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北海道医療大学薬学部・堀田清准教授が同大初のベンチャーとなる株式会社「植物エネルギー」を設立

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株式会社「植物エネルギー」では、堀田清准教授が北海道医療大学で従来から取り組んできた「すずしろの花」という手作り石けんを開発・販売している。ほかにも、同大薬用植物園・北方系生態観察園の資源とこれまでの研究実績を生かし、薬学部とも連携しながら多彩な活動を展開している。

 北海道医療大学薬学部・堀田清准教授は、化粧品・医薬品・健康食品などの研究開発や製造、販売を目的として、同大初のベンチャーとなる株式会社「植物エネルギー」を設立。従来から開発に取り組んできた「すずしろの花」という石けんを商標登録し、販売している。

 「すずしろの花」は、従来捨てられていた大根の葉を使って作る安心無添加石けんである。有機栽培ダイコンの葉、食用のオリーブ油、パーム油、パーム核油などの食べられる材料だけを使い、防腐剤などの化学物質は一切入っていない。そのため、アトピー性皮膚炎の方々からも好評を得ている。
 さらに、(株)植物エネルギーでは同大薬用植物園の植物をはじめ、近隣に咲く植物を中心とした写真あるいは書籍の販売、富士フィルムフォトサロンなどでの写真展の開催、一般の方を対象とした同大薬用植物園内での写真講習会、道南のえりも町へのツアーなども企画している。

 同大では独自の「知的財産ポリシー」を定め、教職員が行った研究の成果を適切に管理した上で広く社会に還元し、社会貢献の一端を担うことを使命としている。
 ベンチャー起業支援及びその活動の支援は、その中の一つとして位置づけられている。個人の研究、学内外の共同研究において新たな発明があった場合、同ポリシーに則り、大学内に知的財産の保護・管理・活用を主体的に行う組織を置き、知の創造を無駄にすることなく役立てていくことを目指している。そのために設けられたのが「広報・教育事業部内の教育研究推進課」である。

 北海道医療大学では、大学組織とベンチャー企業との関係は、基本的にはベンチャーの自主性を尊重すべきであり、過度の介入や依存関係があってはならないとしているが、その趣旨を曲げない範囲、可能な範囲で支援を行うのが同大のスタンスだ。

 今回のケースでは、同大学内の遊休施設一室を「すずしろの花」の製造工場として貸与している。また、ベンチャー起業等で援助が必要なケースを想定して、学長裁量による特別予算の枠が設けられている。
 職務発明の特許化は、研究者のモチベーション強化にもつながる。知的財産を保有・活用していくことで、還元されるインセンティブを研究環境の充実へと転用し、優秀な研究者を育成することも狙いとしている。

▼本件に関する問い合わせ先
 北海道医療大学内 堀田 清
 TEL: 0133-23-1211(内線3121または2047)
 E-mail: maruho@hoku-iryo-u.ac.jp
 URL: http://suzushiro.sakura.ne.jp/