京都外国語大学

国連軍縮局と提携して被爆者インタビュー・ビデオの多言語翻訳を行い、国連サイトで公開――京都外国語大学

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京都外国語大学は国連軍縮局と提携し、広島・長崎の原爆被爆者12人の証言を記録したインタビュー映像の多言語翻訳を行った。このプロジェクトは国連軍縮局と広報局が企画し、南北アメリカ大陸で被爆者インタビューを重ねている日本人映画監督の竹田信平氏が映像を提供したもの。竹田氏からの呼びかけで同大学が翻訳作業の多くを引き受け、学生や留学生、教員など約60人が協力した。8月1日(日本時間)から第1期分として6人の動画が国連の公式サイトにアップされており、残り6人の動画は第2期分として10月中旬の公開を目指している。

 国連軍縮局は「世界の軍縮教育のために」と、アメリカ在住の原爆被爆者のインタビュー・ビデオに多言語の字幕をつけてインターネット上に発信するプロジェクトを8月1日(日本時間)からスタートさせた。このプロジェクトでは、京都外国語大学が国連と提携し、12人の被爆者ビデオを7つの言語の字幕に翻訳する活動に取り組んでいる。

 今回の取り組みは、2010年にパンギムン国連事務総長が広島で「軍縮教育の一環として被爆者の声を多言語で世界に発信を」と呼びかけたのを受け、国連軍縮局と広報局が企画。スタート時に6人、10月にはさらに6人、計12人の被爆者ビデオを11カ国の言葉に翻訳し字幕をつけてインターネット上にアップしようというもので、素材になるビデオ映像は、メキシコを拠点に南北アメリカ大陸で被爆者インタビューを重ねている日本人映画監督の竹田信平氏(33)が提供した。

 今年4月、竹田氏から同大学に呼びかけがあり、「『言語を通して世界の平和を』の建学の精神の具現化になる」と位置づけた学長の決断で協力が決まった。全学科で調整した結果、スペイン、フランス、ドイツ、ポルトガル、中国、イタリア語の翻訳を各学科で、韓国語の翻訳を日本語学科で引き受けた(英語、日本語、ロシア語、アラビア語は対象外)。ネイティブの教員を中心に、海外留学生や日本人大学院生、卒業生など翻訳実務に協力した人は約50人、事務作業も含めば約60人にのぼった。

 こうした手厚い協力体制で短期集中の翻訳作業を進めていることに、国連軍縮局からは「このプロジェクトは、貴学からの翻訳協力がなければ、成し得なかったでしょう。…軍縮と核兵器のない世界の実現に対する貴学のご協力に心より感謝します」とする感謝状が森田理事長・総長、松田学長ら宛に届けられた。

 このインタビュー映像は「HIROSHIMA NAGASAKI DOWNLOAD -MEMORIES FROM THE AMERICAS-」で見ることができる。TRANSLATIONSクレジットでは同大学が紹介され、HPへのリンクが貼られている。

(参考)HIROSHIMA NAGASAKI DOWNLOAD -MEMORIES FROM THE AMERICAS-
 http://www.hiroshima-nagasaki.com/

▼本件に関する問い合わせ先
 京都外国語大学 企画広報室
 〒615-8558 京都市右京区西院笠目町6
 TEL: 075-322-6219
 FAX: 075-322-6246
 E-mail: koho@kufs.ac.jp