多摩美術大学

地球環境と国際協力を見据え、学生が主体となって取り組む「バナナ・テキスタイル・プロジェクト」――多摩美術大学

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多摩美術大学では平成12年より、廃棄処分となるバナナの茎の部分を利用して、薬品やエネルギーを使用せずに織布を生産する「バナナ・テキスタイル・プロジェクト」を展開している。平成18年度の文部科学省「現代GP」にも採択された同プロジェクトは、国内外で高い評価を受け、今なお積極的な活動を続けている。

 バナナは世界120の国や地域によって年間約1億トン生産されているが、同時に10億トンもの茎や葉が廃棄されている。
 多摩美術大学では、この廃棄処分となる茎の部分を利用して、薬品やエネルギーを使用せずに織布を生産する「バナナ・テキスタイル・プロジェクト」を平成12年より行っている。未利用資源(バナナの茎)の活用とデザイン教育を融合した「バナナ布の制作システム」を確立し、それによって作られた製品を海外諸国に紹介することで、開発途上国への自立支援・地球環境保全に貢献することが狙いだ。

 また、国際交流および異文化間の相互理解を通じ、学生がデザイナーあるいはアーティストといった専門的立場から、グローバルな視点と総合的考察力を学び、自らの姿勢を日常から考え行動する機会を経験することも視野に入れている。同プロジェクトは、実社会における“環境教育”でもあるのだ。

 同プロジェクトは、文部科学省の平成18年度「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」(テーマ:持続可能な社会につながる環境教育の推進)に、「バナナ・テキスタイル・プロジェクト ~地球環境問題とデザイン教育~」として選定された。平成20年までの3年間で「バナナ布の制作システム」をカリキュラムに取り入れ、地球環境問題とデザイン教育を連携させた具体的かつ持続可能な国際貢献の実践を学生主体で行い、国内外で高い評価を受けている。

 また、今年の6月29日~7月10日にはJICA(独立行政法人国際協力機構)のプログラムにより、ウガンダ共和国から2名の研修員を迎え、同大でバナナ繊維加工技術を中心に研修を行った。さらに、展覧会やワークショップを各地で開催するなど、積極的な活動を続けている。

▼本件に関する問い合わせ先
 多摩美術大学 メディアセンター GPプロジェクトルーム
 〒192-0394 東京都八王子市鑓水2-1723
 TEL: 042-679-5695
 FAX: 042-679-5694
 Mail: banana@tamabi.ac.jp