京都外国語大学

大学発の国際ボランティア活動や国際貢献活動に結実――京都外国語大学が全新入生を対象に、建学の精神を学ぶ導入教育科目「言語と平和」を開講

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京都外国語大学では、全新入生を対象とした授業科目「言語と平和」を18年にわたり開講している。これは、建学の精神である「言語を通して世界の平和を」に基づき、同大学が志向する平和教育と、大学生に必要なアカデミックスキルを身に付けることを目的とした導入教育科目。語学を学ぶ意欲の向上に加えて、国際問題・社会問題に対する意識も高まり、大学発の国際ボランティア活動なども活発に行われている。

 京都外国語大学では平成6年度から18年にわたり、全新入生(1年次生および編入学生、約1200名)が授業科目「言語と平和」を入学時に受講する。この授業は、今後受講する正課・課外のすべての取り組みが同大学の建学の精神「言語を通して世界の平和を」と関わっていることを知り、大学生活を送る中でのクライテリア(指標)となるものである。

 春学期は、秋学期に行う少人数ゼミのグループワークでの課題設定を目標とし、言語や平和に関する学内外のエキスパートがリレー講義を実施。これまでに元国連事務次長の明石康氏や、広島・長崎両市の市長らが教壇に立っている。

 秋学期は、課題探求能力の養成を中心的課題とし、新入生全員が少人数ゼミに分かれ、大学オリジナルのワークブック形式のテキストでグループ学習を進める。学期末に優れた研究発表をしたグループには表彰を行うとともに、次年度の講義内で後輩たちへのモデル発表を行うなど、フィードバックも行っている。

 同大学では、この授業を礎とした正課・課外のさまざまな平和への取り組みも実施。学生らは語学を学ぶ意欲の向上に加えて、国際問題・社会問題に対する意識も高まり、大学発の国際ボランティア活動が活発に行われるようになった。さらに、国連機関や国際NGO、NPOで国際貢献活動に取り組む卒業生も多数輩出している。

 「多文化共生」と「世界平和」の実現を願い、国際社会に貢献する人材を育成する建学の精神は、まもなく学園創立65周年を迎える今日も受け継がれている。

◆京都外国語大学の建学の精神
 京都外国語大学の正門から足を一歩踏み入れると、一際目立つラテン語の「PAX MUNDI PER LINGUAS」の文字が目に入る。全教職員・学生が毎日目にする建学の精神「言語を通して世界の平和を」は、同大学の前身である京都外国語学校が創立された第2次世界大戦終戦直後の昭和22年5月当時、何よりも求められたのが世界平和であり、その基盤としての国際理解であるとの創立者森田一郎・倭文子の強い想いに端を発する。この時代の要請に応えるべく、同大学はこの建学の精神のもと創立された。
 グローバル化が急速に進行する一方で、世界各地でさまざまな紛争が激化しつつある今日、この建学の精神の実現は、創立時以上に緊急の課題となっている。同大学では、建学の精神を具現化し、国際社会に貢献し、次世代を担うことのできる「人間力」豊かなリーダーの養成に全力を注いでいる。

▼本件に関する問い合わせ先
 京都外国語大学 企画広報室 (平日 9:00~17:00)
 〒615-8558 京都市右京区西院笠目町6
 TEL: 075-322-6219
 FAX: 075-322-6246

2864 8号館正面に掲げられた建学の精神