札幌大学

札幌大学文化学部が未来のアイヌ文化の担い手を育成する「ウレシパ・プロジェクト」を実施

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札幌大学文化学部は2010年度から、毎年一定数のアイヌ子弟を受け入れ、未来のアイヌ文化の担い手として育成することを目的に、「ウレシパ・プロジェクト」と銘打った全国初のユニークな教育プログラムを実施する。

 ウレシパ・プロジェクトは、学内にアイヌの人々とともに共生するコミュニティを育み、多文化共生社会のあり方や生き方を共に学びあう仕組み(アイヌ語で「ウレシパ=育て合い」)を整えようとするものである。文化学部の教育理念である「共生と調和」のもとで、このウレシパ・プロジェクトを推進していく。

 ウレシパ・プロジェクトは以下三つの柱によって構成される。

1.ウレシパ奨学制度
  この奨学金は単なる格差是正措置ではない。ウレシパ奨学生は積極的にアイヌ文化に関わる学習活動を行い、その成果を社会に向けて発信する使命を持って修学することになる。

2.ウレシパ・カンパニー制度
  理念に賛同し、協力してくださる企業と共に、優秀なアイヌの学生を育てる。この企業にはアイヌ学生に対する優先雇用枠の要請も行っていく。

3.ウレシパ・ムーブメント
  アイヌの学生だけでなく、アイヌの社会および文化に関心を持つ多くの学生や留学生たちも活動に参画し、多文化共生のモデルを作る。

【札幌大学ウレシパ奨学金】
 現在の厳しい経済状況の下、今なお物心両面でさまざまなハンディを背負うアイヌの子弟が大学進学を志すことの困難に対し、同大は、アイヌの子弟の入学を経済的に支援する措置として、「札幌大学ウレシパ奨学金」を創設することに決定した。
 この奨学金は、所定の要件を満たすアイヌ子弟が同大文化学部に入学し、ウレシパ・プロジェクトに主体的に参加しながら修学に努めれば、その学生に対し授業料(初年次は入学金を含む)相当額の奨学金を給付するものである。募集人員は6名を予定しており、奨学生に採用された場合、年間授業料77万円(初年度は入学金相当額20万円を加算)が給付される。