横浜市立大学

横浜市立大学が、生命科学と医科学を融合し、創薬へつなげる大学院生命医科学研究科を平成25年4月に新設

大学ニュース  /  教育カリキュラム

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横浜市立大学は、平成25年4月に生命医科学研究科を新設する。新研究科は、生命ナノシステム科学研究科生体超分子システム科学専攻と医学研究科が連携したもので、生体高分子の構造等を研究する構造生物学を基盤とし、医科学への応用展開力を身につけた人材の育成を目指している。
現在の生命ナノシステム科学研究科生体超分子システム科学専攻(鶴見キャンパス)は、平成13年4月に開設された京浜臨海部研究開発拠点「横浜サイエンスフロンティア」の中核拠点であり、生命の神秘を原子レベルや分子レベルで解明する生命科学のパイオニアとして世界的な研究を行ってきた実績を有している。

【大学院研究科再編の背景】
 横浜市立大学は、長期的な基本方針「YCUミッション」のなかで「生命医科学分野における世界的レベルの研究拠点となることを目指す」と定めており、平成24年4月には横浜市立大学国際総合科学部(理学系)に生命医科学コースを設置した。新研究科は、この方針の一環として新設するもので、生命医科学コースからの進学と幅広い理学系・医学系学部出身者の進学を想定している。

【生命医科学とは】
 生命医科学とは、生命科学と基礎医学が融合した新しい学問領域である。ヒトの体の中では2万種類以上のたんぱく質が合成され、生命活動が維持されているが、そのタンパク質が異常な振る舞いをするとさまざまな疾患が引き起こされる。このようなタンパク質の異常な振る舞いから疾患を引き起こす根本原因を明らかにし、それに基づいた診断薬や治療薬を作りだし、臨床研究への橋渡しをするというのが、生命医科学の目指すところである。新薬の開発ニーズは非常に高く、大手製薬企業、バイオベンチャー、大学等教育研究機関が連携して取り組んでおり、人材育成が求められている。

【生命医科学研究科の概要】
■教育・研究内容【定員:博士前期課程40名、博士後期課程20名】
 本研究科では既存の物理学、化学、生物学、遺伝学、情報科学をより一層総合化し、その手法を細胞生物学を含めた先端医科学研究へ応用展開できる教育体制を構築している。
 本研究科のメインキャンパスは理化学研究所横浜研究所に隣接した鶴見キャンパスであり、現在の理化学研究所横浜研究所との連携大学院を継続することに加え、生命医科学の出口を見据えた連携をより一層広げるために産業技術総合研究所(AIST)のバイオメディシナル情報研究センター(BIRC)、国立医薬品食品衛生研究所(NIHS)とも連携し、教育を行う。また、本研究科では生命医科学研究の基盤となる様々な新技術の開発も推進していく。

■部門構成
 現在の生体超分子システム科学専攻7部門に、医学研究科からの教員が参加し、新たな部門再編を行い、理系と医系が融合した8部門に再編する。なお、同研究科へは横浜市大専任教員25名と連携先(理化学研究所、産業技術総合研究所)からの客員教員20名が参加する。一つの部門は、同大専任教員の1研究室および連携先からの客員教員1研究室から成り、8部門16研究室にて生命医科学研究科を構成する。


▼本件に関する問い合わせ先
 横浜市立大学 学務・教務課
 Tel: 045-787-2496

3316 再編する大学院研究科

3318 生命医科学研究科部門構成