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武庫川女子大学が1年後の共学化に向け、新たなビジョンと目指す大学像を発表――「ダイバーシティと研究力で未来をひらく」

武庫川女子大学が1年後の共学化に向け、新たなビジョンと目指す大学像を発表――「ダイバーシティと研究力で未来をひらく」
2027年4月の共学化を1年後に控え、武庫川女子大学(兵庫県西宮市)は3月5日、新たな「武庫川大学」のビジョンおよびコンセプトを発表した。
記者会見では学校法人武庫川学院の大河原量理事長・学院長と、武庫川女子大学の髙橋享子学長が登壇し、新たなビジョンとして「ダイバーシティと研究力で未来をひらく」を掲げ、目指す大学像を語った。

会見では、武庫川大学の目指す姿や特色を表すタグライン「学生総活躍大学へ All Set, All Possible.」や、従来の記章を八角形で囲み、大学名と組み合わせた「コミュニケーションマーク」を公表。併せて、在学生50人と男性モデルなどが登場するキービジュアルや、ブランドムービー2種も発表した。

大河原理事長は、共学化に舵を切った趣旨として、
1.少子化の影響で、社会が本気で男女共同参画社会、ダイバーシティ社会を求める方向に急激に変化している状況はむしろチャンスだ。「他者理解と協働」の精神を理解するための教育が今こそ必要。女子大学として培ってきたジェンダー教育をダイバーシティ教育に進化させることで、社会の発展に大いに寄与できる
2.本学が大学を開学した1949年、女性の大学進学率はわずか2%台だったが、いまや50%を超え、男性に近接している。「女性に高等教育の機会を提供する」という所期の目的は達成された
3.女性活躍への期待と男女共同参画社会の必要性を感じ取った女子高校生たちが、共学大学への志向を強めている
4.ピンチになってから共学に転換するより、健全なうちに転換した方が大きな成果が期待できる
と説明。
「女子大らしからぬ大規模女子総合大学」である武庫川女子大学の優れた実績を示し、「施設面でも教育面でも共学に足る環境が整っている」としたうえで、「女子大学では十分に展開できなかったことに新たにチャレンジし、これからの社会の発展に寄与できれば」と語った。

また、髙橋学長は教育、研究、施設整備などについて方針を明らかにした。
教育面では、
1.クラス担任制や全学生が参加する「学友会」などの伝統を受け継ぎ、一人ひとりに向き合うきめ細かなサポートを継承する
2.学科間連携プログラムや文理融合ゼミなど13学部21学科が縦横につながる学部横断的な学びや研究を推進する

研究面では、
1.保健や医療に関わる学部学科が充実している特色を生かし、研究におけるコアテーマを「心身の健康―よりよく生きること」に設定。生活密着型・多職種連携研究を推進し、オンリーワンの研究業績を打ち出す
2.大学院のない学部には順次研究科を開設。まずは2029年度に社会情報学研究科コンピュータ・AI専攻(仮称)を開設する

施設面では、
1.トイレや男性更衣室のほか、学生から要望のあった女性専用ルームに代わるサイレントルームを整備する
2.産学連携、産官学連携等の実践型プロジェクトを推進するとともに、企業が常時、滞在して学生や教職員と交流できるオープンラボや、起業意欲のある学生を支援する起業スペースなどを整備する
3.寮や図書館、食堂を柔軟に運用
4.アメリカ・ワシントン州に有するアメリカ分校を、2027年4月までに男子学生を受け入れられるよう整備する

などと説明。このほか、2027年度入試から経営学部と社会情報学部の2学部で外国人留学生入試を実施し、留学生受け入れを拡大すること、開かれた大学として地域連携を進め、地域の活性化に寄与すると語った。

会見にはテレビや新聞など多くの報道関係者が出席。大学院構想や大学院の進学率をどのように高めるか、留学生の受け入れ目標、セキュリティの担保をどうするかなどについて質問が相次いだ。

大学側は「学部時代から研究マインドを育て、大学院への意識を高める」「将来は、留学生比率を学生数の5%にあたる500人まで拡大したい」「開くエリアと閉じるエリアを明確に分け、運用でセキュリティを高めていく」などと説明。会見後に行われた意見交換会でも、活発な議論が交わされた。

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