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　建学の精神である「自然・生命・人間」を基に、自然科学の教育に力を注いでいる東邦大学は、２つの付属中学校・高等学校「東邦大学付属東邦中学校・高等学校（習志野市泉町）」および「駒場東邦中学校・高等学校（世田谷区池尻）」を有している。同大付属両校は、進学校としてそれぞれの特長を生かした中高一貫教育を行い、全国でも認められた輝かしい進学実績を挙げている。

　同大習志野キャンパスに近接する付属東邦中学・高校では、これまでにも同大と連携して「学問体験講座」を毎年開催。中高では行えない高度な実験を体験する機会を設けてきた。しかしその一方、駒場東邦中学・高校は所在地が離れていることなどを理由に、今回のような交流の機会に恵まれなかった。

　こうした中、同大名誉博士・特別客員教授で１９９１年ノーベル化学賞受賞者のRichard R. Ernst 博士が、３月１２日（土）に同付属両校の生徒および保護者を対象とした講演会（※）を行うこととなった。付属両校には理系学部に進学する生徒が多数存在し、また同大と両付属中高による初の中高大連携事業とあって、予想をはるかに超える５００名以上の申し込みがあった。
　今回の講演会は、ノーベル賞受賞者のErnst博士が歩んできた科学の世界を知り、今の学びが今後の学びにどのように発展していくのかを実感させることを狙いとしている。また、生徒たちの中に未来のノーベル賞候補者が生まれることも期待している。詳細は以下の通り。

※今回の講演会は、東邦大学付属東邦中学校・高等学校、駒場東邦中学校・高等学校の生徒および保護者を対象として開催するが、今年１１月中旬には一般公開の講演会も予定している。

◆Richard R. Ernst博士　講演会
【開催日時】
　２０１１年３月１２日（土）　１４：００～１５：３０
【会場】
　東邦大学薬学部 Ｃ－１０１講義室　（千葉県船橋市三山２－２－１）
【テーマ】
　“My Pathway into Science and Beyond”
【講師】
　Richard R. Ernst博士
■講師プロフィール
　スイス連邦工科大学名誉教授、１９９１年ノーベル化学賞受賞者。日本学術振興会外国人著名研究者招聘事業により、平成２２・２３年度 東邦大学特別客員教授として着任。昨年１０月に来校した際に、東邦大学名誉博士号を授与された。
　Ernst博士は、パルスフーリエ変換ＮＭＲ法を開発し、物質の分子構造を分析するための極めて有用な手法である核磁気共鳴法（ＮＭＲ）の感度と分解能を著しく向上させた。これにより、わずかな物質量でも複雑な分子構造を解明できるようになった。さらに、二次元ＮＭＲ法という分子内での化学結合をより詳しく調べる手法も開発し、現在の医療画像診断に必須のＭＲＩ法やタンパク質など生体巨大分子の分子構造解析法の基盤を築き上げた。このＮＭＲ法は、自然科学や医療分野に大きな恩恵をもたらしているツールのひとつで、化学のみならず分子生物学、タンパク質やＤＮＡの機能解析、人体の画像診断や代謝の解明、脳科学など多岐にわたり応用分野が広がっている。高分解能核磁気共鳴分光法におけるこれらの革新的な業績により、１９９１年ノーベル化学賞を単独で受賞した。
【主催】
　東邦大学
【共催】
（独）日本学術振興会
【対象】
　東邦大学付属東邦中学校・高等学校、駒場東邦中学校・高等学校の生徒および保護者
【講演言語】
　英語（同時通訳あり）
【関連情報】
 ●東邦大学プレスリリースNo.139
 　「ノーベル賞受賞者 Richard R. Ernst 博士　本学特別客員教授として招聘」
 　　http://www.toho-u.ac.jp/press/press20100614_2.html
 ●東邦大学プレスリリースNo.199
  　「ノーベル賞受賞者 Richard R. Ernst 博士本学付属校の中高生を対象に講演会を開催」　 　
      http://www.toho-u.ac.jp/press/ress20110303.html

▼本件に関する問い合わせ先
　東邦大学　学事統括部
　〒143-8540　東京都大田区大森西５－２１－１６
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