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龍谷大学と明治大学が3月28日に包括協定・覚書を締結

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龍谷大学と明治大学は、大学間交流に関する包括協定および両大学理工学研究科間の学生交流に関する覚書を、3月28日(土)に龍谷大学深草キャンパスで締結した。

 今回の協定・覚書は、両大学の教育・研究活動の包括的な交流と連携・協力の推進によって、新たな研究領域の確立と学際的教育を展開させ、我が国の教育・研究の一層の進展に資することを目的とするものである。
 この締結により、単独の大学院、研究機関では解明していくのが難しい広範なテーマに取り組むことが可能となる。これらの連携をさらに推進・発展させることによって、世界最高水準の教育・研究活動拠点の構築を目指す。

■1 協定書・覚書の名称
(1) 明治大学と龍谷大学との大学間交流に関する包括協定書
(2) 明治大学大学院理工学研究科と龍谷大学大学院理工学研究科の単位互換に関する覚書
(3) 明治大学大学院理工学研究科と龍谷大学大学院理工学研究科の研究指導の委託に関する覚書
※(1)は大学間による協定書、(2)及び(3)は研究科間による覚書になる。

■2 経緯
 明治大学と龍谷大学は、平成19年度から明治大学が広島大学と共同で実施している文部科学省大学院教育改革支援プログラム(*1)「数理生命科学融合教育コンソーシアムの形成」の一環として、数理生命科学という新しい学際分野を担う若手研究者の育成のため、これまで学生交流会を開催し、相互の交流を深め、大学間コンソーシアムの形成を目指してきた。今回、数理科学の若手研究者育成の枠組みを、首都圏及び関西圏においてさらに展開するため、公式にパートナーシップを結ぶことになった。

 明治大学は、平成20年度文部科学省グローバルCOEプログラム(*2)「現象数理学の形成と発展」の活動として、複雑化する現代社会で起こっている現象を数理科学の眼で解き明かす(=現象数理学)国際的な教育研究拠点の創成そして人材育成に取り組んでいる。しかし、現象数理学はさまざまな分野にわたる学問である。現象数理学を明治大学だけに留まらせるのではなく、日本国内外に展開していくためには、全国に「ある分野」に特化させた拠点を形成し、密接なネットワーク連携を進める必要がある。そして、それは明治大学グローバルCOEプログラムの使命でもある。

 龍谷大学は、関西圏における数理科学教育研究の拠点であり、伝統的な数学や情報科学に留まらず、社会や自然界の現象の解析にも取り組んでいる。龍谷大学数理科学インスティテュートは、「関西圏」の「数理解析分野」の拠点として、「首都圏」の拠点となる明治大学先端数理科学インスティテュート(MIMS)との連携を強くし、更なる発展を目指していくことになる。
 今回、「包括協定」及び「覚書」の締結により、単独の大学院、研究機関では解明していくことが難しい広範なテーマに取り組むことが可能となる。本協定を締結することにより、これらの連携をさらに推進・発展させ、世界最高水準の教育・研究活動拠点の構築を目指していく。

■3 目的
 両大学の教育・研究活動の包括的な交流と連携・協力の推進によって、新たな研究領域の確立と学際的教育を展開させ、我が国の教育・研究の一層の進展に資することを目的とするものである。

■4 今後の連携協力の推進
(1)東京・京都間の学生交流の推進
 本包括協定に基づき、両大学大学院の学生の交流に関する覚書を締結することにより、大学院学生が相手大学大学院の授業科目を履修し単位修得することや研究指導を受けることを認め、大学院学生の交流と研究能力の向上を推進する。平成21年度から明治大学大学院理工学研究科と龍谷大学大学院理工学研究科において、単位互換及び研究指導委託を実施する。

(2)広島大学を加えた3大学(明治大学、龍谷大学、広島大学)を核とした大学間連携による数理科学教育・研究コンソーシアムの国際的展開
 明治大学と広島大学は今年の1月30日に大学間交流に関する協定・覚書を締結しており、龍谷大学も同様の協定・覚書を広島大学と締結の協議を開始した。今回、明治大学と龍谷大学が協定を結ぶことで、3大学間の学生交流が可能になる。今後、この3大学間の連携を核としながら、海外の大学・研究所等とも連携して全国的な教育・研究拠点の整備を行う。

(3)先端研究・国際展開の推進
 両大学の連携は、明治大学におけるフランス国立社会科学高等研究院社会数理解析センター、ハノイ数学研究所等との研究連携をはじめとした「国際性」と、龍谷大学における生命現象・ナノテクノロジー・渋滞学などの最先端分野の数理的諸問題に対する優れた「数理解析学」を融合し、数理科学の分野における世界最高水準の教育・研究拠点の形成を目指すものになる。
 明治大学において今年3月に開催した「明治大学グローバルCOEプログラム『現象数理学の形成と発展』キックオフフォーラム-現象数理学の新しい展開を求めて-」には、龍谷大学等が参加したほか、海外のフランス国立社会科学高等研究院、イタリア学術会議応用数学研究所、台湾国立交通大学等からも研究者を迎え、全国の数学・数理科学分野等の研究者が集った。

(*1)大学院教育改革支援プログラム:社会の様々な分野で幅広く活躍する高度な人材養成のため、大学院における優れた組織的・体系的な教育の取組を支援する文部科学省の教育改革支援事業。

▼本件に関する問い合わせ先
 明治大学 教学企画部 グローバルCOE推進事務室
 TEL: 044-934-7661(担当 中村)
 龍谷大学 理工学部教務課
 TEL: 077-543-7730(担当 池永)

806 若原龍谷大学長<左側>「本学にとって、今回の締結が本格的な大学連携の第一歩となる」、納谷明治大学長「龍谷大学創立370周年という記念すべき年に協定を締結できて光栄」とコメント

807 左から若原学長、四ツ谷理工学研究科長、三木理工学研究科委員長(明治大学)、納谷学長(明治大学)