東京薬科大学

【鳥取大学×東京薬科大学】ヒト染色体領域のクローニングを飛躍的に改善する技術を開発~マウス人工染色体を用いたヒトゲノム研究・創薬研究を加速~

大学ニュース  /  先端研究

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ポイント
■マウス人工染色体(MAC)に数百万塩基対(メガベースMb)規模のヒト染色体領域を搭載することで、マウス・ラット個体などへヒト染色体領域を安定して導入することが可能です。
■ヒト染色体領域をMACへと搭載する従来の方法は数年間に及ぶ時間と多大な労力が必要で、困難性が高いことが課題でした。
■本研究では、ヒトiPS細胞から染色体を直接的に別の細胞へと移入する新技術と、CRISPR/Cas9を応用した染色体転座誘導技術によって、ヒト染色体領域をMACへ搭載する工程を大幅に短縮することに成功しました。
■本技術を用いて、Mb規模のヒト遺伝子群を保持する動物の作製プロセスが飛躍的に加速し、ヒト染色体機能の理解や創薬研究の加速化に貢献すると期待されます。
■また遺伝子多型を持つ個人や疾患患者由来のヒトiPS細胞の染色体を利用した、新たなヒト化モデル動物や希少疾患モデル動物の作製にも応用可能です。

鳥取大学大学院医学系研究科の大学院生・宮本人丸および鳥取大学大学院医学系研究科/鳥取大学・医学部・生命科学科・染色体医工学講座/染色体工学研究センターの香月康宏教授らの研究グループは、ヒト染色体を搭載するマウス人工染色体(MAC)(注1)を導入したトランスクロモソミック(TC)マウス(注2)を作製し、ヒト染色体機能の理解や創薬ツールへの活用を目指しています。しかし、MACへとヒト染色体を搭載する工程は、時間と労力を必要とするボトルネックでした。本研究では、ヒトiPS細胞(注3)を染色体リソースとして任意染色体を別の細胞へと導入する技術と、ゲノム編集技術によって引き起こされる転座を利用した染色体改変方法の開発によって、この工程が大幅に短縮されました。

細胞から細胞へ染色体を移入するためには、特殊な染色体移入技術である微小核細胞融合法(MMCT)(注4)が用いられます。MMCTにおいて、染色体を供与する側の細胞(ドナー)には高い増殖性が求められますが、正常なヒト細胞は限られた回数しか分裂できません。そのため、無限に増殖可能なマウスA9細胞(注5)とヒト細胞を融合したハイブリッド(注6)がMMCTのドナーとして利用されてきました。そのため、ヒト染色体を単離するためには、細胞融合や複数回のMMCTが必要でした。また、ヒト染色体はDT40細胞(注7)という相同組換活性の高い細胞株へと導入され、相同組換え(注8)を利用した染色体改変がなされてきました(図1)。さらに、改変されたヒト染色体は、MACを持つCHO細胞(注9)へと導入し、部位特異的組換えによる転座を誘導する必要があります。これらの複雑かつ多段階にわたる染色体移入と改変に多大な時間と労力が費やされ、MACへヒト染色体が搭載されてきました。

一方で研究グループは、ヒトiPS細胞が正常に近いゲノムと無限増殖能を持つことに着目し、MMCTのドナーとして利用することで、1回のMMCTでヒト染色体を単離することに成功しました。さらに、CRISPR/Cas9(注10)技術を用いてヒト染色体とMACを同時に切断し、染色体転座を引き起こすことによって、MAC上に目的のヒト染色体を搭載することに成功しました。上記二つの技術を組み合わせることで、MMCTの回数や染色体改変工程が削減され、ヒト染色体を搭載するMACの構築期間が1/2以下に短縮されました。
本研究で開発したヒト染色体を迅速にMACへと搭載する技術は、TCマウスの作製にかかる時間と労力を劇的に改善し、ヒト染色体機能の理解や創薬研究を大きく加速させるものと期待されています。

本研究成果は、東京薬科大学生命科学部、宇野愛海助教・冨塚一磨教授らとの共同研究で行われ、2024年1月5日(英国時間)にオックスフォード大学出版局によって発行される国際科学誌「NucleicAcidsResearch」で公開されました。

本成果は、以下の事業・研究領域・研究課題によって得られました。
 戦略的創造研究推進事業チーム型研究(CREST)
 研究領域:「ゲノムスケールのDNA設計・合成による細胞制御技術の創出」
      (研究総括:塩見春彦慶應義塾大学医学部教授)
 研究課題名:「ヒト/マウス人工染色体を用いたゲノムライティングと応用」
 研究代表者:香月康宏(鳥取大学医学部生命科学科/染色体工学研究センター教授)
 研究期間:平成30年10月~令和6年3月

またAMED生命科学・創薬研究支援プロジェクト(BINDS)、AMED再生・細胞医療・遺伝子治療(基礎応用研究課題)、AMED先端バイオ事業、AMEDLEAP事業、生命創成探求センター共同研究(ExCELLS)などの支援を受けて行われました。

<研究の背景と経緯>
MACは、MMCTを介して細胞から細胞へ、あるいはモデル動物へと巨大な遺伝子・複数の遺伝子を導入できる画期的な運び手(ベクター)です。これまでに、様々なヒト染色体領域を搭載するMACを利用してトランスクロモソミック(TC)マウスが作製されてきました。TCマウスはヒト染色体に含まれるMb単位の大規模な遺伝情報のみならず、染色体レベルで制御されるヒト遺伝子の生理的発現を再現できます。これにより、BACやプラスミドベクター等を介して5〜200Kb程度の遺伝子を導入されて作製される一般的なトランスジェニック(TG)マウスに比較して、TCマウスはヒトに近い表現型を実現できるという特徴があります。また、ヒト染色体はそのままではマウス個体内で不安定ですが、MACへと搭載することで、マウス個体内で安定的に維持することが可能です。これらの利点から、ヒト染色体を搭載するMACを導入したTCマウスは、創薬ツールや疾患メカニズムの解明へ応用可能な独自技術として期待されています。

しかしながら、MACへヒト染色体を搭載する工程は、非常に複雑かつ時間が掛かるため、新たなTCマウスを作製する際のボトルネックでした。この工程は、任意のヒト染色体を単離する工程と、ヒト染色体をMACへと転座させる工程の2点に分けられます。ヒト染色体の単離は、目的の細胞へ染色体を導入する技術であるMMCTを用いる必要があります。しかし、MMCTの染色体ドナーには無限増殖能が必須であるのに対し、正常ヒト細胞は限られた回数しか増殖できないため、染色体ドナーとして利用できませんでした。そのため、従来はヒト染色体を取得するために、無限増殖可能なマウスA9細胞と正常ヒト細胞を融合し、無限増殖能を獲得したハイブリッドをヒト染色体ドナーとして利用してきました。また、単離したヒト染色体は相同組換えによって部位特異的な改変が可能なニワトリDT40細胞へと移入し、LoxP配列を挿入されていました。改変されたヒト染色体は、最終的にMACを持つ細胞へと移入され、MAC上とヒト染色体上にそれぞれ存在するLoxP配列間をCre酵素の発現によって組換えることで、MAC上にヒト染色体が転座されてきました。本研究グループは、正常に近い染色体を持ちながら無限増殖できるヒトiPS細胞を染色体ドナーに利用する新規技術と、CRISPR/Cas9ゲノム編集技術を利用した部位特異的な染色体切断の応用によって、上記工程の短縮を試みました。

<研究の内容>
MMCTは、染色体ドナーとなる細胞に対して単一または少数の染色体を持つ微小核を形成させ、細胞膜を伴って脱核させることにより微小核細胞を取得し、任意の受容側細胞と融合することによって染色体を導入する技術です。これまで従来のドナー細胞の微小核形成には微小管阻害剤であるコルセミド等が利用されてきましたが、ヒトiPS細胞の微小核形成に有効な薬剤は知られていませんでした。そこで本研究グループが近年報告した、パクリタキセルとリバーシンという2種の薬剤の組み合わせによる微小核形成法をヒトiPS細胞に対して応用し、微小核形成を誘導可能な条件を決定しました。また、CRISPR/Cas9ゲノム編集技術によって、ヒトiPS細胞の6番染色体または21番染色体上に薬剤耐性遺伝子を挿入して標識し、ヒト染色体ドナー化しました。さらに、決定された微小核形成条件と標識染色体を持つヒトiPS細胞をドナーとして用いてMMCTを実施することにより、ヒト6番染色体と21番染色体をそれぞれ、MACを保持するCHO細胞へと導入することに成功しました(図2A)。これはヒトiPS細胞の染色体を直接別の細胞へと導入した世界で初めての事例です。これにより、ヒト正常細胞とマウスA9細胞のハイブリッドを作製する工程、及びハイブリッドから任意ヒト染色体を単離する工程が不要となりました。

また本研究では、CHO細胞内に存在するMACとヒト染色体を、DT40細胞への移入とLoxP挿入を使用せずに転座させる方法についても検証しました。従来は、相同組換えを用いた部位特異的染色体改変のために、ヒト染色体をDT40細胞へ導入することが必要でした。また、Cre-LoxP組換えシステムを利用したヒト染色体とMACの組換えが利用されてきました。一方で、近年報告されたCRISPR/Cas9ゲノム編集技術は、どのような細胞においても任意の遺伝子配列を標的として簡便にDNA切断を引き起こすことが可能であり、さらに複数の染色体を同時に切断する事で染色体転座が誘発されることが報告されていました。そこで本研究グループは、CHO細胞内のMACとヒト染色体間で意図的にCRISPR/Cas9誘導性の染色体転座を引き起こすことで、MAC上にヒト染色体を転座できると仮説を立て、実験を行いました。その結果、低頻度ながらもMACとヒト染色体の転座を誘導できることがPCR解析によって明らかとなりました。また、低頻度で存在する転座染色体を保持する細胞を、PCRをベースとしたスクリーニング方法(段階濃縮クローニング)によって、クローン化することに成功しました。取得したCHO細胞クローンは、MACとヒト染色体が繋がった転座染色体を保持しており、その構造や内部の遺伝子配置に顕著な異常は認められませんでした。このことから、ヒトiPS細胞から直接的に単離した染色体を、CHO細胞内でMAC上に速やかに搭載することが可能になりました。従来技術では7回以上の染色体移入または改変操作が必要だったのに対し、本研究の新規方法はわずか3回の操作でヒト染色体がMAC上に搭載することができました。本成果は、ヒト染色体搭載MACの構築工程を大幅に短縮することにより、新規TCマウスの作製を大きく加速すると考えられます。

<今後の展開>
従来のヒト染色体保持A9細胞ライブラリーに由来するヒト染色体では、構造異常が生じていることが報告されていました。これは、がん細胞としての性質を持つA9細胞のゲノムや染色体が不安定であることが原因として考えられています。正常に近い染色体を持つヒトiPS細胞から直接染色体を取得する技術は、A9細胞を介さないことにより、完全に近いヒト染色体を供給できると期待されます。

従来は、新たにヒト染色体を単離することの困難性から、作製済みのヒト染色体保持A9細胞ライブラリーが染色体のリソースとして利用されてきました。本研究成果を活用することで、新たに個人の細胞をiPS細胞化して染色体を単離し、様々な多型を持つ染色体をMACへ搭載した上で動物個体へ導入することも可能です。また、拡充が進んでいる疾患iPS細胞ストックから疾患染色体を取得し、MAC上へ搭載することで、これまで作製が困難だった遺伝性疾患のモデル動物作製への応用が期待されます。

<参考図解説>
図1 本研究成果概要
(A)ヒト染色体をMAC上に搭載するために従来用いられる方法。1,正常ヒト細胞の染色体に薬剤耐性遺伝子で標識し、2,ヒト染色体とマウスA9ハイブリッドを作製したあと、3,MMCTによって単一のヒト染色体を別の細胞へ移したライブリを作製する。その後、4,単離されたヒト染色体をDT40細胞へと移し、5,相同組換えによってヒト染色体領域にLoxP配列を挿入する。6,MACを持つCHO細胞へと改変した染色体を移入し、7,Creを発現させることでMACとヒト染色体を転座させる。(B)本研究において確立した新規なMACへのヒト染色体搭載方法。1,CRISPR/Cas9を用いてヒトiPS細胞の任意染色体に薬剤耐性遺伝子を挿入し、2,MMCTによってMACを持つCHO細胞へと導入する。3,CHO細胞内のヒト染色体とCRISPR/Cas9によって染色体転座を引き起こす。

図2 ヒトiPS細胞からCHO細胞へと移入された6番染色体
(A)上段:ゲノム編集によって薬剤耐性遺伝子と赤色蛍光(mCherry)遺伝子を6番染色体に挿入されたヒトiPS細胞。下段:ヒトiPS細胞の染色体解析(FISH)像。矢印及び拡大像は、HLA-A遺伝子が赤色で、挿入された薬剤耐性遺伝子が緑色で染色されている6番染色体を示す。(B)上段:MMCTによってヒトiPS細胞から6番染色体を導入されたMAC保持CHO細胞のコロニー。6番染色体上に挿入された遺伝子によって薬剤耐性と赤色蛍光が付与されている。下段:6番染色体を導入されたCHO細胞の染色体解析(FISH)像。矢印及び拡大像は、HLA-A遺伝子が赤色で、挿入された薬剤耐性遺伝子が緑色で染色されている6番染色体を示す。CHO細胞の中に、HLA遺伝子と挿入遺伝子で標識されたヒト6番染色体が存在していることを示す。

図3 ゲノム編集によるヒト染色体とMACの転座
(A)ヒト6番染色体とMACが部位特異的に転座した後に生じるDNAのPCR検出結果。Cas9とgRNA複合体を導入した後のゲノムDNA10-100µg中で転座DNAが検出された。ゲノムDNA10µgはCHO細胞1500個分相当であるため、転座が最低1/1500の頻度で発生することを示す。(B)クローン化した転座DNAを持つ細胞の染色体解析(FISH)像。ヒト染色体が赤色で、マウス染色体(MAC)が緑色で染色体されている。矢印と拡大図は、ヒト6番染色体短腕部がMACに搭載された転座染色体と、短腕部を欠失して短縮した6番染色体を示す。

<用語解説>
(注1)マウス人工染色体(MAC)
マウス染色体から全ての遺伝子領域を削除されて作製された、改変染色体。マウス由来のテロメアとセントロメア、人工テロメア、LoxP配列及び蛍光遺伝子や薬剤耐性遺伝子で構成される。ヒト細胞やマウス、ラット個体において安定的に維持されるベクターとして知られる。

(注2)トランスクロモソミック(TC)マウス
外来の染色体を導入されたマウス。これまでに、ヒト21番染色体を保持するダウン症マウス、ヒト薬物代謝酵素遺伝子クラスターを保持するヒト型薬物代謝マウス、ヒト抗体遺伝子座を保持するヒト抗体産生動物等が作製されている。

(注3)ヒトiPS細胞
山中4因子を導入されて誘導された多能性幹細胞(inducedpluripotentstemcell)。誰の体細胞からでも樹立することができ、無限に増殖でき、様々な体細胞へ分化することのできる特徴を持つ。

(注4)微小核細胞融合法(MMCT)
Microcell-mediatedchromosometransferとも呼ばれる、ある細胞から別の細胞へと単一の染色体を移しかえる技術。分裂細胞に対してコルセミドやパクリタキセル/リバーシンのような細胞分裂を阻害する薬剤を加えた際に形成される、単一または少数の染色体によって構成される微小核を、細胞膜を伴って脱核し、マイクロセルを取得する。マイクロセルと目的細胞の細胞融合を引き起こすことで、マイクロセルに封入された染色体を目的細胞へと導入することができる。

(注5)マウスA9細胞
マウスの線維芽細胞から樹立された不死化細胞。古くから、哺乳類の異種細胞融合実験に利用された。

(注6)ハイブリッド
異なる種類の細胞同士を融合させ、一つになった細胞。異種の染色体を維持できるが、不安定であることが知られる。

(注7)ニワトリDT40細胞
ニワトリの免疫細胞から樹立された不死化細胞。高い相同組換え活性を利用した染色体の改変に利用される。

(注8)相同組換え
遺伝子修復機構のひとつ。細胞内に切断されたDNAが存在する時、相同配列を持つDNAと組換えを引き起こす現象。

(注9)CHO細胞
Chinesehamsterovary(チャイニーズハムスター卵巣上皮由来)細胞株。遺伝子や染色体の導入が容易であり、微小核をよく形成することからMMCTにおける染色体ドナーとして広く用いられる。

(注10)CRISPR/Cas9
バクテリアの獲得免疫機構を応用したゲノム編集技術。任意のDNAを特異的に認識するgRNAと、DNAを切断するCas9タンパク質の複合体を利用し、人為的に特定のDNA配列を切断できる。

<論文タイトル>
"Rapid human genomic DNA cloning into mouse artificial chromosome via direct chromosome transfer from human iPSC and CRISPR/Cas9-mediated translocation"
(ヒトiPS細胞を供与体とする染色体導入とCRISPR/Cas9による転座誘導を利用した、マウス人工染色体への迅速なヒト染色体クローニング)
DOI:10.1093/nar/gkad1218

<論文著者名>
Hitomaru Miyamoto,Hiroaki Kobayashi,Nanami Kishima,Kyotaro Yamazaki,Shusei Hamamichi,Narumi Uno,Satoshi Abe,Yosuke Hiramuki,Kanako Kazuki,Kazuma Tomizuka,Yasuhiro Kazuki*
*責任著者

<お問い合わせ先>
<研究に関すること>
香月康宏(カヅキヤスヒロ)
鳥取大学医学部生命科学科/染色体工学研究センター教授
〒683-8503鳥取県米子市西町86番地
Tel:0859-38-6219Fax:0859-38-6210
E-mail:kazuki@tottori-u.ac.jp

<報道担当>
鳥取大学米子地区事務部総務課広報係
〒683-8503鳥取県米子市西町86番地
Tel:0859-38-7037Fax:0859-38-7029
E-mail:me-kouhou@adm.tottori-u.ac.jp

東京薬科大学総務部広報課
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E-mail:kouhouka@toyaku.ac.jp

▼本件に関する問い合わせ先

総務部 広報課

住所

: 東京都八王子市堀之内1432-1

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1-(1).png 図1 本研究成果概要

2.png 図2 ヒトiPS細胞からCHO細胞へと移入された6番染色体

3.png 図3 ゲノム編集によるヒト染色体とMACの転座