【聖心女子大学】故・冨原眞弓名誉教授が第77回読売文学賞を受賞 ― 『トーヴェ・ヤンソン ― ムーミン谷の、その彼方へ』
読売文学賞は、読売新聞社が戦後の文芸復興の一助とする目的で1949年に創設した文学賞。「小説」「戯曲・シナリオ」「評論・伝記」「詩歌俳句」「研究・翻訳」「随筆・紀行」の6部門からなり、それぞれの部門で前年の最も優れた作品が選出される。
冨原眞弓名誉教授は聖心女子大学着任時から本格的にトーヴェ・ヤンソン研究に着手。次々とヤンソン作品を翻訳し、日本の読者をヤンソン文学の世界へと誘った。また、ムーミン物語にとどまらず、『ガルム』誌やヤンソン晩年の作品群の研究によってヤンソン研究を大きく牽引した。
このたび受賞した『トーヴェ・ヤンソン ― ムーミン谷の、その彼方へ』は、冨原名誉教授が8年の歳月をかけて書き上げた決定版ともいえる評伝。冨原名誉教授は同書にかける思いについて「世界に先駆けてスウェーデン語から日本語への翻訳というやりがいのある、けれども原稿と結果とにひとりでむきあわねばならない仕事のなかで、わたしがほんの一瞬かいまみた芸術家トーヴェ・ヤンソンの真髄(イデー)を、ほかのだれでもない、このわたしが自分の言葉でいいあらわす、つまり、ヤンソンの人生と作品とをあわせてひとつの物語として語りたい、これが本書の目標である。(同書「おわりに」より)」と著している。
■『トーヴェ・ヤンソン ― ムーミン谷の、その彼方へ』書籍情報
[著 者] 冨原眞弓
[発 行] 筑摩書房
[刊行日] 2025年7月8日
[定 価] 3,300円(税込)
[頁 数] 434頁
[判 型] 四六判
[ISBN] 978-4-480-83908-4
●筑摩書房HP 書籍ページ
https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480839084/
◆冨原眞弓(とみはら まゆみ)略歴
1954年生まれ。パリ・ソルボンヌ大学大学院で哲学博士号取得。
1990年から2020年までの31年間、聖心女子大学で教鞭を執る。哲学科教員として宗教学・哲学・倫理学を担当。聖心女子大学名誉教授。在職中、大学院人文学専攻博士後期課程の立ちあげに中心的にかかわり、後進を育てた。
フランスの哲学者シモーヌ・ヴェイユ研究の第一人者。シモーヌ・ヴェイユ研究においては、編訳書に『カイエ3』『カイエ4』『ギリシアの泉』『自由と社会的抑圧』『根をもつこと』『シモーヌ・ヴェイユ選集』『重力と恩寵』『工場日記』『ヴェイユの言葉』、著書に『ヴェーユ』『シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話』『シモーヌ・ヴェイユ』などがある。
北欧文学にも造詣が深く、トーヴェ・ヤンソンの研究者としても日本の第一人者。ムーミン・コミックス全14巻、トーベ・ヤンソン・コレクション全8冊、『彫刻家の娘』『島暮らしの記録』などのヤンソンの訳書のほか、『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』『ムーミン谷のひみつ』『ムーミンのふたつの顔』『ムーミンを読む』『ミンネのかけら』など、ヤンソンおよびムーミン関係の著書多数。
また、カリン・ボイエ『カロカイン―国家と密告の自白剤』、クヌート・ハムスン『ヴィクトリア』の翻訳もある。
2025年没。
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