東京工科大学

2008年度「片柳コンピュータ科学賞」受賞者決定

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東京工科大学とカーネギーメロン大学とが共同で創設した「片柳コンピュータ科学賞」の受賞者による記念講演が、5月23日、東京工科大学で開催される。

 「片柳コンピュータ科学賞」は、東京工科大学(東京都八王子市)とカーネギーメロン大学(米国ペンシルベニア州ピッツバーグ)とが共同で、コンピュータサイエンスにおける世界的に卓越した学者・研究者に贈られる賞として、昨年、創設したものである。

 同賞は「片柳優秀研究賞」と「片柳新進リーダーシップ賞」の2つから構成され、毎年1名ずつに授与される。「片柳優秀研究賞」はすでに持続的に優れた業績を有すると認められた、実績のある研究者が、「片柳新進リーダーシップ賞」は新進の卓越した研究者が対象となる。副賞として、前者には2万ドル、後者には1万ドルの賞金が授与される。受賞者は、両大学の選考委員が推薦し選考した結果により決定される。

 本年の片柳優秀研究賞は、カリフォルニア大学バークレー校電気工学・コンピュータサイエンス学科C・レスター・ホーガン教授であるクリストス・パパディミトリュー(Christos Papadimitriou)氏に授与される。

 また、片柳新進リーダーシップ賞は、マサチューセッツ工科大学電気工学・コンピュータサイエンス学科エスターおよびハロルド・E・エジャートン教授兼准教授であるエリック・D・ドメイン(Erik D. Demaine)氏に授与される。

 授賞式は、4月10日(木)に米国ピッツバーグのカーネギーメロン大学で、また5月23日(金)に東京工科大学で行われ、同時に受賞者による記念講演を行う予定だ。

【受賞者紹介】

■第2回 片柳優秀研究賞 クリストス・パパディミトリュー(Christos Papadimitriou)

 アルゴリズムと複雑性理論並びにそのデータベース、最適化、人工知能、ネットワークおよびゲーム理論への応用に関する世界的な専門家。氏はまた、計算複雑性理論の分野で広く使われている教科書 “Computational Complexity” および “Turing”(2003年 MIT 出版局刊)を含み、5冊の本の著者でもある。”Turing” は、世界最初のコンピュータ科学者アラン・チューリングにちなんだ名前のスーパープログラムが繰り出す、思想の歴史と未来についての一連の講義の形式をとっていて、それが一種の三角関係をもったラブ・ストーリーを構成している。さらに氏は、バークレー校で、教授と大学院生の「レディー X とプラスの固有値」(Lady X and the Positive Eigenvalues)という バンドのメンバーとしても知られている。

■第2回 片柳新進リーダーシップ賞 エリック・D・ドメイン(Erik D. Demaine)

 エリック・D・ドメイン氏は、理論コンピュータ科学における注目の新星であり、関心分野は計算幾何学、データ構造、アルゴリズム、組合せ論等にまたがる。特に計算機折り紙(折り紙の数学)に造詣が深い。折り紙理論の研究にともなって氏が作成した折り紙は非常にエレガントであり、芸術品とまで評価されている。実際、ニューヨーク市現代美術館で開催中の「デザインと弾力性のある頭」(Design and the Elastic Mind)という展覧会にも氏の作品が数点展示されている。マッカーサー・フェローでもある。

*カーネギーメロン大学コンピュータサイエンス学部における片柳コンピュータ科学賞に関するサイト
http://www.cs.cmu.edu/~katayanagi/

▼本件に関するお問い合わせ先
東京工科大学 広報課
TEL 042-637-2119
E-mail:pr@so.teu.ac.jp
http://www.teu.ac.jp/