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東京農業大学(学長:高野克己)応用生物科学部バイオサイエンス学科動物分子生物学研究室(喜田聡教授)では、記憶の「再固定化」という反応が、想起後の記憶増強を起こすことを解明した。この研究結果は、平成26年6月24日国際ジャーナル『eLife』にて発表される。
マウスモデルを用いた実験において、マウスに恐怖記憶を想起させると、恐怖がより強くなることを示した。本研究では、「再固定化」と呼ばれる反応が、この想起後の記憶増強を起こすことを突き止めた。さらに、この記憶の増強には、扁桃体を中心とした脳領域が働き、タンパク質の分解と合成を伴う劇的な分子変化がこの記憶増強を導いている分子機構を明らかにした。
このような恐怖記憶増強のメカニズムは、恐怖記憶を原因とする心的外傷後ストレス障害(PTSD)の発症過程のモデルと捉えられる。このPTSDモデルを活用することで、PTSDの発症予防や治療方法の確立に貢献できると考えられる。(※本研究の詳細については別添資料をご参照ください。)
●掲載情報●
国際ジャーナル『e Life』 (平成26年6月24日発表)
英文タイトル: Enhancement of fear memory by retrieval through reconsolidation
DOI; 10.7554/elife.02736
責 任 著 者: 喜田 聡(東京農業大学応用生物科学部教授)
▼この件に関する問い合わせ先
学校法人東京農業大学戦略室 上田/園部
〒156-8502 世田谷区桜丘1-1-1
TEL: 03-5477-2300
FAX: 03-5477-2707
http://www.nodai.ac.jp