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多摩地域の中小企業研究について学ぶ東京経済大学の経営学部山本ゼミが、ものづくり企業の調査結果を発刊――キーワードは「人材育成」と「新規顧客開拓」

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東京経済大学経営学部の山本聡(やまもと・さとし)ゼミは、2012年7月から11月にかけて、八王子市のものづくり企業8社からヒアリングを行い、どのように社員教育やコミュニケーション、市場開拓などを行っているかについて分析した結果などを冊子にまとめ、2013年3月、『多摩地域の中小企業の"今"とこれから~八王子の中小企業を中心に~』と題して、報告書(本文中写真:表紙)を発刊した。

 序章と4つの章からなるこの報告書で、経済学部2年生2名と経営学部2~3年生6名の計8名のゼミ生は、第3章と第4章を担当し、4名ずつ、「人材育成班」と「新規顧客開拓班」の2グループに分かれて、ヒアリングから見えてきた「問題」の所在とケースの紹介、それらを踏まえた「解釈」などについて、写真や図などを盛り込みながら、詳細に解説している。

 このうち、第3章「八王子の中小製造業における人材育成とコミュニケーション」では、6割以上にのぼる企業が人材育成で何らかの問題を抱えており、その理由として、ヒトの出入りとカネ、時間の余裕のなさを挙げていること、そうした現状を打開するため、企業では「上下」だけでなく「部門間」ひいては、「社員間」の関係を深めるコミュニケーションの場づくりに腐心し、工夫する企業家たちの奮闘ぶりが述べられている。

 第4章の「中小製造業における営業能力の強化と新規顧客獲得」では、高度情報化社会においては、製造部門と営業部門とが「自社の強みをいかに共有するかが鍵」であり、ウェブサイトや専門誌、展示会などでのアピール(発信)力の有無が重要であるなどとまとめている。

 山本ゼミでは、東京経済大学が、多摩地域での産学連携の一環として稼働したプロジェクト(※)に参加しており、この報告書は、プロジェクトが2013年度から本格稼働となるのを前にした助走期間の成果となった。

 報告書がまとまったことについて、序章~第2章・「終わりにかえて」を担当した指導教員の山本聡経営学部専任講師は「足を運び、丹念に調べ上げた結晶であり、学生の活動として価値あるものです」と語っている。

※東京経済大学・多摩地域産学連携プロジェクト推進委員会(委員長:東京経済大学 安川隆司副学長)・・・関東などの13大学・短大と組んで、2012年度文科省「産業界のニーズに対応したGP」に採択

▼本件に関する問い合わせ先
 東京経済大学広報課 担当 田尻 
 TEL: 042(328)7724
 http://www.tku.ac.jp/

4152 『多摩地域の中小企業の\今\"とこれから~八王子の中小企業を中心に~』表紙"