武蔵野大学

“理数離れにストップ”──武蔵野大学が中高生を対象に行う理数系教育講座が、JST(独立行政法人科学技術振興機構)の「サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト事業(講座型学習活動)」に採択

大学ニュース  /  高大連携

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武蔵野大学(東京都西東京市:寺崎修学長)環境学部環境学科(平成21年4月開設)三澤勝已教授らによる中高生を対象とした理数系教育講座「科学の課題研究2―“環境”に関する科学的アプローチの探求―」ならびに「地球と宇宙を調べてみよう!天体クラブの野外課題研究」が、平成21年度JST(独立行政法人科学技術振興機構)の「サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト事業(講座型学習活動)」に採択された。

 「サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト(講座型学習活動)」(以下SPP)は、学校等と大学・科学館等の連携により、生徒の科学技術、理科・数学に関する興味・関心と知的探究心を育成することを目的としており、研究者等を講師とする観察・実験・実習等の体験的・問題解決的な活動を中心とした学習活動(講座型学習活動)に対してJSTが支援するものである。武蔵野大学では、平成20年度においても三澤教授による中高生を対象とした講座「科学の課題研究」が採択されている。

 今回採択された2つの講座は、前回の講座をさらに発展・拡大する形で開催され、併設校である武蔵野女子学院高等学校(西東京市:小林五郎校長)の地学部ならびに生徒の任意団体であるサイエンスサークルがこれに連携。三澤教授ならびに武蔵野女子学院中学校・高等学校の薬学理系コース担当の教諭の指導のもと、観察・実験・実習等の体験的・問題解決的な活動を中心とした研究活動が、今年5月から12月にかけて行われる。各講座の詳細は下記のとおり。

A. 「地球と宇宙を調べてみよう!天体クラブの野外課題研究」
  受講学校: 武蔵野女子学院中学校・高等学校の地学部
1. 生徒自らが研究課題を設定し活動計画を立てる。
2. 講師とのディスカッションにより活動計画・実施内容を改善する。
3. 山中での夏合宿にて流星観測や天体の写真撮影を行う。
4. 夏合宿での研究成果をもとに、天体研究推進のため実際にモデルロケットの打ち上げ実験を校庭にて行う。
 ※ロケットの打ち上げは、日本モデルロケット協会が認定するライセンス所持部員による
5. 東京国際科学フェスティバル実行委員会主催による「東京国際科学フェスティバル」にて研究成果を発表する。

 大学レベルの理数知見から、1高度な観測活動による興味・関心の向上、2科学に対する潜在的興味・目的意識の誘発および増進、3活動を通して自主性・計画性・創造性の育成の3つを機軸として本講座を開催する。

B. 「科学の課題研究2―“環境”に関する科学的アプローチの探求―」
  受講学校:武蔵野女子学院高等学校のサイエンスサークル(任意団体)
1. 生徒がグループに分かれ、環境をテーマに研究課題を設定し活動計画を立てる。
 ―研究課題例―
  (1)バイオマス研究 
     1.バイオディーゼルの合成
     2.バイオエタノールの合成
  (2)各種発電・電池の研究
     1.燃料電池の研究(燃料電池の試作含む)
     2.太陽電池
     3.風力発電
     4.太陽光発電等
  (3)環境汚染の調査・研究
     1.東京近辺における水質検査(河川・海)
     2.東京近辺における大気調査(住宅街と工業地帯との比較)等
2. グループ単位で調査・実験内容に関する相互プレゼンテーションを実施。講師である環境学部教授らがアドバイザーとなり、各研究課題への取り組みに対して適宜調整をはかる。
3. グループ単位で研究課題を実施し、調査・分析・実験・考察のうえレポートを作成する。
4. グループ単位で調査・分析・実験・考察し、結果等について相互プレゼンテーションし、生徒同士によるディスカッションを行う。担当講師らはアドバイザーとして評価する。
5. 受講学校の文化祭および武蔵野市主催の「むさしのサイエンスフェスタ」にて研究成果を発表する。
6. 担当講師および受講生徒による全体総括を行い、次年度の活動方向を探る。

 同大環境学部学生による研究活動や研究現場に触れる機会を設けることで、受講生徒の環境に対する意識の向上ならびに「理科は楽しいもの」という科学に対する理解を深めることを主軸に本講座を開催する。

▼本件に関する問い合わせ先
 学校法人 武蔵野女子学院
 総合企画部 広報室(担当:丹羽・足立)
 TEL: 042-468-3142
 FAX: 042-468-3322
 E-mail: kouhou@musashino-u.ac.jp