東京家政学院大学

「みそ汁の達人になろう」東京家政学院大学 小学校の食育教育に協力

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東京家政学院大学(東京都町田市相原町2600、学長 廣江 彰)は2月16日(火)、八王子市立横山第一小学校(東京都八王子市館町74、校長 青木 利夫)5年生の家庭科の授業で、生活デザイン学科小口悦子教授による「みそ汁の達人になろう」をテーマとした出前授業「出汁の取り方の講義と実演」を実施した。

 授業では、今では家庭で見ることが少なくなってしまった削り器で鰹節を削り、その鰹節を使ってだし汁をとり、煮干しのだし汁と飲み比べて、だしの「うまみ」を実感した。

 「みそ汁の達人になろう」は5週間にわたる“食べて元気!ご飯とみそ汁!”の3週目にあたる。第1週は「毎日の食事を振り返り、何を食べることが多いか、五大栄養素と3つの働き」、第2週は「米博士になろう」。第4週の「ご飯とみそ汁の作り方を調べて、実習の計画を立てよう」と続き、第5週が調理実習「ご飯とみそ汁」。16日の2時間続きの授業は、
 1・我が家のみそ汁:児童による具の組み合わせの発表
 2・日本のだし汁について(講義):小口教授
 3・削り器を使った鰹節作り
 4・鰹節、煮干しを使っただし汁作り
 5・だし汁や湯で溶いたみそ汁の味比べ
 6・まとめ
の流れで進められた。

 教室で行われた1時間目は、それぞれの家庭のバラエティーに富んだ「我が家のみそ汁」。よく食べるみそ汁の中身を五大栄養素に分けてみると、実はバランスよく使われていることを確認、その上で自分で作ってみたいみそ汁の実の組み合わせと、その理由を考えた。「寒い季節なのでネギとショウガにしました」「体にいい栄養が多いのでシジミにしました」など、しっかり勉強していることがうかがえた。

 家庭科室に移っての2時間目は「だし」について。鰹節と煮干しでとっただし汁の味比べでは、「煮干しは魚臭い」「鰹節は味が薄い」などの感想が聞かれた。

 鰹節削りは、ほとんどの児童にとっては初めての体験だった。小口教授から「鰹節には頭と尻尾の方向がある。削るときは頭の方から、しっかり押さえて力を入れて」と説明を受けて開始。「鰹節って重い」、「うまく削れない。粉みたいになってしまう」などにぎやかに進んだ。

 だし汁みそを溶いての味比べでは、「みそと相性がよかった」という感想が出た鰹節が好みの2位、「味が甘かった」という煮干しが3位。1位は「あっさり飲めた。飲みやすかった。薄い苦味があった」謎のだし。実はお湯にみそを溶いただけという種明かしに「えぇーっ!」という声があがった。

 小口教授からは「みなさんの感想はどれも正しい。みそは発酵させてうまみが出ている。水にみそを溶いてあるのがおいしいのはそのため。だしは味を濃く感じさせるので、塩やしょうゆみそなどを少なくでき、実の味を引き立てる。大根でもにんじんでもだしで煮ると、だしも大根もにんじんもおいしくなる」と説明があった。

 横山第一小学校は“「生きる力」を支える健康なからだ作り”を目指している。学校栄養士による食育の授業、近隣のスーパーマーケットと連携した食育体験の実施、地場野菜を使った給食提供時に地場野菜と生産者の紹介を通じての地元の野菜を食べ、地産地消の良さと生産者への感謝の気持ちを育てる、などを進める一方、昨年8月には東京家政学院大学から講師を招いて、食育を指導する教員に地場野菜を使った実習と、食育の視点を生かした教科指導についての研修を行っている。

 地域での連携活動に力を入れている東京家政学院大学は、横山第一小学校との間で、生活デザイン学科の食品開発発表会への家庭科教員の参加、2015年9月から始まった半年にわたる児童学科3年生6名による学習支援・生活支援ボランティア活動、上記の研修などで急速に拡充している。

※生活デザイン学科 小口 悦子 教授 感想
 初めて鰹節と削り器を見たこどもたちの目が輝き、また削りたいと列に並んでいました。生活デザイン学科2年生3名と共に、生き生きとしたこども達との交流を通して、学ぶ・伝えることの原点を見た思いです。

▼本件に関するお問い合わせ先
 東京家政学院大学 入試広報グループ
 和久 雄亮(わく ゆうすけ)
 〒194-0292 東京都町田市相原町2600番地(町田キャンパス)
 TEL: 042-782-9412
 FAX: 042-782-1711
 E-MAIL: waku@kasei-gakuin.ac.jp

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