域連携型の地域政策モデル研究や科学実証実験を推進する。

2.亀岡カーボンマイナスプロジェクト概要
 平成20年11月から亀岡市保津地域でスタートした亀岡カーボンマイナスプロジェクトは、世界初の取組として次の内容を含んでいる。

(1)地域の未利用バイオマス(放置竹林竹や間伐材等)を炭化して、その炭(バイオ炭)を農地土壌改良材として活用することで無機炭素を土中に隔離する。
(2)無機炭素の農地土壌隔離は、結果的に温室効果ガス削減つながり、将来の排出権取引制度の構築を通じて、この二酸化炭素削減分によって、カーボンクレジットとして、都市部から農村部への資金還流を可能にする。
(3)バイオ炭を埋設利用した農地で栽培された野菜をブランド化し、大企業の協賛を受けて、少子高齢化等で疲弊しつつある農業経営を改善し、持続可能な社会システム形成することが可能になる。
(4)この一連の取組を市内の保育所・小学校等で環境教育や食育と関連させて紹介し、地域の消費者育成(地産地消活動)を含めた、総合的な未来の地域環境意識を醸成する。

3.今後の取組みについて
 二酸化炭素削減を通じた排出権取引制度設計等、都市部から農村部への資金還流の仕組みをつくり、かつ低炭素社会の構築と、持続可能な社会構築を目指す。

4.その他
 亀岡カーボンマイナスプロジェクトの取組みは、アジア地域やイギリス政府等が注目するプロジェクトとして視察依頼が来ている。また、2011年秋には、世界バイオマス研究会議(学会)が京都で開催されることとなり、世界初の取組みとして注目を浴びることが予測される。

▼本件に関する問い合わせ先
 立命館大学リサーチオフィス
 TEL: 075-465-8224