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【酪農学園大学】獣医学類・臼井優教授らの研究グループが携帯型シークエンサーにより牛の難治性病原体マイコプラズマ・ボビスの薬剤耐性をその日のうちに判定する技術を開発

【酪農学園大学】獣医学類・臼井優教授らの研究グループが携帯型シークエンサーにより牛の難治性病原体マイコプラズマ・ボビスの薬剤耐性をその日のうちに判定する技術を開発
酪農学園大学(北海道江別市)の臼井優教授らの研究グループは、携帯型シークエンサー(nanopore sequencer)と複数の標的遺伝子を同時に増幅する「マルチプレックスPCR法」を活用し、牛の重要な病原体であるマイコプラズマ・ボビス(Mycoplasma bovis)の薬剤耐性変異を、その日のうちに判定・監視する新たな検査手法を開発した。本研究成果は、2026年6月22日付で米国微生物学会の学術雑誌「Microbiology Spectrum」にオンライン掲載された。

【研究成果のポイント】
○マイコプラズマ・ボビス(Mycoplasma bovis)は、牛の乳房炎や呼吸器疾患等を引き起こし、酪農・畜産業界に莫大な経済的被害をもたらす重要な病原体
○従来の細菌培養による試験法では、結果を得るために約2週間が必要だったが、PCRと携帯型シークエンサーを組み合わせることで、検査開始からわずか6時間で主要な抗菌薬への感受性を予測することに成功
○臨床現場での迅速な治療薬選択や、広域な薬剤耐性サーベイランスへの応用が期待

【研究成果の概要】
 M. bovisは、乳牛の乳房炎や子牛の肺炎などの原因となり、治療が極めて困難であり、酪農現場での脅威となっている。この細菌は増殖が遅く、従来の検査法では検査に時間がかかるため、適切な抗菌薬が判明するまでに約2週間かかってしまい、その間の経験的な抗菌薬の使用がさらなる薬剤耐性菌を生み出す悪循環を招いていた。
 そこで今回、PCR法と携帯型シークエンサーを組み合わせた検査プラットフォームを構築し、M. bovisに対して5系統の抗菌薬への感受性に関わる複数の遺伝子の変異を一度に解析し、わずか6時間で感受性の有無を高い精度で予測できるようにした。
 さらに、本手法を用いて日本国内から集められた329株のM. bovisを調査したところ、過去(2013-2016年)と近年(2023-2025年)の間で、耐性変異を持つ株の割合が急増しているという事実が明らかになった。
 この技術が普及することで、獣医師が有効な抗菌薬を選択できるようになり、治療成功率の向上だけでなく、抗菌薬の適正使用や耐性菌の拡散防止に貢献することが期待される。
 なお、本研究成果は2026年6月22日付で米国微生物学会の学術雑誌「Microbiology Spectrum」にオンライン掲載された。

【論文発表の概要】
・著者名:Usui M*, Ebisawa M, Okamura S, Noda A, Fukuda A, Nakajima C, Suzuki Y.
・掲載媒体:Microbiology Spectrum. 2026.
・DOI: 10.1128/spectrum.01242-26

▼研究に関する問い合わせ先
 酪農学園大学 獣医学群 獣医学類
 臼井 優 教授
 TEL:011-388-4723
 E-mail: usuima@rakuno.ac.jp

▼本件に関する問い合わせ先
 酪農学園大学 広報ブランディング課
 担当:吉田陽平
 〒069-8501 江別市文京台緑町582番地
 TEL:011-388-4158 平日 8:30~17:00
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