東京家政大学

東京家政大学の学生がいたばし総合ボランティアセンターで「こころカフェ」を運営 ― 地域住民が気軽に立ち寄ることができる居場所づくり

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東京家政大学(東京都板橋区/学長:井上俊哉)人文学部教育福祉学科・宮地孝宜准教授のゼミ生らは、月に1回、いたばし総合ボランティアセンターにおいてコミュニティカフェ「こころカフェ」を運営している。この取り組みは、地域の活性化や交流促進などを目的として、学生自ら発案・企画し、2023年9月にスタートしたもの。各世代に合ったコーナーを設置し、子どもや若者から高齢者まで、幅広い年齢層の人々が気軽に立ち寄れる居場所を提供している。

 この取り組みの発端となったのは、いたばし総合ボランティアセンターにおける社会教育実習後の学生からの提案で、同センターとの協働により、地域課題の解決や地域の活性化、地域交流の促進、センターの活性化などにつながる活動を始めたいというものであった。
 同センターもこれに賛同し、協議を開始。23年6月に学生とセンター職員による初回の打ち合わせを行い、月1回のコミュニティカフェを開催することとなった。

 誰もがなじみやすい心温まる空間にしたいという想いから、名称は「こころカフェ」に決定。さらに、企業と連携したカフェでの飲食物提供、子どもを対象とした学習支援、会話がしやすい環境づくり、カードゲームや昔遊びなどができる空間の設置などのコンセプトが固まっていった。なお、カフェで提供する飲料については、学生の作成した依頼文によって、「森を育む紙製飲料容器普及協議会」( https://www.morikami.jp/ )からの協賛を得ることができた。
 こうして取り組みが開始された「こころカフェ」運営の目的と、予想される成果として、以下のようなものがあげられた。

■「こころカフェ」の目的
1. いたばし総合ボランティアセンターの課題である大学生の利用率を上げるため、本企画に大学生がボランティアとして参加し、利用する機会を提供することで、センターとのつながりを作る。
2. こどもから高齢者まで世代を問わず「居場所づくり」としての機能をはたし、それによって世代間交流の促進を図る。
3. 同センターと企業や行政とのつながりを強め、活動の幅を広げる。

■「こころカフェ」運営により予想される成果
1. 「こころカフェ」の運営により、「居場所」の確保がなされること。
2. 地域のつながりを強め、交流が盛んになること。
3. 大学生のボランティア活動の促進が図られること。
4. さまざまな人や企業、組織とのネットワークの形成が図られること。


 これらの目的やコンセプトに基づき、談笑ができるコーナー、コマ回しなどの昔遊びができるコーナー、工作ができるコーナーなどが設置され、参加者が自由に活動できる環境が整えられた。また、主に高齢者を対象としたスマートフォンの使い方のミニ相談会の開催なども、要望に応じて実施している。
 現在、参加者は下校後の小学生、20代の若者、子育て中の親と幼児、高齢者、地域の民生委員、障がい者など幅広い層からなり、居場所として定着しつつある。運営者である東京家政大学の学生は準備や交流を行うとともに、各コーナーで参加者と積極的にコミュニケーションを取っている。

 学生が自らコミュニティカフェを企画し、立ち上げ、運営する試みの意義は大きく、貴重な経験を得る機会ともなっている。その中で今後の課題としては、より幅広い層の参加者を得ることや、ゼミ生以外にも取り組みの担い手を広げること、持続可能な活動のための費用の獲得、開催日の拡大、SNSやウェブを含めた広報の充実やネットワーク形成などあげられる。
 2024年度には新3年生に活動が引き継がれており、これまでの成果を踏まえつつ、課題の解決も模索。新たな試みとして「わかもの時間こころカフェ」も行っている。

 現代社会において、子どもや若者にとって、家庭と学校以外の第3の居場所(サードプレイス)の必要性が指摘されている。しかし、それが確保されているとはいえない状況にある。その一方で、世代を超えた交流や地域での交流は減っており、大学生や若者のボランティアへの参加も少ない状況にある。
 こうした中で「こころカフェ」の取り組みが、子どもや若者から高齢者までを含む地域の人々に居場所を提供し、さらなる交流・活性化の契機となることを目指していく。


■学生の感想
 こころカフェの活動を通して、小学生から高齢者まで足を運んでくれたり、イベントを楽しみにしてきてくれたり、リピーターで来てくれる人も多くいたりして、毎月の活動にとてもやりがいを感じます。
 私はこの活動を通して、課題やニーズをきちんと把握してそれを行動に起こすことの大切さを改めて感じています。実際に活動を行っていて、「来てよかった」や「楽しかった」と言ってくれる方が多く、コミュニティカフェを地域に作る意味というのをすごく実感しました。
 まだまだこころカフェには改善すべき点が多くあると思います。本当にコミュニティカフェを必要としている人にもこの活動の存在を知ってもらうために、SNS活動をはじめ、呼びかけにもっと力を入れていきたいと思っています。


●いたばし総合ボランティアセンター
【場所】 東京都板橋区本町24-1
【URL】 https://ita-vc.or.jp/
《こころカフェ》
・URL: https://ita-vc.or.jp/?p=25762
・毎週第4金曜日 15:45~
・無料
・子どもから高齢者まで全世代が対象

○「こころカフェ」SNS
・X(旧Twitter): @G7ZIsZ3SM910476
・Instagram(宮地ゼミ): @tku.myc.seminar
・Facebook(宮地ゼミ): https://m.facebook.com/Miyachi.seminar.TKU

▼本件に関する問い合わせ先
 東京家政大学 広報・宣伝部
 TEL:03-3961-5690
 E-mail:koho@tokyo-kasei.ac.jp

カフェを企画・運営する学生(2023年度).jpg カフェを企画・運営する学生たち(2023年度)

カードゲームをして交流する様子.jpg カードゲームをして交流する様子

高齢の方との交流.jpg 高齢者との交流

クリスマスのBINGO大会.jpg クリスマスのBINGO大会