関東学院大学

追浜 谷戸・空き家プロジェクトが始動 ――横須賀・谷戸地域の住宅リノベーションに関東学院大学の学生が挑戦。シェアハウスとして活用するとともに、地元NPO団体など共同で地域の活性化にも取り組む

大学ニュース  /  学生の活動  /  地域貢献

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関東学院大学(本部:横浜市金沢区 学長:規矩大義)の学生たちが、地元工務店などの協力を得て、横須賀市追浜の谷戸地域にある空き家のリノベーションに取り組む。リノベーションされた住宅は、4月から学生3名がシェアハウスとして活用するとともに、学生が地元NPO法人などと連携しながら地域イベントへの積極的な参加を予定している。

 この取り組みは、4年生の学生2名の「キャンパス近隣にある空き家を活用できないか?」というアイディアからスタートしたもので、学生たちは追浜地域をくまなく歩きながら空き家の現状を調査するなどした。調査の中で出会った空き家の所有者と交渉を重ね、自分たちで住宅をリノベーションし、シェアハウスとして活用することが決定。改修作業は、関東学院大学の人間環境デザイン学科の教員らが指導するとともに、地元工務店が作業指導に参加しながら進められる。

 総務省が昨年1月に発表した2013年の「人口移動報告」では、転出者が転入者を上回る「転出超過」で横須賀市が1,772名と全国の市町村でワーストを記録。特に、市内に多く点在する谷戸(※1)地域は地形の問題から階段が多く、少子高齢化が進む中で人口減少の傾向が続いている(※2)。2011年に発表された横須賀市での調査では、谷戸地域全体の空き家は562棟。そのうち修繕や建替えをすることなく居住できるものは154棟で全体の27.4%のみとされている。

 今回の取り組みは、これらの地域課題解決に向けた取り組みの一環として行われるため、改修作業などに必要な費用の一部は、横須賀市からの補助が決定されている。また、4月から住宅をシェアする学生たちは、まちづくり活動に取り組むNPO法人アクションおっぱまと共同して、地域イベントにも積極的に参加する予定。高齢化が進む地域の活動に若年層の参加性を高めることでの地域活性化にも挑戦する。

■プロジェクト概要
・改修予定の住宅
 平六谷戸(横須賀市追浜町2丁目)の2階建て住宅
・改修作業期間
 1月26日(月)~3月26日(木)(予定)
・指導教員
 水沼淑子教授(住居学)
 兼子朋也准教授(建築・都市環境デザイン)
・協力工務店
 株式会社北村建築工房

※1 「谷戸」とは、神奈川県や多摩地区で、丘陵地が長い時間をかけて浸食され形成された谷状の地形を指して用いられる言葉。横須賀市は南北に丘陵が連なり平地が少ない地形のため、明治初期に軍港が開かれると関係者の居住地として、これらの丘陵地が宅地に利用された。横須賀市では49地区を谷戸地域として指定している。

※2 谷戸地域では1983年に61,815人あった人口が、2010年には52,164人と15%強減少。一方で、65歳以上の人口は1983年(15,431人)と比較して2倍以上(32,990人)に増加している。

▼取材等に関わるお問い合わせ先
 関東学院大学広報室
 TEL: 045-786-7049

6517 改修予定の住宅