東京医科歯科大学

医学系国際産学連携の活性化を通じたライフ・イノベーション促進への取組――東京医科歯科大学が医学系大学産学連携ネットワーク協議会を構築

大学ニュース  /  大学改革

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東京医科歯科大学知的財産本部では2010年6月に、医学系大学産学連携ネットワーク協議会(medU-net)を開設する。医療分野の国際研究教育の発展や国際競争力強化、国際貢献の実現に大きな役割を果たす産学官連携活動を活性化することを目的としており、会長には同大研究担当理事・副学長である森田育男教授が就任。全国の医療系大学や医学部を有する大学および医療系研究機関へ参加を呼びかけ、連携と協力活動を通した取組を展開する方針だ。

 わが国の大学における産学連携活動は、平成16年の国立大学の法人化を契機として、文部科学省の整備事業にて知的財産体制構築が進められてきた。今日では、イノベーション創出の原動力である大学等の知的財産戦略が持続的に展開できるよう、主体的かつ特色ある産学官連携活動全体の質の向上に向けた取組が求められている。

 この点、わが国の医学系の大学等基礎研究機関からは、再生医療技術をはじめとした治療や診断の革新的な先端的医療技術研究成果が次々と創出されており、それらを医療現場へつなげようと産学連携活動が推進されている。
 しかし、医学系分野では研究創作物(リサーチツール)を含む国際技術移転やTRの推進(産業界の効果的な参入や開発資金の確保)、必要な専門人材の確保や育成などにおいて、他分野とは異なる独特かつ解決困難な課題が山積しているのが現状である。大学の成果をより効果的に開発し、実用化に結びつけるためには、土壌整備の一層の拡充が求められている。

 こうした中、東京医科歯科大学では、各大学が連携し課題解決に向けた取組を行う組織が必要と考え、2009年10月に検討委員会を設置し準備を進めてきた。検討委員会には札幌医科大学、東北大学、慶應義塾大学、東京医科歯科大学(幹事)、京都大学、三重大学の実務者が参画している。
 また、その一環として、2010年3月24日には医療技術の産学連携に従事する関係者を全国から集めた「医学系大学産学連携ネットワークシンポジウム」を開催。全国から49大学の実務者を含め、弁護士や弁理士および産業界から98名の参加があり、同会に対する強い期待が寄せられた。

 今後、同会ではライフ・イノベーションの促進、医学技術における国際競争力を高めるために大きな役割を果たす医学系産学連携の発展に邁進する方針である。なお、同会は文部科学省「大学等産学官連携自立化促進プログラム」に基づき運営する。

▼本件に関する問い合わせ先
 東京医科歯科大学広報室(総務部総務課広報掛)
 TEL: 03-5803-5011
 FAX: 03-5803-0272
 E-mail: kouhou.adm@tmd.ac.jp