より安全で良質な医療の実現を求めて約1,100人規模の「オール北里チーム医療演習」を実施――北里大学
近年の生命科学、医学の進展に伴って医療は急速に高度化・細分化している。また、疾病構造や人口構造も大きく変わってきており、医療は複数の医療専門職の知を結集して行うことが必要とされている。
さらに、医療に対する社会のニーズも大きく変化してきている。単に病気を治すばかりでなく、どのように診断・治療が行われるかというプロセスや倫理的、心理的、社会的な側面も含めた対応が必要になる等、医療の質が大きく問われている。このように、患者を中心にした良質の医療を実践するためには、多種類の医療専門職の協働(チーム医療)が不可欠であり、そのための優れた人材の育成が急務である。
北里大学では、医療系4学部と2専門学校を擁し、14に及ぶ医療専門職を育成する教育を展開している。また、大学附属の4つの病院と連携した臨床教育も大きな特徴となっている。
これらの特性を生かし、2006年に「チーム医療教育プログラム」を教育面での重点事業として推進することを決定し、具体的な取組みとして「オール北里チーム医療演習」を実施してきた。
5年目となる今年度の「オール北里チーム医療演習」は、5月7日、8日の2日間にわたって開催。学生約1,100人が一堂に会し、異なる学部の学生約10名からなる混成チームを110形成し、相模原キャンパス全体を使ってチームディスカッションを行うという大規模な演習を実施した。
学生からは「医療をさまざまな視点から見ることができた貴重な体験だった」「さまざまな職種の専門性や役割、それぞれの立場からの患者に対する思いや考えを知ることができた」「このチームで実際に医療活動をしてみたい」などの声があがった。
◆平成22年度「オール北里チーム医療演習」―より安全で良質な医療の実現を求めて-
【開催期間】
5月7日(金)~8日(土)
【開催場所】
相模原キャンパス
【出席学生】 ※高学年次対象
薬学部: 135名
医学部: 110名
看護学部: 125名
医療衛生学部: 416名
北里大学保健衛生専門学院: 262名
北里大学看護専門学校 36名
計 1,084名
【担当教員】
チーム医療教育委員会委員: 7名
チーム医療演習実行委員会委員: 22名
ファシリテータ: 110名
【チーム医療教育のGIO(一般目標)】
医療上の問題を解決し、患者を志向した質の高い医療の提供を目標に、チーム医療の構成員として自身の専門性を活かし積極的に医療に参画できるようになるために、医療の流れ、医療の構成員、チーム医療に関する基本的知識、技能、態度を修得する。
【チーム医療教育のSBO(到達目標)】
ア、 患者の診療過程を理解し、そこに携わる職種を列挙できる。
イ、 各職種の専門性、役割および責任を相互に関連づけて説明できる。
ウ、 チームで取組むべき事例を挙げ、職種毎に問題点を明確化し、
自らできること、やるべきことを列挙できる。
エ、 チーム医療とは何かを討議する。
オ、 チーム医療の目標を説明できる。
カ、 チームにおける患者の役割を説明できる。
キ、 チーム医療の立場にたって、医療を考えることができる。
ク、 チームの構成員とコミュニケートできる。
【チームディスカッションのテーマ一覧】
(1)救急医療:心筋梗塞患者の急性期治療
(2)大災害時の医療:大災害時の避難所の維持医療
(3)感染:インフルエンザの流行
(4)がん医療1:喉頭がんの周術期の医療
(5)がん医療2:末期がん・骨転移
(6)臓器移植:腎移植―糖尿病患者の合併症
(7)高齢者医療:脳梗塞後遺症
(8)生活習慣病:メタボリックシンドローム
(9)周産期医療:妊娠高血圧症候群・母子のケア
▼本件に関する問い合わせ先
北里大学教学センター
〒228-8555 神奈川県相模原市北里1-15-1
TEL: 042-778-9031
E-mail: gakusei@kitasato-u.ac.jp
http://www.kitasato-u.ac.jp/