東京外国語大学

世界的な不況の影響を受ける学生への本学独自の支援策について──東京外国語大学

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東京外国語大学では、円高に伴い経済状況が厳しくなった私費留学生に対する緊急支援策を講じたところ(平成20年12月9日公表)であるが、その後も世界経済の悪化は一層進み、かつ長期化も予想されていることから、さらに本学独自で以下の3点の学生支援策を行う。

(1) 留学生はもとより、日本人学生の学費負担も急激に厳しくなってきているとの認識の下、今春、一人でも多くの受験生が進学できるよう、平成21年度入学生に対する緊急支援策(入学料及び前期授業料相当額を支給)を講じる【資料1】。

(2) 円高に伴う私費留学生緊急支援策を公表後、皆様方より留学生支援のため多数ご寄付のお申し出をいただくことができた。ご厚意を有り難くお受けさせていただくため、新たに「東京外国語大学留学生緊急支援基金」を創設し、経済的困窮により学業の継続が困難になっている私費留学生に対し、年度内に追加で支援を行う【資料2】。

(3) 平成18年9月から行ってきた「国際教育支援基金」の募金事業が目標額(2億円)を達成したことから、予定どおり、平成21年度より10年間にわたり、外国人留学生及び海外に留学する日本人学生に対し奨学金の支給等を行う。これにより、地球社会化時代における国際化拠点としての本学で学生支援の一層の充実が図られる【資料3】。

 東京外国語大学の今回の措置は、日本人学生と外国人留学生をともに支援すること、また、緊急支援と長期的な支援をパッケージとして行うことに特徴があり、国立大学が独自に行う支援策としては、他に例を見ないものであると考えている。

▼本件に関する問い合わせ先
 国立大学法人東京外国語大学
 企画広報課広報係 楠本・松橋
 TEL: 042-330-5150
 FAX: 042-330-5140
 E-mail: kikaku-koho@tufs.ac.jp


【資料1】
◎世界経済の悪化に対応した緊急支援策について
─東京外国語大学基金「創立百周年記念教育研究振興基金」─

1. 趣 旨
 今般の世界経済の急速な悪化に伴う日本経済の景気後退及び雇用不安により、学生の保護者の学費負担が厳しくなっているとの認識に立ち、平成21年度入学生に対する緊急支援策(奨学金支給)を実施する。

2. 支援の概要(詳細は3月までに確定する)
(1)東京外国語大学基金(創立百周年記念教育研究振興基金)を活用して、平成21年度入学生に対する緊急奨学金を支給する(支給総額は約550万円を予定)。
(2)緊急奨学金の支給対象者は、今般の経済状況悪化に伴い、保護者(学資負担者)の失職等、経済状態が急変した学生とする。
(3)必要書類(学資負担者の所得証明書等)を提出させ、高等学校在籍時の成績等を勘案のうえ、緊急支援対象者(10名以内)を選考し、入学料(282,000円)及び授業料(267,900円=平成21年度前期分)の合計額相当(550,000円)を支給する。
(4)本施策は、あくまでも緊急支援策と位置付け、平成22年度以降の実施は、経済の状況を見ながら判断する。


【資料2】
◎東京外国語大学「留学生緊急支援基金」の創設について
─追加的な私費留学生緊急支援策─

1. 趣 旨
 東京外国語大学では、円高に伴い経済状況が厳しくなった私費留学生(30名)に対する緊急支援策として、一人あたり10万円の奨学金を支給する旨を昨年12月9日に公表したところ、本学留学生への寄付申し出に関する問い合わせを多数頂戴したことから、「東京外国語大学留学生緊急支援基金」を創設し、本学留学生へのご支援を広くお願いすることとした。

2. 基金の概要
(1)名  称: 東京外国語大学留学生緊急支援基金
(2)使  途: 経済的に困窮している本学留学生への緊急支援
(3)期  間: 平成21年1月19日~3月31日
(4)募金方法: 下記の指定口座への振込
        (東京外国語大学会計課までの現金持参も可)
(5)振込口座: 三井住友銀行 府中支店(628) 口座番号7538529
   口座名義  国立大学法人東京外国語大学留学生緊急支援基金
         学長 亀山郁夫
(6)税制上の優遇措置
   東京外国語大学への寄附金は、税制上の優遇措置(寄附金控除)がある。

3. その他
 詳細については、本学ホームページを参照願いたい。
http://www.tufs.ac.jp/common/tufs-fund/kinkyushien.html


【資料3】
◎国際教育交流支援事業について
─東京外国語大学基金「国際教育支援基金」─

1. 趣 旨
 東京外国語大学基金(国際教育支援基金*)による東京外国語大学独自の給付奨学金制度を新たに創設し、派遣留学生(日本人学生)及び受入留学生(私費留学生)の経済支援等を開始する。

2. 支援の概要(詳細は3月までに確定する)
(1)これまでも東京外国語大学基金(創立百周年記念教育研究振興基金)による学生支援(年額約600万円)を実施してきたが、平成21年度から、奨学金制度を大幅に拡充(年額約1,800万円×10年間)して実施する。
(2)奨学金制度の概要は次のとおり。
  (1) 派遣留学生(日本人学生)支援
    奨学金(渡航前一時金として20万円程度)を支給する。
  (2) 受入留学生(私費留学生)支援
    奨学金(月額3万円×6か月程度)等を支給する。
(3)その他、以下の国際教育事業支援も併せて実施する。
  (1) 海外教育研修支援
  (2) 多言語多文化教育支援

*国際教育支援基金
○趣 旨: 東京外国語大学の2006年に東京外国語大学創始150周年と、2007年の創立110周年を記念した基金。
 具体的には、「21世紀の地球社会と対話し行動する東京外国語大学」(”TUFS - InterACTing with the Global Society”)との基本モットーにしたがい、言語や文化的背景の違いをこえて本学に学ぶ優れた学生に対し、奨学金支給、海外派遣などの幅広い支援を行い、多言語化する日本社会への社会貢献をも視野に収めた、21世紀における本学の将来を切り開く記念事業である。
○目標額: 2億円
○期 間: 2006(平成18)年9月1日~2009(平成21)年3月31日(2年7か月)
○使 途: 本学独自の新奨学金制度の設立(年額2000万円、10年間)
      ・国際教育交流支援:(1)派遣留学生支援、(2)受入留学生支援
      ・国際教育事業支援:(1)海外教育研修支援、(2)多言語多文化教育支援