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神戸女学院150周年記念事業「岡田山の自然」編さんプロジェクト始動 ~市民科学調査でキャンパスの自然環境を可視化

神戸女学院(理事長:内田樹)は、二人の女性宣教師によって西日本最初の女性教育機関として1875年に創立され、1933年に神戸市から現在の西宮市岡田山にキャンパスを移転し、岡田山の豊かな自然の中で教育・研究を行ってきました。1967年には高等学部の生徒が中心となって初の生物記録「岡田山植物目録」を作成し、その後も創立100周年を記念して刊行された1974年の「岡田山の自然」によって学院内の生き物が記録されてきました。創立150周年を迎えた2025年にはキャンパスの約1/3が環境省の自然共生サイトに認定されるなど、その価値が再評価されています。一方で、前回の統一的な生物調査から約半世紀の時間が経過し、神戸女学院の自然環境を取り巻く状況は大きく変化しました。こうした背景から、2029年の刊行を目指して新たな「岡田山の自然」編さんプロジェクトを開始します。調査の一部には世界的な市民科学調査プラットフォーム「iNaturalist」を活用し、生徒・学生らがスマートフォンで観察記録を蓄積する仕組みを導入します。神戸女学院の岡田山の豊かな自然を次世代へ継承するために、教育・研究への活用に加えて、地域住民との連携や環境教育にも展開し、ネイチャーポジティブの実現に貢献します。

【本件のポイント】
●学生参加で半世紀ぶりに自然調査を刷新

 これまでの神戸女学院150年の伝統を受け継ぎ、約半世紀ぶりに体系的な自然調査を再始動。学生が主体的に関わる新しい形で、キャンパスの生物多様性を改めて記録します。

スマートフォンなどを活用した市民科学調査で生物多様性を可視化
 世界的な市民科学調査プラットフォーム「iNaturalist」を活用し、スマートフォンなどで撮影した動植物の記録を蓄積。専門家だけでなく学生や教職員が参加し、日常の観察から自然環境を“見える化”する取り組みです。

150年の歴史を踏まえ地域と未来へ自然環境を継承
 創立150周年と自然共生サイト認定を契機に、岡田山の豊かな自然を次世代へ継承。教育・研究への活用に加え、地域住民との連携や環境教育にも展開し、ネイチャーポジティブの実現に貢献します。

◎背景
 神戸女学院は、1875年、二人の女性宣教師によって西日本初の女性教育機関として創立されました。1933年には神戸市から現在の西宮市岡田山へキャンパスを移し、緑豊かな自然に囲まれた環境の中で、教育と研究を重ねてきました。
 この岡田山の自然を見つめ続けてきたのは、教員だけではありません。1967年には、神戸女学院高等学部理科研究部の生徒たちが中心となり、初の生物記録「岡田山植物目録」を作成しています。彼女らは自ら観察し、植栽された植物も含め、約300種を記録しました。さらに1974年、創立100周年を記念して刊行された「岡田山の自然」では、植物約560種、昆虫140種、鳥類43種がまとめられ、1982年の増補改訂版では、新たな種の追加に加え、淡水藻類や菌類の記録も加わりました。
 その後は、神戸女学院大学 生命環境学部の前身の人間科学部の教員・学生らによる調査・研究によって生物相調査が行われてきました。

 これらの生物記録は、時代ごとの神戸女学院の学びと、岡田山の自然の姿を伝える貴重な財産となっています。そして2025年、神戸女学院は創立150周年を迎えるとともに、岡田山キャンパスの約1/3が「神戸女学院 愛神愛隣の森」として環境省の自然共生サイトに認定されました。しかし、「岡田山の自然」の刊行からおよそ半世紀の間に、西宮の街並みも、世界の自然環境も大きく変化しています。そうした中、世界では「2030年までに自然の損失を止め、回復へと転じる」ことを掲げる「ネイチャーポジティブ」が共通目標となっています。
 こうした流れを受け、神戸女学院では、生徒・学生とともに学院の自然環境を見つめ直す挑戦として、新たな「岡田山の自然」編さんプロジェクトを始動します。

◎内容
 本プロジェクトは、創立150周年記念事業の一環として、神戸女学院の岡田山の自然環境をあらためて記録し、広く社会へ発信する取り組みです。2029年度内の「岡田山の自然」冊子体の出版を目標に、学内の動植物に関する調査や研究を進めていきます。
 特徴的なのは、その調査手法です。専門的な教員のみで進めるのではなく、生徒・学生が主役となって参加できる仕組みとして、スマートフォンなどを使った生物観察記録「神戸女学院の生き物マップ / Biodiversity in Kobe College」を立ち上げました。これは、世界中で利用されている市民科学プラットフォーム「iNaturalist」を活用したもので、キャンパス内で見つけた生物の撮影データや音声の録音データを投稿することで、誰もが調査に関わることができます。日常の中で出会う一輪の草花、一匹の昆虫が、そのまま学術的なデータとして蓄積されていきます。こうして集まる記録は、岡田山の自然を“見える化”するだけでなく、環境省の自然共生サイト「神戸女学院 愛神愛隣の森」における生物モニタリングの基礎データの一部として活用する予定です。

 また、このプロジェクトは教育の場としての広がりも持っています。神戸女学院大学 生命環境学部の授業「生命環境データサイエンス実習」(担当:高木俊人専任講師)では、本プロジェクトを活用した演習を行う予定です。このほかにも将来的には、小学生向けの環境教育や、地域住民とともに行う自然観察会など、キャンパスの枠を越えた取り組みへと発展させていく計画です。
 長年にわたり受け継がれてきた岡田山の自然を、今を生きる生徒・学生たちの手で記録し、未来へつなぐ——本プロジェクトは、学びと地域、そして地球環境を結び、ネイチャーポジティブの実現を目指す新しい試みです。

◎iNaturalistプロジェクトの詳細
・名称:神戸女学院の生き物マップ / Biodiversity in Kobe College
・参加対象:神戸女学院の生徒・学生・教職員・卒業生ほか
・URL: https://www.inaturalist.org/projects/biodiversity-in-kobe-college 

◎関連するプレスリリース
 創立150周年を迎えた神戸女学院の岡田山キャンパスが、「自然共生サイト」に認定されました。(2025/9/25)
 https://www.kobe-c.ac.jp/news/250930koho/

▼本プロジェクトに関するお問い合わせ先
 神戸女学院大学 生命環境学部
 高木俊人 専任講師
 メール: takagi@mail.kobe-c.ac.jp

▼広報に関するお問い合わせ先
 神戸女学院大学
 広報室(担当:三枝、西原)
 電話: 0798-51-8585

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