昭和女子大学

昭和女子大学が創立90周年記念行事の第1弾として「トルストイ没後百年記念展」を開催中

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昭和女子大学では創立90周年記念行事の第1弾として、5月1日(土)より「トルストイ没後百年記念展」を同大光葉博物館にて開催している。トルストイの教育実践に共鳴して創立された同大、および日本トルストイ協会(川端香男里会長)、日本ロシア文学会(沼野允義会長)の主催で、5月1日の開会式には、トルストイの玄孫でヤースナヤ・ポリャーナ博物館長のウラジーミル・トルストイ氏がロシアから駆けつけた。会期は5月31日(月)まで。

 「百年の時空を超え、トルストイは私たちに何を問いかけているのか――」
 トルストイの教育実践に共鳴して創立された昭和女子大学が開催している「トルストイ没後百年記念展」は、これを改めて考え直してみるために企画された。同記念展では、「作家トルストイの誕生」「生の探求・創出」「信仰の実践と死」の3コーナーに分けて、トルストイの82年に及ぶ生涯を辿るとともに、「トルストイと日本」「トルストイと昭和学園」のコーナーも設けている。

 会場には、写真や肖像画、彫像、当時の持ち物、出版物を中心に計88点を展示。その資料の大半が同大所蔵のものである。展示方法も、トルストイの言葉や作品の抜粋を取り込み、ストーリー仕立てのキャプションに仕上げ、トルストイの心の軌跡が浮かび上がるように配慮されている。

 最も目を引くのは、小さな福音書の原本だ。これは、トルストイに会った初めての日本人で、ロシア留学中に一緒に『老子』を訳した小西増太郎にトルストイから贈られたものである。仲介した徳富蘇峰が「杜翁手澤聖書」(とおうしゅたくせいしょ)と筆書きした桐箱に納められており、所蔵する岡山県の財団の好意で今回の展示に漕ぎ着けることができた。

 また、会場ではトルストイ生前のドキュメントフィルム(計50分)を上映している。1908年に80歳の誕生日を迎え、1910年に家出中に駅舎で亡くなり、埋葬されるまでの貴重な映像で、目を凝らす来館者も多く見られる。これは、もとのサイレント映画に音楽を添え、字幕説明と和訳を付けたものだ。さらに、トルストイが子供向けの物語を読む肉声も時間を決めて流している。

※開館時間は午前10時~午後5時。休館日は9日(日)、16日(日)、23日(日)

▼本件に関する問い合わせ先
 昭和女子大学トルストイ室(日本トルストイ協会事務局)
 〒154-8533 東京都世田谷区太子堂1の7
 TEL: 03-3411-6748
 FAX: 03-3487-6850
 tolstoy@swu.ac.jp