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奥羽大学の赤川安正学長が「平成26年度日本歯科医学会会長賞」を受賞

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奥羽大学(福島県郡山市)の赤川安正学長は、このたび「平成26年度日本歯科医学会会長賞(研究部門)」を受賞した。これは、口腔インプラント学や高齢者歯科学で、世界をリードする優れた先端的研究を進めたことが評価されたことによるもの。平成27年2月23日に行われた、日本歯科医学会第92回評議員会において受賞された。

 「日本歯科医学会会長賞」は、日本歯科医学会の中で最も名誉ある賞。専門分科会、認定分科会、歯科大学(歯学部)、日本歯科医師会からの推薦を得て選考されるもので、
(1)「歯科医学・医術の研究に成果を収め歯科医学・医療の向上に対する特に顕著な貢献があった(研究)」、
(2)「歯科医学教育に30年以上従事して特に著しい功績があった(教育)」、
(3)「地域歯科医療に30年以上従事して指導的な役割を担い歯科保健衛生の向上に著しい功労があった(地域歯科医療)」、
の3部門がある。

 赤川安正学長は一般社団法人日本補綴歯科学会から推薦され、(1)の研究部門で受賞した。歯科補綴学の新しい領域である、「口腔インプラント学」や「高齢者歯科学」で世界をリードする優れた先端的研究を進めたことが、特に顕著な貢献と認められた。

 口腔インプラント分野においては、インプラント体埋入のための骨増生を確実にする線維芽細胞増殖因子・ゼラチン複合体の生体徐放材料や、骨増生用細胞治療の先駆けとなる骨芽細胞導入人工骨を開発した。さらに、骨増生とインプラント体埋入をパッケージ化したインプラント・連通多孔性アパタイトを考案、国際特許を取得して普及に努めた。
 高齢者歯科学分野においては、義歯装着により「誤嚥性肺炎のリスクを減らすこと」「転倒防止や低栄養を改善できること」などを、臨床疫学研究を通して世界で初めて明らかにした。また、舌圧測定用デバイスの開発や、舌運動により口腔機能リハビリテーションの基礎が作られることを発表。歯科補綴が健康長寿に大きく貢献できることを、世界に先駆けて提示した。

 この受賞を機に、これら先端的研究が奥羽大学を中心にさらに進むことが期待される。

◆赤川安正学長
 広島県出身。広島大学教授として活躍後、平成25年4月1日に奥羽大学学長に就任。アメリカ補綴学会ゴールドメダル、国際歯科研究学会(IADR)「歯科補綴学・インプラント研究」最優秀科学者賞を受賞。専門は歯科補綴学。
(参考):赤川安正氏が4月1日付で奥羽大学学長に就任――抱負を語る
 http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=5189

※歯科補綴学:入れ歯やインプラントなどによる治療法の開発・展開と教育を行う分野。
※骨増生:インプラント体周囲の骨を増やすこと。
※線維芽細胞:結合組織に存在する基本的細胞で軟骨細胞、造骨細胞、脂肪細胞などになる。   コラーゲンやヒアルロン酸を産生する。
※口腔インプラント:歯が無くなったところに埋め込む人口歯根。
※舌圧:口に取り込んだ食品を舌がつぶす力。

▼本件に関する問い合わせ先 
 奥羽大学 企画・広報課
 〒983-8611福島県郡山市富田町字三角堂31-1
 TEL: 024-932-8931(代表)
 FAX: 024-933-7372
 http://www.ohu-u.ac.jp/