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　今回のコラボレーションは、食物学科の授業「インターンシップ」で、学生2人がファンケル（FANCL）社での職業体験（8月25～28日）に参加したことをきっかけに実現したもの。

　職業体験の中で2人が与えられた課題が「中高年の方をターゲットにし、発芽米と具材を組み合わせて、血液をサラサラにするイメージのおにぎり」を開発すること。発芽米とは、玄米を少し発芽させたもので、注目の栄養成分ギャバ、ビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含んでいる。2人は昆布、鮭（さけ）、梅干しといった定番の具材のほか、女子らしくチーズも加えたレシピ3種類を考案。その完成度の高さがこのたびの試験販売へと繋がった。

◆昆布のまろやかおにぎり（150円）
　昆布の佃煮の濃いしょうゆ味と、チーズのまろやかさは、ほっこりした気持ちになるやさしい味です。昆布に含まれるアルギン酸は、コレステロール値を低減して、血液をサラサラに導いてくれます。
◆鮭とシソの和風おにぎり（200円）
　鮭の存在感で和風でもしっかりとした味付けに。鮭とシソの風味が発芽米のうま味を引き出します。鮭に含まれるEPA/DHAやゴマに含まれるセサミンは、コレステロール値を低減して血液をサラサラに導いてくれます。
◆枝豆とじゃこの梅風味おにぎり（200円）
　梅干が発芽米のうま味を引き立てます。梅干しはアンギオテンシンIIという血管収縮性作用のあるホルモンの働きを調整して動脈硬化を防止し、ちりめんじゃこに含まれるEPA/DHAは、コレステロール値を低減し血液をサラサラに導いてくれます。また、梅干に含まれるクエン酸は、疲労回復にも効果があります。

※食物学科の授業「インターンシップ」とは
　「インターンシップ」は食物学科食物学専攻独自の選択科目で、食品企業、官公庁の試験施設・研究所、スポーツ関連産業などへの進路を希望する学生に夏休みを利用して行う集中型授業です。進路希望が多様化する同学科で、食品関連企業志望の学生に人気の授業となっています。職業体験によって、その職業の業務概要を理解し、職業人として求められる素養を身につけること、また、各履修者の職業における適性を判断することが本授業の目的です。
　同学科では教員が独自に食品企業などと個別交渉し、食品開発やマーケティングの職業体験ができる「インターンシップ」先を探しています。ファンケル社とは私が長年、穀物の食物繊維を研究していたことから講演会などに来ていただくようになり、情報交換を行ってきた関係で、インターンシップが実現しました。今回の試験販売は、その授業の成果として得られたものです。（文責・指導教員：食物学科教授　青江誠一郎）

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