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京都橘大学が12月11日に健康科学部開設記念フォーラム「こころとからだ―かかわる・つながる―」を開催

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京都橘大学(京都市山科区/学長・青木圭介)では、2012年4月に健康科学部が開設されることを記念し、12月11日(日)にフォーラム「こころとからだ―かかわる・つながる―」を開催。それぞれの領域で人の「こころ」と「からだ」にかかわり、そのフロントラインで活躍する有識者の方々を招き、基調講演とシンポジウムを行う。

 「こころ」と「からだ」は、人が人として生きるかぎり、そこから離れることは決してないテーマである。京都橘大学が2012年4月に新設する健康科学部は理学療法学科と心理学科の2学科からなり、人の健康を「こころ」と「からだ」という総合的な視点からとらえ、専門的知識や医療技術を社会で活かすことのできる人材の養成を目指している。

 今回のフォーラムでは、それぞれの領域で人の「こころ」と「からだ」にかかわり、そのフロントラインで活躍する有識者を招き、基調講演とシンポジウムを行う。詳細は以下の通り。

◆京都橘大学 健康科学部開設記念フォーラム
【日時】
 2011年12月11日(日) 13:30~16:30
【会場】
 キャンパスプラザ京都4階第2講義室(JR京都駅ビル駐車場西側)
【内容】
 ●第一部 基調講演 「現代社会と子どもたちの悩み」
  田嶌誠一(九州大学大学院人間環境学研究院教授)
 ●第二部 シンポジウム
  指定討論者:田嶌誠一
  話題提供者:「表現の場としてのこころとからだ」
         小林昌廣(情報科学芸術大学院大学メディア表現研究科教授)
        「先端医療とカウンセリング」
         高橋政代(独立行政法人 理化学研究所 
                発生・再生科学総合研究センター網膜再生医療研究チーム チームリーダー)
        「リハビリからみたからだとこころ」
         村田伸(西九州大学リハビリテーション学部教授)
  コーディネーター:羽下大信(甲南大学文学部教授)

■講師・コーディネータープロフィール
●田嶌誠一  九州大学大学院人間環境学研究院人間科学部門教授 
 1980年九州大学大学院教育学研究科単位取得退学。広島修道大学、京都教育大学を経て現在に至る。博士(教育心理学、九州大学)。(財)日本臨床心理士資格認定協会認定臨床心理士。専門は臨床心理学。カウンセリング・心理療法として閉眼時に浮かぶ視覚的イメージを巡る体験とそのやりとりを主として行われるイメージ療法に関する研究で「安全弁」「イメージの体験様式の変化」という独自理論から「壺イメージ法」を考案したことで知られる。近年ではネットワークと「居場所づくり」による心理的援助といったコミュニティ心理学的視点とイメージ療法の研究から得られた視点を統合した1対1のカウンセリングにとらわれない「多面的アプローチ」による心理的援助に関する研究も進める。
 主な著書に『心の営みとしての痛むこと』(岩波書店、2011年)、『児童福祉施設における暴力問題の理解と対応』(金剛出版、2011年)、『壺イメージ療法-その生いたちと事例研究』(編著、創元社、1987年)、『イメージ体験の心理学』(講談社、1992年)、「現実に介入しつつ心に関わる-多面的援助アプローチと臨床の知恵」(金剛出版、2009年)、『心理臨床の奥行き』(新曜社、共著、2007年)、『不登校-ネットワークを生かした多面的援助の実際』(金剛出版、編著、2010年)他多数。日本心理臨床学会奨励賞受賞(1998年)。

●小林昌廣  情報科学芸術大学院大学メディア表現研究科教授
 大阪大学大学院医学研究科博士課程単位取得満期退学。京都造形芸術大学教授を経て現在に至る。専門は医療人類学(文化として医療を捉え、その地平から現代文化を読解する領域)、身体表現研究(とくに古典芸能における身体論的解析ならびに舞台芸術のプロデュース)、芸術療法論(芸術表現を主として精神療法の補助的治療手段として用いたセラピーの研究と開発)。現在、医学・哲学・芸術の三つの方向から多角的多層的に捉えた綜合的身体表現研究を続けている。また、東海地方を中心に、歌舞伎、能楽、落語等の古典芸能についての市民講座を数多く行っている。
主な著書に『医療人類学』(リブロポート、共訳、1987年)、『〈病い〉の視座』(メディカ出版、共著、1989年)、『病い論の現在形』(青弓社、1993年)、『医の知の対話』(人文書院、共著、1995年)、『臨床する芸術学』(昭和堂、1999年)他多数。

●高橋政代 独立行政法人 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
      網膜再生医療研究チーム チームリーダー
 京都大学大学院医学研究科博士課程(視覚病態学)修了。京都大学医学部眼科助手、アメリカソーク研究所研究員、京都大学附属病院探索医療センター開発部助教授(網膜再生プロジェクトリーダー)、神戸理化学研究所チームリーダーなどを経て現在に至る。京都大学大学院医学研究科客員准教授、京都大学iPS細胞研究センター客員教授(兼任)。医学博士・医師。従来、再生不可能と考えられていた網膜再生医療技術の研究・開発に取り組む。15年ほど前に米国で幹細胞に出会い、網膜再生に活かせることを直ちに確信した。まずES細胞から、続いてiPS細胞から、世界ではじめて網膜細胞や網膜色素上皮細胞の作製に成功し、網膜再生医療の実現に向けて精力的に研究を行っている。
 主な論文に「iPS細胞の可能性と今後の課題」(『学術の動向 14』、2009年)「幹細胞と細胞移植」(『表面科学 30』、2009年)、「網膜における幹細胞生物学-発生・再生・エイジング」(『医学の歩み』、共著、2008年)、「細胞移植による網膜の再生」(『メディカルバイオ』、2007年)、「幹細胞移植による網膜再生」(別冊『日経サイエンス』、2006年)他多数。

●村田 伸 西九州大学リハビリテーション学部リハビリテーション学科教授
佐賀医科大学大学院医学研究科にて看護学修士号。久留米大学大学院にて心理学博士号。理学療法士。指導健康心理士。姫路獨協大学准教授を経て現在に至る。専門は、理学療法学、健康心理学。主な論文に「在宅障害高齢者の転倒に影響を及ぼす身体及び認知的要因」(『理学療法学』vol. 32(2)、共著、2005年)、「下肢荷重力測定における荷重量と下肢筋活動の関係」(『理学療法科学』vol.22(2)、共著、2007年)、「地域在住高齢者の上体起こしの可否と身体 および心理機能との関連」(『理学療法科学』vol.25(1)、共著、2010年)、「虚弱高齢者でも安全に行える簡易下肢・体幹トレーニング法の開発 」(『デサントスポーツ科学』vol.33、共著、2010年)、「虚弱高齢者用10秒椅子立ち上がりテスト(Frail CS-10)とADLとの関連」(『理学療法科学』vol. 25(3)、共著、2011年)他多数。

●羽下大信 甲南大学文学部人間科学科教授
 広島大学大学院教育学研究科教育心理学博士課程中退。高知大学・神戸市外国語大学教員、NPAP(National Psychological Association for Psychoanalysis ニューヨーク市)共同研究員等を経て、現在に至る。専門分野は臨床心理学、コミュニティ心理学。大学での学生相談と平行して精神科での入院ないし通院心理療法や個人開業の心理療法も行なっている。大学での活動の他、チャイルドラインやいのちの電話の立ち上げ・研修、川西市子どもの人権オンブズパーソン、フリースクールやひきこもりの青年・家族への支援、DV加害男性のための非暴力ワーク、被害者支援など、コミュニティ・サポートの活動も行っている。
 主な著書に、「コミュニティとしての学校・地域の中の学校」(『臨床心理学 増刊3号』(金剛出版、2011年)、「臨床心理学のコミュニティ・アプローチ的展開のために」(木之下隆夫(編)、『日本の心理臨床の歩みと未来』、人文書院、2007年)、『ハインツ・コフート その生涯と自己心理学』(チャールズ・B. ストロジャー著、翻訳、金剛出版、2011年)

※当日ご取材いただける場合は、恐れ入りますが、下記までご一報いただきますようお願い申しあげます。

▼本件の報道に関する問い合わせ先
 京都橘大学 企画広報課/永野・足立・中村
 〒607-8175 京都市山科区大宅山田町34
 TEL: 075-574-4112(直通)
 FAX: 075-574-4151