帝京平成大学

帝京平成大学の研究グループが富士川河口断層帯地下構造調査結果について中間報告

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帝京平成大学現代ライフ学部の伊藤谷生教授,佐藤 剛准教授,小森次郎講師の研究グループは静岡大学などとともに富士川河口帯断層帯から糸魚川静岡構造線に至るまでの地下構造探査を2012年4月に実施した。

 帝京平成大学現代ライフ学部の伊藤谷生教授、佐藤 剛准教授、小森次郎講師の研究グループは静岡大学などとともに富士川河口帯断層帯から糸魚川静岡構造線に至るまでの地下構造探査を2012年4月に実施した(2012年4月9日付『大学プレスセンター』参照)。同研究グループは探査によって取得されたデータの処理作業を現在も続行中であるが、富士川河口断層帯の深部地下構造について初めて明らかになったとしてその中間報告を3月26日に報道関係者に示した。

 同中間報告では、富士川河口断層帯が西傾斜の逆断層群によって構成されており、しかも同断層帯の下方延長部と北西方に沈み込むフィリピン海プレートの上面が地下深部において2~3kmまで接近していることを明らかにし、両者が密接に関連していると判断している。このことによって南海トラフでの巨大地震と富士川河口断層帯の活動が連動する可能性が地下の構造からも強く示唆されたといえる。また、富士川河口断層帯の東方地下にも逆断層が伏在する可能性が指摘され、さらに詳細な調査の必要性が強調された。富士川河口帯断層帯から糸魚川静岡構造線に至るまでの地下構造探査全体については、5月に千葉県で開催される日本地球惑星連合2013年大会において報告される。

 この研究は日本学術振興会科学研究費補助金(基盤研究A代表者=伊藤谷生)に加えて、静岡大学防災総合センター、帝京平成大学、ならびに千葉大学理学研究科地殻構造研究室の予算によってなされた。

●参考記事
 共同通信「東海地震と連動の可能性裏付け 岩板境界付近まで断層」
 http://www.47news.jp/news/2013/03/post_20130326204848.html
 山梨日日新聞「富士川河口断層帯 深さ4キロ 『東海地震と連動』裏付け」
 http://www.sannichi.co.jp/local/news/2013/03/27/4.html
 静岡新聞 「富士川断層帯、地下4キロ付近まで 静大など調査」
 http://www.at-s.com/news/detail/618035823.html
 中日新聞 「富士川河口断層帯 海洋プレート接近」
 http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20130327/CK2013032702000086.html

●関連記事
 大学プレスセンター「帝京平成大学が東海地震震源域北端部の地下構造解明のために地震探査を開始」
 http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=3956

▼本件に関する問い合わせ先
 帝京平成大学池袋キャンパス 総務課
 TEL: 03-5843-3111

4085 富士川河口断層帯の地下構造