神田外語大学

神田外語大学が学生の語学学習支援を展開中――学習教材の提供から各国の文化に触れるイベントまで

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神田外語大学(千葉市美浜区/学長:酒井邦弥)では、学生の語学における自立学習支援を積極的に展開。コミュニケーションを学ぶための専門教育施設「SALC」(Self-Access Learning Center)および多言語コミュニケーションセンター「MULC」(Multilingual Communication Center)にて、学習教材の提供をはじめ、ラーニングアドバイザーによる個別指導や語学強化プログラム、外国の文化を学ぶことができるイベントの開催などの活動を行っている。多角的な支援を行うことにより、語学力の向上だけでなく、学習方法の改善や異文化への理解の促進などを目指す。

 神田外語大学の自立学習支援は、在学生が授業時間外においても英語運用能力向上に励むとともに、学生自身が学習計画を立て、達成度を評価する過程を通じて自立した学習者に成長することを目的としている。

◆コミュニケーションを学ぶための専門教育施設SALC(※以下サルク)
 2003年に開設された英語の自立学習支援施設「SACLA」(サクラ)には、1階にメディア教育センター(MEC)、2階には「サルク」と「ELIラウンジ」がある。
 このうちサルクでは、豊富な語学学習教材および教育サービスを提供。在学生の語学力向上と学習方法改善のためのサポートを行っている。施設内で使用してよい言語は日本人同士でも英語のみとなっており、徹底して英語を用いる環境となっている。

 また、外国人教員が常駐するELIラウンジは、授業で学んだ会話表現を使いこなしたり、ネイティブスピーカーの正確な発音や日常会話のくだけた表現などを習得したりする場として学生の人気を集めている。
 同大には現在、ELI(English Language Institute)の外国人教員が73名在籍。全員が大学院で語学に関することを学び、英語を母語としない人に英語を教えるための専門の資格を持っている。ELIラウンジにはラーニングアドバイザーとして10名の教員らが常駐し、一人ひとりの能力や個性に合った学習方法を提案。語学学習をサポートする専任の教員として、日々学生らに語学に関するアドバイスを行っている。内容は会話の練習をはじめ、課題やレポートなどの添削、勉強方法の指導など多岐にわたる。また、語学力向上を目的とした8週間の自立学習プログラム「モジュール」も導入し、学生らの英語に関する理解を深めている。こうして学生らは自立的に英語を学ぶ姿勢を身につけていく。

 こうしたラーニング・アドバイザーシステムは先進的な英語教育の試みとして定評があり、2003年にスタートした文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」(特色GP)に採択されている。

◆パスポートのいらない留学空間MULC(※以下マルク)
 一方で、同大に学科・専攻がある7つの地域言語については、これまで「CLI」(中国語)や「SLI」(スペイン語)、「ハングルバン」(韓国語)などの談話施設(空間)を有していた。だが、運営は各言語ごとに行われており、相互の交流はなかった。サルクにも英語以外の言語にも目配りがあり、教材のソフトは配備されていたが、多言語での展開は実現していなかった。
 こうした中、2006年の夏に、教員および建築関係者が中国、韓国、スペイン、ベトナム、タイ、インドネシア、ブラジルを訪問。極力、現地の素材を用い、現地の職人が手作業で製作した製品を購入。家具から道具、衣装、楽器、テーブルクロスに至るまで、全て現地で購入したこれらの物品を分解して輸送し、大学で再度組み立てた。

 こうして2008年9月に建築されたマルクは、海外に旅し、留学する感覚を味わいながら言語と文化を学ぶことができるユニークな空間となっている。専攻がある中国語、韓国語、インドネシア語、ベトナム語、タイ語、スペイン語、ブラジル・ポルトガル語の7つのエリアにはそれぞれの生活文化を代表する街並みや建物が見事に造形されている。また、エリアには語学教育の専門資格をもつ外国人の専任講師が常駐し、学生らに語学学習に関する指導を行うほか、飲食なども一緒に行い、多方面から支援にあたっている。学習をサポートする留学生も集まってくるため、各国のコミュニケーション方法やマナーを自然に身につけることができる。このほか、7言語以外にフランス語やアラビア語、ドイツ語、イタリア語、ロシア語などが学べるインターナショナルエリアもあり、選択外国語として学べる言語の理解をここで深めることもできる。

 また、この施設には絵本や童話、図鑑、百科事典、辞書、各国事情や料理、スポーツなどについての書籍、日本のマンガ、各言語で書かれた日本語教科書、音楽のCDや映画のDVD、語学教材など、ある言語圏に生まれた子供が青少年になる過程で接するさまざまな書籍や視聴覚ソフトを整備。これらは、外国語学習において初級から中・上級への橋渡しとなるような、学生にとってアクセスしやすい教材である。手にとること自体が楽しく、在学生の学習の手助けや海外の文化を知る手段となっている。

 2012年度はMULCで計36回のイベントが行われた。イベントの中には、タイの水掛け祭やブラジル料理教室(ブラジル風肉団子を作る)、スペイン語映画鑑賞会、中国茶会、韓国料理教室、浴衣で盆踊りを行う和服Day、ブラジルサンバ教室、中国語カラオケ大会、ブラジルのクリスマスなど、外国の文化を学ぶことができるものも多い。こうしたイベントは、語学学習のみならず、異文化理解と在学生の自立を助ける大変有意義なイベントとなっている。

 同大では、他の語学教育機関にはない語学運用能力に対する優位性や独自性、長年の研究と教育を通して積み重ねてきた神田外語グループのノウハウなど、特色ある教育内容(教授法、教員、教材、学習環境)を一体化し、「教育ソリューション」という形で他の教育機関に提供している。これは、「学校間での連携が将来の日本の語学教育や専門教育の底上げの一助となることで、平和な国際社会の構築に貢献する次世代を育成したい」という神田外語グループの人材育成像の理念に基づいた取り組みの一つである。
 この教育ソリューションは、ネイティブ教員による授業の実施や、特色ある教材だけでなく、同大の授業の受講と同様の「成果」を提供し、学生の持続可能な自立型学習を支援することを目的としたもの。現在は、ACI(Academic Collaboration Initiative)大学間教育連携として、東北大学、追手門学院大学、大阪工業大学、広島文教女子大学、崇城大学に「教育ソリューション」を提供している。

▼本件に関する問い合わせ先
 学校法人佐野学園 神田外語大学 広報部 担当:小嶋
 TEL: 043-273-2826
 FAX: 043-273-2988
 E-,mail: prdept@kanda.kuis.ac.jp

4221 コミュニケーションを学ぶための専門教育施設「SALC」

4222 多言語コミュニケーションセンター「MULC」

4223 マルクでのイベント