北里大学

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬早期発見を目指して「COVID-19対策北里プロジェクト」開始 -- 北里大学(3月19日)

大学ニュース  /  先端研究

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学校法人北里研究所(東京都港区白金)は、流行が拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対して、治療薬を早期に発見するため、「COVID-19対策北里プロジェクト」を開始します。本ウイルスに対する既存承認薬の大規模スクリーニングを実施し、治療薬の早期発見によるCOVID-19患者の救命を目指します。

 2019年より、全世界で感染が拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年3月11日に世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が(新型コロナウイルスについて)「パンデミック(世界的流行)相当」と表明するなど、世界的な感染拡大が続いています。2020年3月18日時点で、感染者19.1万人超、死者7,800人超、感染者が報告された国が160か国に達しています。本邦は3月18日現在、感染者が873名と抑え込みに成功している状況が続いている一方、すでにクラスターが各地で確認されており、爆発的な増加がいつ起きてもおかしくない状況になっています。

 こうした世界情勢の中で、今から130年前の1890年、血清療法を確立し、人類の伝染病との闘いに新たな成果を挙げた学祖北里柴三郎からノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智へと続く感染制御の伝統と、学校法人北里研究所の理念(※1)に則って行動すべきと判断し、一刻も早く治療薬を見出すためのプロジェクト「COVID-19対策北里プロジェクト」を立ち上げました。
 本プロジェクトでは、COVID-19患者の検体に含まれる病原因子(ウイルス)SARS-CoV-2を分離し、本ウイルスに対して国内外既存承認薬のスクリーニングを大規模に実施することで、早期に治療薬を見出し、COVID-19患者の救命を目指します。

<研究実施期間> 2020年3月19日 から 2021年3月31日 まで

※1 学校法人北里研究所の理念:いのちを尊(たっと)び、生命の真理を探究し、実学の精神をもって社会に貢献する。

【本プロジェクトの実施体制】
 本プロジェクトの実施体制は、学校法人北里研究所の叡智を結集し、全学的体制で実施します。プロジェクト代表者を北里生命科学研究所(大村智記念研究所:2020年4月1日より改称予定)感染制御研究センターの花木秀明センター長が、北里大学医学部・北里大学病院のプロジェクト責任者を膠原病・感染内科学の山岡邦宏教授が、北里生命科学研究所(大村智記念研究所)のプロジェクト責任者をウイルス感染制御学Iの片山和彦教授が務めます。

【本プロジェクトに対する寄付について】
 本プロジェクトの実施には、多額の研究資金を必要とすること、また大規模スクリーニングの実施に際しては、研究資金が多いほど治療薬早期発見につながるため、本プロジェクト促進のための募金活動を実施いたします。

<寄付受入期間> 2020年3月19日 から 2021年3月31日まで

▼問い合わせ先
〔本プロジェクトに関すること〕
 北里大学北里生命科学研究所感染制御センター センター長 花木 秀明
 〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
 TEL: 03-5791-6414(直通)
 E-mail: hanaki@insti.kitasato-u.ac.jp

〔報道に関すること〕
 学校法人北里研究所 総務部広報課
 〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
 TEL: 03-5791-6422
 E-mail: kohoh@kitasato-u.ac.jp

〔寄付に関すること〕
 学校法人北里研究所 総務部企画課
 〒108-8641 東京都港区白金5-9-1
 TEL: 03-5791-6474
 E-mail: kifu@kitasato-u.ac.jp