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関西学院大学(兵庫県西宮市、学長:森康俊)西宮上ケ原キャンパスの校舎群はW. M.ヴォーリズが設計したことで知られているが、時計台内部の手すりに施されていたアイアンワークは戦時中の金属供出により失われ、現在もそのままになっている。同大建築学部の石榑督和准教授(専門:建築歴史・意匠)と石榑准教授の研究室に所属する4年生の安澤広晟さん、芳村海渡さんは、時計台内部手すりに施されたアイアンワーク(鉄の装飾)の木製模型を制作。現在は手すりの実測調査を終え、復元図の作図工程に取り組んでいる。木製模型は9月20日(金)に設置され、9月28日(土)から企画展「天を見あげて―関西学院のヴォーリズ建築―」の資料の一つとして公開される予定。
【関西学院大学時計台と戦時中の金属供出】
1929年、関西学院は創立の地である原田の森(現・神戸市灘区)から、西宮上ケ原キャンパスに移転。原田の森時代に続き、W.M.ヴォーリズ(William Merrell Vories, 1880-1964)率いるヴォーリズ建築事務所が校舎の設計を行った。
同キャンパスの時計台は、開設当時は図書館として、2014年からは大学博物館として使用されてきた。その内部の手すり23か所にはもともとアイアンワーク(写真1)が施されていたが、戦時中の金属供出により、現在も失われたままになっている。(写真 2)
【アイアンワーク復元プロジェクト】
この23か所のアイアンワークを復元するため、大学博物館はアイアンワーク復元プロジェクトを発足。関西学院のヴォーリズ建築を紹介する展覧会がはじまる9月28日(土)から寄付金を募集し、目標額550万円を達成し次第、鋳造・設置予定で、学院創立140周年となる2029年までの設置を目指している。戦時中に失われたアイアンワークを復元することで、平和への想いを共有することをねらいとしている。また、時計台を竣工当時の姿に近づけ、学院の歴史に想いを馳せてもらうほか、装飾の復元による来館者の安全確保も目的とする。
【木製模型の制作】
このプロジェクトを周知するため、大学博物館は建築学部ヴォーリズ研究センターに木製模型の制作を依頼。同学部の石榑督和准教授と、その研究室に所属する建築学部4年生の安澤広晟さん、芳村海渡さんが制作を担当することとなった。
安澤さんの曽祖父である安澤松兵衛さんは、ヴォーリズが設計した旧豊郷小学校(豊郷町石畑518番地、国の登録有形文化財)の校長を務めたこともあり(在任期間:1950~1964 年)、安澤さんは幼いころから同校を見学に訪れていたという。その経験から安澤さんは「自分も曽祖父と関わりの深いヴォーリズ建築の制作に携わりたいと思い、参加した」と話し、特に意欲を見せている。
アイアンワークが失われて穴になっている部分は全部で23か所あるが、木製模型は13か所分を制作する。現在は手すりの実測調査を終え、復元図の作図工程を進めている段階。手すりへの設置は9月20日(金)を予定しており、9月28日(土)から開催する企画展「天を見あげて―関西学院のヴォーリズ建築―」の資料として展示されることになっている。
アイアンワークの実物に似せた木製模型を手すりに設置することで、アイアンワーク復元の機運を高め、今回のプロジェクトへの注目を集めることが期待される。
石榑准教授は今回の木製模型制作について「キャンパスの建築文化継承に新設の建築学部(2021年4月開設)の学生たちが復元模型制作で寄与できることは素晴らしいこと」と話している。
【今後の予定】
6月13日(木) 合板模型を博物館に持ち込んで微調整
6月27日(木) 模型仮設置・撮影
9月20日(金) 手すりへの設置
9月28日(土) 公開
いずれも時計台内部で作業。
※この日程のほかにも随時作業を行っておりますので、取材撮影の際の日程など、ご要望があればご相談ください。
1929年、関西学院は創立の地である原田の森(現・神戸市灘区)から、西宮上ケ原キャンパスに移転。原田の森時代に続き、W.M.ヴォーリズ(William Merrell Vories, 1880-1964)率いるヴォーリズ建築事務所が校舎の設計を行った。
同キャンパスの時計台は、開設当時は図書館として、2014年からは大学博物館として使用されてきた。その内部の手すり23か所にはもともとアイアンワーク(写真1)が施されていたが、戦時中の金属供出により、現在も失われたままになっている。(写真 2)
【アイアンワーク復元プロジェクト】
この23か所のアイアンワークを復元するため、大学博物館はアイアンワーク復元プロジェクトを発足。関西学院のヴォーリズ建築を紹介する展覧会がはじまる9月28日(土)から寄付金を募集し、目標額550万円を達成し次第、鋳造・設置予定で、学院創立140周年となる2029年までの設置を目指している。戦時中に失われたアイアンワークを復元することで、平和への想いを共有することをねらいとしている。また、時計台を竣工当時の姿に近づけ、学院の歴史に想いを馳せてもらうほか、装飾の復元による来館者の安全確保も目的とする。
【木製模型の制作】
このプロジェクトを周知するため、大学博物館は建築学部ヴォーリズ研究センターに木製模型の制作を依頼。同学部の石榑督和准教授と、その研究室に所属する建築学部4年生の安澤広晟さん、芳村海渡さんが制作を担当することとなった。
安澤さんの曽祖父である安澤松兵衛さんは、ヴォーリズが設計した旧豊郷小学校(豊郷町石畑518番地、国の登録有形文化財)の校長を務めたこともあり(在任期間:1950~1964 年)、安澤さんは幼いころから同校を見学に訪れていたという。その経験から安澤さんは「自分も曽祖父と関わりの深いヴォーリズ建築の制作に携わりたいと思い、参加した」と話し、特に意欲を見せている。
アイアンワークが失われて穴になっている部分は全部で23か所あるが、木製模型は13か所分を制作する。現在は手すりの実測調査を終え、復元図の作図工程を進めている段階。手すりへの設置は9月20日(金)を予定しており、9月28日(土)から開催する企画展「天を見あげて―関西学院のヴォーリズ建築―」の資料として展示されることになっている。
アイアンワークの実物に似せた木製模型を手すりに設置することで、アイアンワーク復元の機運を高め、今回のプロジェクトへの注目を集めることが期待される。
石榑准教授は今回の木製模型制作について「キャンパスの建築文化継承に新設の建築学部(2021年4月開設)の学生たちが復元模型制作で寄与できることは素晴らしいこと」と話している。
【今後の予定】
6月13日(木) 合板模型を博物館に持ち込んで微調整
6月27日(木) 模型仮設置・撮影
9月20日(金) 手すりへの設置
9月28日(土) 公開
いずれも時計台内部で作業。
※この日程のほかにも随時作業を行っておりますので、取材撮影の際の日程など、ご要望があればご相談ください。
▼本件に関する問い合わせ先 |
|
関西学院広報部 | |
住所 | : 兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155 |
TEL | : 0798-54-6017 |
FAX | : 0798-54-0912 |
大学・学校情報 |
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大学・学校名 関西学院大学 |
URL https://www.kwansei.ac.jp/ |
住所 兵庫県西宮市上ケ原一番町1-155 |
関西学院はキリスト教主義による教育を理念として生まれ、現在は兵庫県西宮市と三田市、宝塚市、大阪府箕面市、大阪梅田、東京丸の内にキャンパスを設け、幼稚園から大学院までを擁する総合学園です。 |
学長(学校長) 森 康俊 |