龍谷大学

学生の主体的な活動を支援し、多文化共生キャンパスの実現に資する新棟を深草キャンパスに建設――龍谷大学

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龍谷大学は、2015年4月の「国際文化学部の深草キャンパスへの移転」に伴い、必要となる研究室や教室などを整備するとともに、学生の主体的な活動の支援や優れた研究基盤の形成、多文化共生キャンパスの実現などに資する新棟「新1号館(仮称)」を建設する。

 龍谷大学は、2010年度から10年間の改革指針として策定した「第5次長期計画」(以下「5長」)に基づき、全学的な改革に取り組んでいる。
 今般、5長施策の1つである、2015年4月の「国際文化学部の深草キャンパスへの移転」に伴い必要となる研究室や教室等を整備するとともに、学生の主体的な活動の支援や優れた研究基盤の形成、多文化共生キャンパスの実現などに資する、新棟「新1号館(仮称)」を建設する。

 深草キャンパスは、国際文化学部が瀬田キャンパスから移転することにより、学生規模が約12,000名となり、深草キャンパスに在籍する学生の教育環境のさらなる充実が重要となっている。新1号館(仮称)は、教室をはじめ、図書館や学生の自主学習などを支援するコモンスペースを設置するとともに、可能な限り交流ラウンジなど学生が集い交流できるスペースを設け、学生がキャンパス内で長く過ごすことのできる空間を設置することで、キャンパスアメニティの向上を図る。また、同大は2020年の将来像として「多文化共生を展開する大学」をめざしており、それらの実現や5長の推進に資する機能を有する施設として、「新1号館(仮称)」を建設する。
 またこれに伴い、新1号館(仮称)の起工式を、3月6日13:00より執り行う。

<新1号館(仮称)について>
1.建築概要
(1)用  途 教育研究施設(教室、研究室、図書館、コモンスペース、交流スペース等)
(2)建築面積   5,721.66平方メートル
(3)延床面積  27,643.65平方メートル
         B2F/6,005.40平方メートル B1F/5,795.64平方メートル
         1F/ 4,171.77平方メートル 2F/3,862.47平方メートル
        3F/ 3,233.47平方メートル 4F/2,582.77平方メートル
        5F/ 1,939.11平方メートル PHF/53.02平方メートル
(4)階  数  地上5階地下2階
(5)構  造  鉄筋コンクリート造(B2F)、鉄骨鉄筋コンクリート造(B1F)、鉄骨造(1Fから5F)
(6)設計監理  株式会社 飯田善彦建築工房
(7)施 工  株式会社 竹中工務店

2.工事日程
   2012年11月  旧1号館解体工事着工
   2013年 3月 新1号館(仮称)建設工事着工
   2015年 1月 新1号館(仮称)竣工
   2015年 4月 新1号館(仮称)使用開始

3.建築コンセプト
 新1号館(仮称)は、床とコアで構成された「スラブタイプ」の建物とし、内部の様々な活動を可視化します。また、将来の多様な施設への要請に柔軟に応えられるように、可能な限りコンクリート壁を減らし、間取り変更が容易なパーテーションを導入する等、空間の変更に対応し得るような施設とします。
 現在、深草キャンパスは、開設後約50年かけてレンガ色に統一された建物群を設置してきましたが、新1号館(仮称)は、学生や教職員の様々な活動をより活性化することに資するべく、新たな意匠の建物として設置することとなります。そのため、これまで設置してきたレンガ色の建物群を尊重し、新旧が調和するような外観とします。

4.各スペースの機能
 新1号館(仮称)は、東門からの動線を意識し、アクセスが容易な1階に人が集うスペース、地階には、静寂な環境が求められる講義室、2階・3階には、主に小規模教室を配置することで「見える化」に対応、4階・5階の落ち着いた空間に研究スペースを配置します。
 また、深草キャンパスの中心に位置する南側には、学術・研究の中心となる図書館を配置します。

(1)学習支援・コモンスペース
 学生個人やグループによる自主学習や語学学習、ラーニングコモンズやラーニングクロスローズのような交流や指導を受けながら学習する空間等の集合空間を学習支援・コモンスペースとして整備します。
 ここでは、学生の自主学習を支援するとともに、留学生との交流や学生が諸活動の発表を行うなど、学生が集い交流できる多目的な用途で利用できる空間とし、キャンパス生活のアメニティ(快適さ・心地よさ)向上等、学生がキャンパス内で長く時間を過ごすことのできる空間(居場所)とします。また、学習支援・コモンスペースには、本スペースを運営する事務を配置し、学生の自主学習をはじめとした諸活動を支援します。
 加えて、可能な限り教室エリアなどのスペースに交流ラウンジ(机・椅子)などを配置し学生の交流を活性化するような仕組みとします。

 <学生交流スペース>
   ◆学習支援・コモンスペース(語学学習を含む)(1階西北ゾーン)
   ◆カフェ(1階東ゾーン・1階西南ゾーン)
   ◆交流ラウンジ(教室のあるフロアや各フロアのテラスに配置)

(2)教室スペース
 新1号館(仮称)には、多様な教育の取り組み(ワークショップ形式、グループ形式等)に対応し得る教室や、授業の様子が見える教室など、多様なニーズに対応できるように努め、深草キャンパス全体の教育内容の向上を図ります。
 また、450人規模教室では、国際シンポジウムにも対応できる同時通訳ブースや講演者控室を整備し、キャンパスの国際化を推進するとともに、各種学会などにも利用できるようにします。 
 
(3)図書館スペース 
 国際文化学部の移転を含めた図書、雑誌等資料の増加に対応するとともに、7号館(図書館旧館)機能を新1号館(仮称)に発展的に移転し、設置します。
 また、既存の8号館と連結して機能連係を図り、閲覧スペース、書庫スペース、事務室スペース等の充実を図るとともに、図書館の電子化や多様化が進む学内外資料のアーカイブ化をも視野にいれた情報環境を整えます。

(4)研究スペース
 瀬田キャンパスから移転する国際文化学部教員を含む個人研究室70室をはじめ、大学院共同研究室、会議室、共同研究スペースを設置します。
 個人研究室は、扉等の一部をガラス張りとし内部を可視化することも可能な仕様とし、また、個人研究室のスペースをより広く確保するとともに、共同の交流スペースを設置することで、教員間の交流や、教員と学生の交流が推進できるような空間を設けます。

(5)事務スペース 
 「多文化共生キャンパス」の実現に資する事務スペースとして、国際部を配置します。併せて、事務室周辺に留学生の交流ラウンジを整備し、総合的な国際交流支援サービスを展開することでキャンパスの「国際化」を推進します。
 また、事務スペースに隣接するスペースに、各部局の説明会や学生の各種発表に利用できるプレゼンテーションルームを設置します。

5.その他の機能
(1)耐震性能
 新1号館(仮称)は、コア部分を中心に十分な耐震要素(制震ブレース、鉄骨ブレース等)を備え、国土交通省「官庁施設の総合耐震計画基準」における災害時の避難所として位置づけられる施設と同等の耐震性能(2 類・重要度係数1.25)を確保します。

(2)防災対策
 防災対策の一環として、450人規模教室周辺に備蓄倉庫を設置します。また、自家発電施設を設置することで災害時でも一定の電力を確保し、災害発生時には大学構成員をはじめ、地域住民の避難所としても対応ができるものとします。

(3)省エネルギー対応・地球温暖化対策
 窓から直接日射が入らないように庇やブラインド等を設置するとともに、遮蔽効果及び断熱性能が高いガラス(Low-eガラス等)を採用するなど、省エネルギーに配慮した建物となります。
 また、建物内を自然の風による換気ができるように建物中央部に光庭を設けることや、太陽光発電、断熱性能の高い屋根、LED照明、都市ガスによる発電システム、必要なエリアだけを空調できる個別空調、省エネルギー換気機器の空調換気扇(全熱交換換気扇)といった省エネルギー設備を導入し、消費エネルギーの削減を図ります。
 加えて、外部テラスや光庭に植栽を整備するなど緑化を推進し、省エネルギーに対応します。

(4)緑地の整備
 新1号館(仮称)において、外部テラスや光庭に植栽を整備するなど緑化を推進します。また、将来的には、図書館(7号館)を解体し、その跡地を緑化スペースとして整備することで、現状以上の緑化スペースが確保する予定です。

(5)動線の整備
 深草キャンパスへのアクセスとして、大学構成員の多くが京阪深草駅及びJR稲荷駅を利用していることから、東門からキャンパス中央への動線を整備します。
 新1号館(仮称)南側は、既存1号館と8号館の通路幅より大きい通路幅を確保するとともに、上部の庇(ひさし)により雨天時にも傘をささずに通行することが可能になります。
 また、北側通路は、地域の方々の利用も想定し、安心・安全に配慮した外構整備を行うことで、地域コミュニティに開かれた大学をめざします。

<起工式について>
 日 時   2013年3月6日(水) 13:00~
 会 場   龍谷大学深草キャンパス顕真館

▼問い合わせ先
 龍谷大学財務部管理課 伊井・竹中
 TEL: 075-645-7877
 Mail: kouhou@ad.ryukoku.ac.jp

3990 キャンパス南側からの新1号館(仮称)設置イメージ

3991 東門付近にはカフェなどの交流スペースを設置予定

3992 新1号館(仮称)の外部テラスや建物周辺には植栽を施す

3993 東門からキャンパス中央部へ向かう動線は雨天時に配慮した構造

3994 北側通路は地域の方の利用も想定した景観づくりをめざす