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20歳前後の青少年の悩みとは?――帝京大学心理臨床センターが公開講座を開催

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帝京大学心理臨床センターは、2009年6月28日に「社会参加助走期のメンタルヘルス~青年の悩みの臨床心理学的理解~」と題した公開講座を開催した。

 6回目を迎える今年は、臨床心理士であり、大学受験予備校や専門学校などで20歳前後の青年への心の支援活動を実践している元永拓郎氏(文学部心理学科准教授)が講演を行った。

 同氏は20歳前後を「社会参加助走期」と名づけ、この時期のメンタルヘルス、家族との関係性、必要な支援について語った。
 さらに、青年期の属性を予備校生、大学生、専門学校生、新入社員に分け、それぞれが抱える具体的な悩みやメンタルヘルスの特徴を紹介しながら、「泣く」「嘆く」といった感情を外に出さない「悩みの個人化」、また身体感覚をともなった悩みの語りができない「悩みの非身体化」を問題に挙げ、「身体感覚を伴った社会参加のさまざまな形を助走期にめざすべきである」と解説した。

 この時期は、大学受験、学業、一人暮らし、アルバイトなどさまざまな経験を踏み、大人として社会に向けて飛び立とうと助走する時期であるが、一方で、助走でつまずいた場合の挫折感や不安、取り残され感が大きく、中には、一見助走していないような状態で長期にわたってひきこもる人もいるとのことだ。

 当日は、青年期の子供を持つ保護者など200名以上が参加し、「子どものおかれている社会環境を知ることができた」「子どもに対する接し方を考えさせられた」などの感想が寄せられた。

【帝京大学心理臨床センター施設紹介】
 2001年の開設以来、臨床心理学専攻の院生のための研修・実習機関であると同時に、一般の方を対象としたカウンセリングセンターとして、地域の皆さんに、多彩なサービス提供を行っている。
 現在、対人関係のトラブル、育児の悩み、不登校やひきこもり、高齢化に伴う心の問題など、さまざまな心理相談に対応。3つの相談室、2つのプレイルームは全て、心が休まるといわれているブルーの色調で統一されている。
 自分の話を聞いてほしいという人が気軽に足を運べるよう配慮された空間は、緑があふれたバリアフリーの設計。もちろん、院生にとっても最高の学びの環境となっている。
 帝京大学心理臨床センター TEL: 042-670-1631

▼本件に関する問い合わせ先
 帝京大学八王子キャンパス 広報グループ
 〒192-0395 東京都八王子市大塚359
 TEL: 0120-508-739 
 FAX: 042-674-8883
 URL: http://www.main.teikyo-u.ac.jp/
 Mail: h_kouhou@main.teikyo-u.ac.jp