玉川大学 量子情報科学研究所:「量子計算機実現の基盤となる新しい数理理論を構築」
【今回の成果】
量子情報科学研究センターの濱田 充教授は、量子計算機(量子コンピュータ)実現に向けての基礎的な成果を得た。すなわち、量子計算機は、「(基礎)ゲート」と呼ばれる最小処理要素の組み合わせで構成されるが、単一量子ビット系において任意の量子情報処理Uを構成するのに必要な最小の基礎ゲート数N(U,δ)を求め、そのN(U,δ)を達成する具体的な基礎ゲート系列によるUの構成法を与えた(δの意味は後述する)。本研究は、量子計算機の実現可能性に関する議論の根幹において深刻な誤信が、複数の標準的な教科書に見受けられることに気付いたことを契機に始めたものである。その誤信とは、端的に言って、N(U,δ)が常に3以下であるとの盲信であるが、基礎理論ともいえる本成果によればN(U,δ)は幾らでも大きくなり得る。これは、複数の教科書の著者が、それがあたかも万能な方式であるかのように嘯いた方式は、あやふやどころか原理的に存在し得ない幻想の産物であったことを意味する。本成果はそのような幻想に代わる量子計算機の構成方式をアルゴリズムとして具体的に与えており、しかもその最適性まで厳密に証明している。この最適基礎ゲート系列構成の設計アルゴリズムは、通常のPCで高速に動作するものであるが、その動作検証については平成26年12 月25日東京大学で開催される日本応用数理学会「行列・固有値問題の解法とその応用」研究部会第18回研究会において報告する。
■論文名
M.Hamada, “The minimum number of rotations about two axes for constructing an arbitrarily fixed rotation,” Royal Society Open Science, 1:140145, 2014. http://dx.doi.org/10.1098/rsos.140145.
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