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「超伝導」現象の発見から100年――東邦大学理学部が公開講座「超伝導~100年の歩みとこれから~」を開催

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東邦大学理学部では7月23日(土)に、「超伝導~100年の歩みとこれから~」と題した公開講座を開催。世界の第一線で活躍する研究者を招き、超伝導研究の100年の軌跡と未来への展望について解説する。参加費無料、申し込み不要。

 東邦大学理学部(習志野キャンパス・船橋市三山)では学内外から専門家を招き、毎年公開講座を開催している。理学部ならではのテーマを取り上げ、分かりやすく解説する講座は、科学に興味がある人はもちろん、地域の人々の生涯学習の場としての役割も果たしている。

 7月23日(土)には、物理学科の物性物理学教室()などにおいて超伝導に関連する研究を活発に行っていることと、今年が「超伝導」現象の発見からちょうど100周年にあたることにちなみ、公開講座「超伝導~100年の歩みとこれから~」を開催。世界の第一線で活躍する研究者を招き、超伝導研究の100年の軌跡と未来への展望について解説する。詳細は以下の通り。

◆超伝導~100年の歩みとこれから~
【日時】
 2011年 7月23日(土) 9:30~11:40
【会場】
 東邦大学習志野キャンパス (千葉県船橋市三山2-2-1)
【参加費】
 無料(事前申し込み不要)
【講演内容】
●講演1「超伝導の過去・現在・未来」
 講師:秋光 純氏(青山学院大学教授 同先端技術研究開発センター所長、元東邦大学理学部 客員教授)
 超伝導は1911年にオランダのカメリン・オンネスによって発見された。従って今年は丁度発見100周年にあたる。その間、多くの応用が考えられており、21世紀は「超伝導の世紀」であるといっても過言ではない。しかし、「超伝導」の最大の弱点はそのTc(超伝導が現れる温度)の低さにある。そうはいっても現在ではTc=163K(~-110℃)のところまできており、室温超伝導も「全く夢」というわけではない。
 当日講演では、超伝導の過去や現在の状況について主に超伝導体に焦点をあててエピソードを交えながら話をしてみたい。また「室温超伝導」にむけての筆者の「苦闘」についても触れてみたい。

●講演2「超伝導とグリーンイノベーション」
 講師:前川 禎通氏 (日本原子力研究開発機構 先端基礎研究センター長、東邦大学理学部 客員教授)
 人類は摩擦(抵抗)を存在の証としている。自然への抵抗と挑戦は人類の歴史であった。また、人は反対意見に耳を傾けることにより、自分の存在を正してきた。電気も流れる時に抵抗を受ける。これが電気抵抗であり、そのために電気器具に電気を通すと熱くなる。一方、超伝導では完全に抵抗が無くエネルギーのロスが全くない。超伝導の電線に電気を流せば、永久に電気が流れ、どんなに遠くへもエネルギーロス無く電気を送ることができる。自然現象で「完全」や「永久」という言葉が使えるのは超伝導だけである。二酸化炭素の排出を抑えた環境にやさしい技術であるグリーンイノベーションでは、超伝導を使った技術が不可欠である。
 自然界唯一の「完全」と「永久」を実現する超伝導の原理と超伝導を用いて可能になるグリーンイノベーションについてお話しする。

●理学部物理学科 公開講座のページ
 http://www.ph.sci.toho-u.ac.jp/event/12689/Open_lecture2011.html

※物性物理学教室 Webサイト
 http://www2.ph.sci.toho-u.ac.jp/nishio/index.html

▼本件に関する問い合わせ先
 東邦大学 習志野学事部 入試広報課
 〒274-8510 千葉県船橋市三山2-2-1
 TEL: 047-472-0666
 FAX: 047-479-5661
 E-mail: nyskou@sci.toho-u.ac.jp

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