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芝浦工業大学(東京都江東区/学長 山田純)工学部・長谷川忠大教授(フィールドロボット研究室)と西武建設株式会社(埼玉県所沢市/代表取締役社長 佐藤誠)らの研究チームは、複数台の除雪車両に対応した除雪作業支援システムを開発しました。
このシステムは、3次元マップ上に位置と姿勢を推定した除雪車両をリアルタイムで表示することのできるデジタルツインとなっており、除雪作業に必要な積雪の高さと山岳部の法面までの距離を表示することができます。また、作業中の他の除雪車両も同時に表示することにより、積雪等で視界不良となった際もオペレーターが除雪車両の位置を正確に認識することができます。
2024年3月30日~4月2日に実施した除雪作業現場での検証実験により、本支援システムの有用性を実証することができました。今後は、除雪オペレーターからのフィードバックを基に、更なる改良を実施し、効率的で安全な除雪作業の実現を目指していきます。
■ポイント
・複数台の除雪車両に対応した除雪作業支援システムを西武建設と共同で開発
・除雪車両をリアルタイムで表示することのできるデジタルツインとなっており、作業に必要な積雪の高さと山岳部の法面までの距離を表示
・今後、除雪作業支援システムを用いた、効率的で安全な除雪作業の実現を目指す
・複数台の除雪車両に対応した除雪作業支援システムを西武建設と共同で開発
・除雪車両をリアルタイムで表示することのできるデジタルツインとなっており、作業に必要な積雪の高さと山岳部の法面までの距離を表示
・今後、除雪作業支援システムを用いた、効率的で安全な除雪作業の実現を目指す
■研究の背景
降雪の多い山岳部では、冬の深雪により道路を封鎖せざるを得ず、春に交通手段を復旧するため道路の除雪作業を行います。除雪作業では、山の斜面に沿って階段状に雪を削る段切り作業により、安全に道路の除雪を行います。深雪における除雪では、カードレールや標識などの地物だけでなく、周辺地形も含めて雪に埋設していることから、除雪車両の位置や方位の把握が難しく、崖からの転落や地物への接触の危険があります。そこで、研究チームは、深雪における除雪課題に対応するために、除雪作業支援システムの開発を行いました。
■研究の概要
■研究の概要
これまでに開発してきた除雪作業支援システムの安全性と効率をさらに向上させるため、自分の車両だけでなく、他の複数の除雪車両の位置や姿勢を共有し、3次元地図上でリアルタイムに表示できるよう改良しました。
開発したシステムは、除雪ブルドーザーに取り付けたセンサーから得た情報を使って車両の3次元位置と姿勢を推定し、PC端末のメモリ上に保存します。この情報を基に生成した車両モデルを、サイバー空間に構築した作業現場(3次元地図)上にリアルタイムに表示します。また、積雪の高さや山岳部の斜面までの距離も推定して表示させることができます。
さらに、このシステムを拡張して、複数の除雪車両間で情報を共有できるようにしました。サーバーを必要とせず、他の除雪車両から情報を読み出すことができ、常に3台の車両間で情報を共有できます。システムは自律分散型で、どの車両が先に起動しても適切に動作することが可能です。
■検証実験の概要
開発したシステムは、除雪ブルドーザーに取り付けたセンサーから得た情報を使って車両の3次元位置と姿勢を推定し、PC端末のメモリ上に保存します。この情報を基に生成した車両モデルを、サイバー空間に構築した作業現場(3次元地図)上にリアルタイムに表示します。また、積雪の高さや山岳部の斜面までの距離も推定して表示させることができます。
さらに、このシステムを拡張して、複数の除雪車両間で情報を共有できるようにしました。サーバーを必要とせず、他の除雪車両から情報を読み出すことができ、常に3台の車両間で情報を共有できます。システムは自律分散型で、どの車両が先に起動しても適切に動作することが可能です。
■検証実験の概要
山岳部の道路で深雪の除雪作業を行うために、2024年4月の3日間、3名の除雪オペレーターが本支援システムを使用し、有用性を確認しました。本支援システムを利用している除雪オペレーターには、除雪作業中のシステム画面に3台の除雪車両の位置と姿勢が正確に表示されています。悪天候時には、運転席からは近くの車両しか見えませんが、本支援システムを使うと他の車両の動きを確認することができます。作業軌跡の確認や記録することもでき、作業の進行状況も把握することができます。
■今後の展望
■今後の展望
2021年から現場実証実験をスタートし、現在の位置精度の確保やオペレーターが使いやすいシステム開発をしました。機器等のハード面では、現場作業員達だけで運用が可能となるように簡素化を図っていきます。
また、山岳地帯は携帯のキャリア電波が不通の区間が多く、本開発においてもデータ送信のために通信網を整備して実験をしています。スターリンク等の新しい通信技術を取り入れながら、データの不通を極力減らす方法を模索していきます。
さらに、3Dマップ上にガードレール・標識等の位置データを入れ、除雪時における物損事故の防止や、使用する全重機位置情報を離れた場所で統括管理し、AI等を用いて重機配置を最適化することで生産性の向上を図るなど、新技術を取り入れながらi-construction2.0の掲げる省人化を目指します。
■研究者情報
また、山岳地帯は携帯のキャリア電波が不通の区間が多く、本開発においてもデータ送信のために通信網を整備して実験をしています。スターリンク等の新しい通信技術を取り入れながら、データの不通を極力減らす方法を模索していきます。
さらに、3Dマップ上にガードレール・標識等の位置データを入れ、除雪時における物損事故の防止や、使用する全重機位置情報を離れた場所で統括管理し、AI等を用いて重機配置を最適化することで生産性の向上を図るなど、新技術を取り入れながらi-construction2.0の掲げる省人化を目指します。
■研究者情報
芝浦工業大学工学部フィールドロボット研究室 長谷川 忠大
芝浦工業大学 SIT総合研究所 特任研究員 油田 信一
西武建設株式会社 取締役常務執行役員 加藤 智之
芝浦工業大学 SIT総合研究所 特任研究員 油田 信一
西武建設株式会社 取締役常務執行役員 加藤 智之
西武建設株式会社 工務部 部長 白石 元幸
西武建設株式会社 工務部 担当部長 金野 直樹
西武建設株式会社 工務部 次長 須長 真介
西武建設株式会社 工務部 担当部長 金野 直樹
西武建設株式会社 工務部 次長 須長 真介
▼本件に関する問い合わせ先 |
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広報連携推進部 企画広報課 | |
植本 | |
住所 | : 〒135-8548 東京都江東区豊洲3-7-5 |
TEL | : 03-5859-7070 |
FAX | : 03-5859-7071 |
大学・学校情報 |
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大学・学校名 芝浦工業大学 |
URL https://www.shibaura-it.ac.jp/ |
住所 東京都江東区豊洲3丁目7−5 |
芝浦工業大学は日本屈指の海外学生派遣数を誇るグローバル教育と、多くの学生が参画する産学連携の研究活動が特長の理工系大学です。 東京都と埼玉県に2つのキャンパス(豊洲、大宮)、4学部1研究科を有し、約9千人の学生と約300人の専任教員が所属。 2024年には工学部が学科制から課程制に移行し、従来の教育の在り方を根本から変えていきます。 創立100周年を迎える2027年にはアジア工科系大学トップ10を目指し、教育・研究・社会貢献に取り組んでいます。 |
学長(学校長) 山田 純 |