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帝京大学は2010年に、4年制大学では初となる「ヘリパイロットコース」を理工学部航空宇宙工学科に開設した。若い世代のヘリコプターパイロットの育成が急務とされる中、同コースでは操縦技術や航空関連法規だけではなく、航空宇宙工学の知識や一般教養なども習得し、人間性豊かなパイロットの育成をめざしている。
2007年に救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法(ドクターヘリ法)が成立。ドクターヘリの全国配置が強力に進められている。また、各都道府県の警察、消防、防災においてヘリコプターの活躍は目覚ましく、2011年の東日本大震災から昨年の御嶽山噴火に至るまで、巨大災害の発生に際しては、ヘリコプターは人命救助や災害支援、人材派遣、災害報道などで極めて重要な役割を果たしてきた。
一方で、若い世代のヘリコプターパイロットの数は少なく、団塊の世代とそれに続く世代の退職に伴い、ヘリコプターパイロットが大幅に不足することが見込まれている。優れたヘリコプターパイロットの育成は急務の課題といっても過言ではない。
こうした中、帝京大学は2001年4月に理工学部航空宇宙工学科を設立。以来、多くの卒業生を航空宇宙関連分野を中心に社会へ送り出してきた。
2010年に開設した「ヘリパイロットコース」は、4年制大学の学科に初めて設置されたコースとして、単に操縦技能が優れているだけでなく、航空宇宙工学のエンジニアとしての知識と一般教養を併せ持った人間性豊かな人材を育成することを目的としている。
同コースでは、2年次修了までに全員が「自家用操縦士技能証明」の資格取得をめざす。身体条件を満たした希望者は3年次修了までに「事業用操縦士技能証明」を取得し、プロのヘリパイロットをめざすことになる。
1年次の後期からは週2回、ヘリコプターの操縦実習を実施。操縦実習は、宇都宮キャンパスから南南東に位置するアルファーアビエィション下妻操縦訓練所(茨城県下妻市)で、ロビンソンR22ヘリコプターを使用して行う。
また、4年次にはドクターヘリ希望者を対象に医学部の教員が救急医療現場の実情や基礎知識などを講義する「EMS(ドクターヘリ)演習」を開講する。
2010年度入学の一期生は、2013年2月に全員「事業用操縦士技能証明(回転翼航空機)」の資格を取得。現在は二期生がこれから行われる国家試験に向けて全員合格をめざし実習に励んでいる。
卒業生らは、海上保安庁、警視庁などのほか朝日航洋株式会社や中日本航空株式会社など民間の航空会社に進み、次世代のヘリコプターパイロットとしての活躍をめざしている。
■取得可能な資格
・自家用操縦士技能証明(回転翼航空機)
・事業用操縦士技能証明(回転翼航空機)
・航空特殊無線技士
・航空無線通信士
●帝京大学理工学部航空宇宙工学科ヘリパイロットコース
http://www.teikyo-u.ac.jp/faculties/undergraduate/science_tech/pilot/
(参考記事)
・帝京大学理工学部航空宇宙工学科のヘリパイロットコース一期生8名全員が、「事業用操縦士技能証明」を取得(2013/02/28)
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=4980
・帝京大学理工学部 航空宇宙工学科に国内初「ヘリコプターパイロット養成コース」が誕生(2009/10/20)
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=1217
▼本件に関する問い合わせ先
帝京大学宇都宮キャンパス 学生サポートチーム
宇都宮市豊郷台1-1
TEL: 028-627-7123
http://www.riko.teikyo-u.ac.jp/