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【広島国際大学】かんきつ類に含まれる微小カプセルの中身を解明 がん抑制のカギと期待の「調整役」を発見

【広島国際大学】かんきつ類に含まれる微小カプセルの中身を解明 がん抑制のカギと期待の「調整役」を発見
 広島国際大学(学長:清水壽一郎)薬学部の髙倉英樹助教、京都府立医科大学(学長:夜久均)大学院医学研究科の宮本真吾准教授らの研究チームは、かんきつ類に含まれるナノ小胞(脂質膜に包まれたナノメートルサイズの微小なカプセル)内の「microRNA(miRNA)」を網羅的に解析し、これまでに知られていないmiRNAや、複数のかんきつに共通して含まれるmiRNAを発見しました。本件に関する論文が、科学雑誌『Scientific Reports』に2026年3月9日付で掲載されました。
 本研究により食品由来の成分を活用した新しいがん予防など、将来の医療につながる可能性が期待されます。
【本件のポイント】
 ● レモンとハッサク、スダチに含まれるナノ小胞内のmiRNAを網羅的に解析
 ● 複数のかんきつに共通して含まれるmiRNAを多数発見
 ● 食品由来の成分を活用した、新しいがん予防などにつながる可能性が期待される

 

 植物由来のmiRNAは胃や腸で分解されるため、食事から摂取しても体内で機能を発揮しないと考えられてきました。しかし近年、miRNAがナノ小胞に内包されることで消化酵素から保護され、体内で機能を発揮する可能性が報告されるようになっています。その一例として、レモン由来のナノ小胞に、がん細胞の増殖を抑える効果があることが知られています。一方、どのような miRNAがナノ小胞に含まれているのかは詳しくは分かっていませんでした。
 今回、髙倉助教らの研究チームは、中国・四国地方の特産でもあるレモンとハッサク、スダチからナノ小胞を抽出・精製し、含まれているmiRNAを網羅的に解析しました。その結果、合計で158種類のmiRNAを特定し、うち49種類はこれまで知られていないものでした。また、今回実験に用いた3種類のかんきつに共通するmiRNAは77種類あり、中でも最も多く含まれていたのが「miRNA159a(miR159a)」でした。この結果から、miR159aがかんきつ類由来のナノ小胞において、遺伝子の働きを調整する重要な役割を持っている可能性が示されました。
 植物由来のナノ小胞は安全性などの特性から、血液や細胞を介して体内を移動することができる「天然のデリバリーシステム」として医療や機能性食品分野への応用に注目が集まっています。本研究もがん予防など、将来の医療の可能性につながることが期待されます。
 本研究は、日本私立学校振興・共済事業団の2023年度若手・女性研究者奨励金の助成を受けたものです。

論文情報
論文名  Small RNA sequencing analysis identified miR159a as a novel candidate for activity in
   plant-derived nanovesicles from limon, hassaku, and sudachi
   (和訳:小分子RNAシーケンシング解析により、レモン、ハッサク、スダチ
   由来の植物ナノ小胞において、miR159aが新たな機能候補として特定された)


著者名 Hideki Takakura1,*, Shingo Miyamoto2, Tetsushi Yamamoto3, Toshimasa Nakao4,
    Atsushi Taga3,5, Michihiro Mutoh2, Keisuke Oda1(*筆頭著者)

所 属
    1広島国際大学 薬学部薬学科
    2京都府立医科大学大学院 医学研究科
    3近畿大学 薬学部医療薬学科
    4自治医科大学 腎臓外科学部門
    5近畿大学 アンチエイジングセンター

雑誌名 Scientific Reports

DOI 10.1038/s41598-026-38951-4

URL https://www.nature.com/articles/s41598-026-38951-4

公表日 2026年3月9日(オンライン公開)

本件に関するお問い合わせ先

学校法人常翔学園 広報企画課

石村、田中

住所
大阪市旭区大宮5丁目16番1号
TEL
06-6954-4026
E-mail
Koho[at]josho.ac.jp  ※メールアドレスの[at]は@に変換してください。

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