- ★Google+
- ★Hatena::Bookmark
金沢大学は8月23日から9月6日にかけて、同大が交流協定を締結しているカンボジア・アンコール遺跡整備公団とのインターンシッププログラムを実施した。このプログラムは今年、在カンボジア日本国大使館から「日カンボジア絆増進事業」として認定されたもの。5回目となる今回は、8名の学生とチューター1名が参加し、アンコール世界遺産の歴史と現状、カンボジアの環境政策などについて講義を受けた後、水資源管理などの公団の業務に従事。水利管理のための水門の視察や、観光用遊歩道の整備、新しい観光ルートの策定などの業務を行った。
著名な世界文化遺産であり、第一級の国際的観光地でもあるアンコール遺跡世界遺産公園では、持続的かつ創造的な発展と、自然環境、文化遺産、そして地域住民が調和する社会の創造に向けて、UNESCOがカンボジア政府とともに維持管理を行っているほか、金沢大学など世界各国の調査研究チームもそれぞれの活動を展開している。
こうした中、金沢大学では環日本海域環境研究センターや理工学域を中心に、カンボジアでの調査研究活動ならびに教育啓発活動を長きにわたり継続。2010年には、これらの活動をさらに拡大発展させることを目的に、アンコール遺跡整備公団やカンボジア工科大学と交流協定を締結した。
同公団との協定締結を踏まえた取り組みとしては、今年で5回目の実施となるアンコール世界遺産でのインターンシッププログラムが、在カンボジア日本国大使館から「日カンボジア絆増進事業」(※2)として認定。また、アンコール世界遺産の自然とそこで調和的に暮らす人びとを紹介したESD(※1)教材『水と生きる大地と生きる―アンコール世界遺産の暮らし』が昨年完成した。
今回のインターンシップでは、学生らはアンコール世界遺産の歴史と現状(観光客の急増とそれに伴う環境汚染、地域住民との問題)、カンボジアの環境政策などについて、公団の環境担当副総裁から講義を受けた後、4グループに分かれて水資源管理などの公団の業務に従事。水利管理のための水門の視察や、観光用遊歩道の整備、新しい観光ルートの策定などの業務を行った。
同インターンシップは、学生らが世界遺産管理の重要性について理解を深め、海外の現場を経験する貴重な機会となっており、今後、参加学生らは、報告会を開催し、同インターンシップで得た経験を後輩らに伝えることを予定している。
(※1) ESD( Education for Sustainable Development): 持続可能な開発のための教育。日本の提唱により、2002年の第57回国連総会で採択された。
(※2) 日本とカンボジアの間の幅広い分野における交流の促進、相互理解の増進、友好関係の強化に資すると判断され、認定された事業。
◆インターンシップ概要
【日 程】
8月23日(土): 金沢出発→シェムリアプに到着
8月24日(日): アンコール遺跡世界遺産公園の見学
8月25日(月)~29日(金): インターンシップ前半
8月30日(土)~31日(日): 休日
9月1日(月)~9月5日(金): インターンシップ後半
9月6日(土): シェムリアプ出発→金沢へ(9月7日到着)
【業務の内容】
・北バライ貯水池での観光用遊歩道の整備と新しい観光ルートの策定
・西バライ貯水池での観光用遊歩道の整備、バードウォッチング用展望台の設置
・ルン・タ・エク村(エコビレッジ)の村づくり支援
・クメール民族センターでの伝統家屋と伝統庭園の保全管理
【参加学生】
人間社会学域国際学類3年生1名・2年生2名、同経済学類2年生1名、同法学類3年生1名、同人文学類3年生1名、理工学域物質化学類3年生1名、同環境デザイン学類3年生1名 計8名
チューター1名(国際学類4年生:昨年度の参加学生) 合計9名
【連絡教員(実施期間中現地に滞在)】
環日本海域環境研究センター教授/アンコール世界遺産国際管理委員会顧問 塚脇真二
【インターンシップの場所と交通】
アンコール遺跡整備公団シェムリアプ本部およびアンコール遺跡公園:Bangkoung Village, Ampil District, Siem Reap Town, Siem Reap Province, Kingdom of Cambodia.
TEL: +855-63-765577
FAX: +855-63-765576
Email: apsara-admin@camnet.com.kh
アンコール・シェムリアプ国際空港からタクシーで約40分
(参考記事)
金沢大学生が8月24日~9月7日まで、カンボジアでインターンシップを実施――世界遺産のアンコール遺跡で環境保全などの活動に従事(2013/07/31)
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=5540
▼本件に関する問い合わせ先
金沢大学総務部広報室
〒920-1192金沢市角間町
TEL: 076-264-5024
FAX: 076-234-4015
E-mail: koho@adm.kanazawa-u.ac.jp
URL: http://www.kanazawa-u.ac.jp/