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東洋大学が脊椎側弯症の早期発見につながる「Kinectによる側弯症計測システム」を開発、特許取得と年内実用化に向けて実施許諾契約を締結

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東洋大学理工学部生体医工学科(埼玉県川越市)の寺田信幸教授ら研究グループは、このたび3Dカメラ「キネクト(米マイクロソフト社)」を活用した「側弯症計測システム」を開発。システムの実用化により、安価にまた短時間で定量的に診断することができ、症状の早期発見につながり、重症化する患者の数を減らすことができる。

 側弯症は背骨が曲がってしまう病気で、日本国内の推定患者数は127万人と言われている(発症率は100人に1人程度)。早期発見により手術が不要となる。学校保健法で検査項目のひとつとなっており、従来、目視による検査が計測手法として用いられているが、主観によるばらつきや検査時間が長いなど問題があった。また、検査手法として用いられているX線利用(背骨の曲がり具合を測定)とモアレ画像法(体の隆起を測定)は被爆や計測装置が高価など、検診、数値化に不向きという問題がある。
再現性が高く定量的に計測できる安価で小型軽量な計測システムの開発により、早期発見が可能となり、重症化してしまう患者の数を減らすことができる。

 本システムに、ジェスチャーなどの認識に利用する米マイクロソフト社の「キネクト」を活用することで、従来の3Dカメラでは100万円以上かかっていた計測が、数万円の費用で実現可能となっただけでなく、操作方法の簡素化、検査時間の短縮が実現し、商品化がしやすくなった。

 4月1日、学校法人東洋大学(理事長 福川伸次)は、この技術を用いた製品の商品化、製造・販売による技術の普及、拡散と医療貢献を目的とした実施許諾契約書をエーアンドエー株式会社と締結した。
 このたびの実施許諾契約書の締結により、医療機器としての許可取得と製品化、国内標準化、その後の世界展開による医療貢献を実現していく。

▼本件に関する問い合わせ先
 東洋大学 総務部広報課
 〒112-8606 東京都文京区白山5-28-20
 TEL: 03-3945-7571(直通)
 FAX: 03-3945-7574
 E-mail: mlkoho@toyo.jp