龍谷大学

龍谷大学が2015年4月の深草キャンパスへの移転にあわせて国際文化学部を改組転換し「国際学部」を設置――多文化共生キャンパスの実現へ

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龍谷大学(本部:京都市伏見区、学長:赤松徹眞)では、2010年度から2019年度までの10年間の改革指針として策定した「第5次長期計画」に基づく全学的な改革に取り組んでおり、その諸改革の一環として、2015年4月に瀬田キャンパス(滋賀県大津市)にある「国際文化学部」を深草キャンパス(京都市伏見区)に移転するとともに、同学部の改組転換をおこない、新たに「国際学部」を設置(2014年4月 文部科学省へ設置届出予定)する。

 龍谷大学(本部:京都市伏見区、学長:赤松徹眞)では、2010年度から2019年度までの10年間の改革指針として策定した「第5次長期計画」に基づき、全学的な改革に取り組んでいる。
第5次長期計画における諸改革の一環として、2015年4月に瀬田キャンパス(滋賀県大津市)にある「国際文化学部」を深草キャンパス(京都市伏見区)に移転するとともに、同学部の改組転換をおこない、新たに「国際学部」を設置(2014年4月 文部科学省へ設置届出予定)することが決定した。
 「国際学部」は2学科体制とし、「国際文化学科」は移転する京都の特色を活かした教学内容へと充実させ、「グローバルスタディーズ学科」は、国や地域を問わず自らが所属するコミュニティー・リーダーの養成をめざす。
 なお、「国際学部」の教育理念や概要等の詳細内容については、以下のとおり。

1.背景
 国際学部の設置は、グローバル化時代における大学教育のあり方が問われる現状を踏まえ、社会から大学に期待される多様なニーズに対する本学の姿勢として、現行の国際文化学部の教学資源を基に新たな教学展開を図るものである。とりわけ、1996年の国際文化学部創設以来、蓄積してきた教育・研究資源を活かした新たな展開を図ることで、これまでの取り組みをより深化・発展することが可能となる。
現在、龍谷大学が全学をあげて取り組んでいる第5次長期計画では、「2020年の龍谷大学像」として「教育・研究の国際化をさらに進め、多文化共生キャンパスを展開する」ことをめざしている。現行の国際文化学部のキャンパス移転にあわせた今回の取り組みは、単に現行学部の改組にとどまらず、同学部が全学の国際化を強力に牽引する推進母体としてその役割を担う。

2.国際学部の教育理念・目的
 国際学部が学生に求めるコミュニケーションスキルは、単に外国語を話せるということではなく、その背景にある文化理解、他者および異文化に対する知識、経験、そして好奇心や共感力などの感性も含む。積極性をもち、国や文化を越えて、自分の気持ちや考えを他者に分かりやすく伝えようとする努力のできる人間の育成が同学部での学びの総合的な目標となる。

3.国際学部の概要
●グローバルスタディーズ学科 <新設>
 入学定員 120(10)※
 収容定員 500
 学位   学士(国際学)

●国際文化学科
 入学定員 330(20)※
 収容定員 1,360
 学位   学士(国際文化学)

※入学定員の( )は、3年次の編入学定員数

4.国際学部の特色
(1)グローバルスタディーズ学科 <新設>
 同学科では、英語を活用する実践的なコミュニケーション能力を育成するとともに、社会科学の総合的な知識を獲得するための教学展開を図り、グローバル化時代において、進取の気概をもって行動し、国や地域を問わず自らが所属するコミュニティーのリーダーとなる人間を育成する。

1)教育の特徴
●すべての学期に英語による授業を配置
 すべての学期に英語による授業を配置する。とりわけ2年次から受講する学科専攻科目は、「英語のみ」または「英語と日本語」による授業を全体の8割程度に充実させる。
加えて、教育的効果を重視し、必要な分野には日本語による授業も十分に提供する。

●長期留学を必修とした留学プログラム
1セメスター以上の長期留学を原則として必修とし、留学方法を定められた方法の中から選択する。
留学先では、現地学生を対象に開講されている正規専門科目を受講させることをめざし、これらを最後まであきらめずにやりぬくよう指導・サポートすることで、グローバル人材に必要とされる柔軟性や精神的な強さを涵養する。

●卒業時の英語運用能力の質保証(TOEIC(R) 730点取得の卒業要件化)
 学生の卒業時までの英語運用到達目標を以下のとおり設定する。さらに、新卒採用時に英語能力を考慮する多数の企業が「評価できるTOEIC(R) の点数」としているスコア730点(TOFEL(PBT)(R) 550、TOFEL(iBT)(R) 80、IELTSTM 6.0)を卒業要件とすることで、卒業時における学生の英語運用能力の質を保証する。※詳細なスコア到達目標等については別紙「プレスリリース」を参照

●理論と実践の融合を図る「グローバルな教養教育」の強化
 語学教育、基礎教育、留学、専門教育のすべてを通じて世界に通用するグローバル人材の育成をすることをめざしており、これを「グローバルな教養教育」と位置づけ、学科全体のカリキュラムにて実現をする。
カリキュラムは、1年次には「英語」「ITリテラシー」「リサーチ方法論」および学問領域の基礎等を学び、2年次以降は1セメスター以上の長期留学を含め、「Globalization」、「Communication」、「Ethics」をキーワードに講義型およびプロジェクト型の専門科目を英語・日本語にて配置し、理論と実践の融合を図る。※カリキュラムの概念については別紙「プレスリリース」を参照

2)留学制度
1セメスター以上の長期留学を必修とするため、留学先の確保とあわせ、現地の授業料の全額を大学が負担する制度を設ける。また、成績優秀生等には、現地における寮費の免除や奨学金の支給等を検討している。

(2)国際文化学科
 現行の「国際文化学部国際文化学科」の教育理念を活かしつつ、深草キャンパスへの移転を契機に国際的都市・京都という地の利を最大限活用するため、「世界を学び、日本を知る」という理念を加え、世界の多様な言語文化を学びながら、それぞれの国や地域の社会問題を自分自身と結びつけて理解することのできる教育を展開する。

1)教育の特徴
●多様な言語・文化と教養を学ぶことができる教育システム
 当該学科では、文化間の壁を乗り越えるために重要となる言語の修得をめざし、専門科目と連動させることのできるカリキュラムを提供する。また、英語教育を重視しつつも、アジア、ヨーロッパなどの各地域のさまざまな言語とその文化を修得できる機会を広げ、そうした多様性からなる世界の理解に重点を置く。※履修可能な言語の詳細は別紙「プレスリリース」を参照

 専攻科目のコースはこれまで設置していた4つから3つのコースに変更し、各コースの独自性を強めたかたちでの教育を展開する。各コースでは、慣習や思想、経済・法律など、社会を構成するさまざまなものの複合体である文化を多面的視点から学びを提供する。※コースの詳細は別紙「プレスリリース」を参照

●「京都」での多様な文化の学び
 京都周辺の豊富な文化資源を活用し、京都についての知見を深める「日本文化・京都学研修(仮称)」などを用意し、日本文化や京都について世界に発信できる人間を育成する。
また、2013年5月に開設した深草町家キャンパスや龍谷ミュージアムなどの学内施設も積極的に活用する等、「世界を学び、日本を知る」という当該学科のコンセプトを実現するために、学内外とさまざまなかたちで連携した授業展開を図る。

●学科全員が必修の実践科目「国際文化実践プログラム」を導入
 留学時におけるSNSを活用した双方向教育、短期語学研修、コース主催の国内外文化研修、インターンシップ等の実践教育を通じて実践力を養う。従来は任意科目であった実践科目を必修化することにより、学科に所属する全学生が教育効果の高い実践プログラムを経験することとなり、社会への適用能力向上につなげることができる。
 
2)留学制度
 現行学部の留学制度を継続させるとともに、新設する「国際文化実践プログラム」内に長期・短期留学を実施するコースを設けることにより、同学科の留学派遣の促進を図る。
さらに、参加条件をクリアした学生には、グローバルスタディーズ学科にて展開される「提携校留学」制度による留学も可能となる。
 留学中には、専任教員がSNSを活用した独自の異文化教育システム(TNG Net)による指導をおこない、現地における学びをサポートする。

※TNG Net(ツナグネット)とは
 海外派遣留学生に対して、異文化実践を促し、SNS上でプレゼンテーションをおこないアクティブラーニングを実現する同学部独自の異文化教育システム

5.新たに設置する教学施設・設備等の活用
(1)グローバル教育推進センター(仮称)との連携
グローバル人材の育成に関する国際教育及び国際交流を全学的に推進するための新しい組織として同センターの設置を検討している。国際文化学部ではこれまで、「語学・留学サポートデスク」を設置し、長期・短期留学などのさまざまな相談やサポートをおこなっており、それらのノウハウを活かし、同センタースタッフと協力しながら留学希望者のサポートの強化を図る。
また、受入留学生の増加が予想されることから、同センターとの連携強化により、受入留学生のサポート体制の充実を図る。

(2)自立型言語学修支援施設の活用
 深草キャンパスに建設中の新1号館(仮称)内に設置を検討している、「言語の自学自習支援施設」を、学生だけでなく、教員も正課の授業との繋がりをもたせながら活用する。

(3)交流スペースの活用
深草キャンパスに建設中の新1号館(仮称)内に設置を検討している、「交流スペース」を活用し、学生・教職員が共にまなび、交流する。英語や他の外国語による交流も積極的におこない、国際学部の学生だけでなく、他学部の学生を巻き込んでの交流に発展させる。
 
6.卒業後の進路
(1)グローバルスタディーズ学科
 国際展開する民間企業、国際公務員、国際NGO団体、国際NPO団体、高等教育機関国際部門、中学・高校英語科教員、海外での日本語教員、翻訳・通訳関係機関、国内外大学院進学 他

(2)国際文化学科
 民間企業(航空業、運輸業、観光業、通訳・翻訳、出版社、他)、NPO職員、NGO職員、
中学・高校英語科教員、日本語教員、学芸員、大学院進学等 他

7.大学院国際文化学研究科の改組
 大学院国際文化学研究の改組(新研究科の設置)は、2018(平成30)年4月に修士課程の設置をめざして今後検討をすすめる。

▼本件に関する問い合わせ先
 学長室(広報)増田・田中  
 Tel 075-645-7882
 Mail kouhou@ad.ryukoku.ac.jp