学校法人東京工芸大学が鎌倉市と歴史的建造物等の3Dアーカイブに関する協定を締結ー歴史的建造物のデジタル保存と継承ー
2026年8月17日(月)、東京工芸大学は神奈川県鎌倉市と、鎌倉市にある文化財をはじめとする歴史的建造物や自然遺構等の記録ならびに3Dアーカイブの作成、保存、公開を目的とする連携協定を締結した。
同大がこれまで培ってきた写真技術や、3Dデジタルアーカイブに関する研究成果を生かし、これらの歴史的資産の保存と次世代への継承に取り組む。
歴史的建造物や自然遺構を撮影・計測して記録することで、その形状や空間、質感など、細部に関する情報をデジタルデータとして保存することができる。また、記録したデジタルデータをもとに3Dアーカイブを作成・一般公開することで、歴史的建造物や自然遺構に関する情報を高精細な状態で次世代へ伝えることができる。
本学と鎌倉市はこれまで、鎌倉市の歴史的建造物である「旧華頂宮邸」や「旧諸戸邸(旧鎌倉市長谷子ども会館)」など、歴史的建造物の3Dデジタルアーカイブに取り組んできた。本協定により、これまでの取り組みをさらに発展させ、鎌倉市の歴史的建造物や自然遺構等の記録と保存に協力していく。
東京工芸大学工学部・内田孝幸教授の研究室「電子画像研究室」では、写真測量技術をはじめ、無人航空機(ドローン)による多視点撮影、フォトグラメトリ、レーザースキャン、LiDARなど、さまざまな技術を活用し、建造物や文化財等を高精細な3次元デジタルデータとして記録・保存し、その活用に関する研究を進めてきた。
内田教授と研究室に所属する学生たちは、これらの技術を用いて、各地の歴史的建造物や自然遺構等の調査と3Dデジタルアーカイブの作成を進めている。作成された3Dデジタルアーカイブは、写真、印刷、光学などの分野を研究し、「色」をテーマに掲げる東京工芸大学の付置研究施設「色の国際科学芸術センター」を通じて一般公開される。
これまでに、神奈川県相模原市の国登録有形文化財「旧笹野家住宅」や沖縄県石垣島の自然遺構「石垣島サビチ鍾乳洞」などを対象に、調査および3Dデジタルアーカイブの作成・研究に取り組んできた。
3Dデジタルアーカイブを作成することで、図面が残っていない歴史的建造物でも、建物の外観だけでなく、室内の様子や素材の質感なども記録することができる。万が一、災害などによって建造物が失われた場合にも、記録した3Dデータを後世に残し、その姿や空間を伝えることができる。
東京工芸大学は、1923年、「小西写真専門学校」の創立時に掲げた「建学の精神」のもと、時代とともに進化する写真・画像技術の教育・研究を推進していく。
今後、この成果は、2026年画像関連学会連合会第12回合同秋季大会などで発表・公開される予定。
本協定の概要は、以下のとおり。
■歴史的建造物等の記録と3Dアーカイブの作成、保存及び公開に関する協定
・概要:文化財その他の歴史的建造物や自然遺構等の記録並びに3Dアーカイブの作成、保存ならびに公開
・協定を具現化する具体的方法:
1)時世に応じた写真術(3Dデジタルアーカイブ作成)
2)時世に応じた写真術の普及・提供(3Dデジタルアーカイブ作成)
・協定の者(甲・乙):(甲)鎌倉市 市長、(乙)学校法人東京工芸大学 理事長
●鎌倉市公式サイト 本協定関連記事
URL:https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kisya/data/2026/20260812.html
●東京工芸大学 電子画像研究室
URL:https://www.mega.t-kougei.ac.jp/denga_me/
●色の国際科学芸術センター 本研究関連ページ
URL:https://collab.t-kougei.ac.jp/portfolio/cultural-properties/
■3Dデジタルアーカイブとは
建造物などの物体を、さまざまな角度から撮影・計測して記録し、コンピューター上で3D画像として立体的に再現できる技術。
■東京工芸大学
東京工芸大学は1923(大正12)年に創立した「小西寫眞専門学校」を前身とし、当初からテクノロジー(工学)とアート(芸術)を融合した無限の可能性を追究し続けてきた。2023年に創立100周年を迎えた。
【URL】 https://www.t-kougei.ac.jp/