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明治大学と科学技術振興機構が3月14日、千代田区内に『錯覚美術館』をオープン~「不可能立体」など錯覚関連の研究作品約30点展示

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明治大学先端数理科学インスティテュートと独立行政法人・科学技術振興機構(JST)は3月14日(月)、だまし絵を立体化した「不可能立体」や、静止しているのに動いて見える「錯視アート」など、錯覚研究の中から生み出された数々の作品が見られる『錯覚美術館』を千代田区内にオープンする。同美術館は、数学を用いて錯覚という現象を解明しようとする新しい研究分野「計算錯覚学」の研究拠点でもある。

 館内には、昨年5月に米・フロリダで開催された「世界錯視コンテスト」(Best Illusion of the Year Contest)にて最優秀賞を受賞した不可能立体「何でも吸引4方向滑り台」など、9人の研究者の錯覚研究に関する作品約30点(図形、画像など)を展示。「何でも~」の創作者で、美術館の主宰者でもある杉原厚吉・明大特任教授は「錯覚の不思議な世界を楽しんでもらうとともに、目で見る情報だけに頼る危うさも感じてもらえれば」と話している。

◎錯覚と数理の融合研究拠点『錯覚美術館』 概要
《所在地》 〒101-0063
      東京都千代田区神田淡路町1-1 神田クレストビル2階
      TEL&FAX: 03-5577-5647 ※地図は添付のPDFをご参照ください

《開館日・開館時間》 3月14日(月)、15日(火) 10:00~17:00
           以降は毎週土曜 10:00~17:00
           ※入館無料

《主な展示予定作品》 ※研究者(敬称略)のプロフィールは添付のPDFをご参照ください
 1.不可能立体 5点 (明治大学・杉原厚吉)
 2.不可能モーション 立体2点、ビデオ、立体の展開図、世界錯視コンテストの優勝トロフィー (明治大学・杉原厚吉)
 3.エッシャー風タイリングパターン制作システム (明治大学・杉原厚吉)
   →来館者が自作の絵はがきを作成できる
 4.錯視アート (立命館大学・北岡明佳)
   →静止しているのに動いて見える図形「ヘビの回転」など5点
 5.ハイブリッド画像 (東京大学・山口泰)
   →見る距離によって2つの異なる絵が見える画像。2点
 6.視覚復号型暗号 (東京大学・山口泰)
   →OHP用紙にプリントした画像。重ねると、全く別の画像が浮かび上がる画像の組。3点。手に取って、自分で重ね合わせて透かして見るという体験ができる
 7.浮遊錯視画像 (東京大学・新井仁之)(新井しのぶ)
   →うちわなどにプリントした画像や、カード立てに入れた画像。動かすと、その動きに垂直な方向に絵が動いて見える
 8.文字列傾斜錯視 (東京大学・新井仁之)(新井しのぶ)
   →紙にプリントした文字列。水平に並んだ文字列が斜めに見える。特殊な画像処理で、錯覚を強調したり抑制したりできる
 9.反対色の錯視コマ (東京大学・福田玄明)(東京大学・植田一博)
   →コマ。及び、回したコマを撮影したビデオ。図形の描かれたコマを回すと、描かれていない色が見えてくる
10.縦断勾配錯視計測実験装置 (明治大学・友枝明保)
   →傾斜が実際とは逆向きに知覚される道路の立体模型。道路に置いたミニチュアの車にカメラを搭載し、その画像をスクリーンに映すと、道路に立っているような感じで錯覚を体験できる
11.不可能立体の3DCG表示 (明治大学・宮下芳明)
   →3Dディスプレイ。偏光メガネをかけて見る

▼本件に関する問い合わせ先
 明治大学 広報課
 担当: 西川
 TEL: 03-3296-4082

2075 世界錯視コンテストで最優秀賞を受賞した「何でも吸引4方向滑り台」(上)などの不可能立体