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金沢大学附属病院が診療科に「漢方医学科」を新設

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金沢大学附属病院(石川県金沢市)はこのたび、診療科に「漢方医学科」を新設した。これは、同院の耳鼻咽喉科に専門外来として設置されていたものを診療科に格上げしたもの。診療科長は小川恵子医師。1月より診療を開始している。初診・再診ともに完全予約制。

 漢方医学は中国の伝統医学の影響のもと、日本で独自に育ってきた伝統医学である。漢方医学科は、この漢方を専門とする診療科である。金沢大学附属病院では1月に漢方医学科が診療科として独立標榜されることになった。

 現代の標準治療は西洋医学に基づいているが、漢方医学は身体や心に起きている事象を、西洋医学とは違う角度、違う切り口で眺めることができる。そのため、西洋医学に漢方医学を併用することの価値が再評価されている。
 現代医療に漢方を併用することで、西洋医学的治療を受けても改善しない症状や西洋医学的には診断がつかないような症状、あるいは西洋医学的治療は効果的なのに治療の副作用などさまざまな症状がある患者への効果が期待できる。
 こうした現代医学だけでは治しにくい症状を各専門診療科と協力しながら治療していくことで、患者のQOLの向上に貢献することが可能となる。

 なお、漢方医学科の診療科長は、漢方医として幅広く活躍する小川恵子医師が務める。

■診療科の特徴・特色
 乳児から高齢者まで老若男女を問わず、さまざまな症状で困っている方が受診している。主な疾患は、冷え症や月経異常など婦人科疾患、がん治療に伴う副作用の軽減・防止、手術後の不調や体力低下の改善、花粉症や気管支喘息のようなアレルギー疾患、慢性肝炎や高血圧・糖尿病などの長期管理の必要な疾患、自律神経失調症などの心身的疾患、などが挙げられる。
 漢方治療では、単に症状を抑えるのではなく、からだ全体のバランスを整える。また、副作用が起きないように細心の配慮をしている。
 同診療科では、脈診や舌診、腹診など漢方医学の伝統的な診断方法に基づいて、一人一人の患者に最も適した伝統的な漢方薬による治療を行っている。エキス剤(煎じ薬をフリーズドライして粉末にしたもの)を主に、時に伝統的な煎じ薬や丸剤などを使用することもある。

●金沢大学附属病院HP
 http://web.hosp.kanazawa-u.ac.jp/index.html

▼本件に関する問い合わせ先
 金沢大学総務部広報室広報係
 〒920-1192金沢市角間町
 TEL: 076-264-5024
 FAX: 076-234-4015
 E-mail: koho@adm.kanazawa-u.ac.jp
 http://www.kanazawa-u.ac.jp/