ものつくり大学

自然環境にやさしくローコストな浮橋を授業で建設―─ものつくり大学

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ものつくり大学では、建設技能工芸学科3年生の授業で、実際に「橋」を建設している。今年は、自然環境にやさしくローコストな浮橋の建設に取り組んでいる。

 ものつくり大学(埼玉県行田市)では、実験・実習に力を入れた“実践的体験型カリキュラム”を展開している。中でも、建設技能工芸学科3年生に配当される構造物の実習では、実際に橋を建設しており、これまでにも製造棟と建設棟を結ぶ連絡橋(鉄筋コンクリート製の第1連絡橋、FRP製の第2連絡橋)を完成させてきた。

 今年は、自然環境にやさしくローコストな浮橋の建設を行っている。約2m×3m、厚さ約40cmのコンクリート製のパーツを9つ制作。パーツ内部には、鉄筋の代わりに錆びないカーボン補強筋を使用している。この9つのコンクリートパーツを、大学キャンパスにある調整池に浮かべてロープで連結するというものだ。全長は30mに達する。
 7月18日(金)には、ウェーダー姿の学生たちが池の中で待ち構え、運び込まれたコンクリートパーツが水に浮かんだことを確認すると、パーツを次々とロープで連結していった。

 浮橋は、文字通り水に浮いているため、橋建設の基礎工事を必要としない。杭を打ち込んだり、川の流れを変えたり、護岸工事をするなど、川や池の自然環境を大きく変えてしまうことがなく、水の流れをせき止めることもない。完成後も、橋脚がないため、水流により川底がえぐられてしまうこともない。自然環境にやさしい橋なのである。
 通常の橋に比べ、使用する材料は非常に少ない量で済み、連結したロープは10年程度で交換する予定だが、そのほかにはほとんどメンテナンスも必要ないため、コストもかからない。また、浮橋の大きな特徴として、橋そのものを移動することが可能である。

 実際に使用できる本物の建造物を授業で建設できることはものつくり大学の特徴だが、今年は、自然環境にもやさしく、ローコストな浮橋を題材にしたことにより、学生はさらに得るものが大きかったであろう。

▼本件に関する問い合わせ先
 ものつくり大学 学務部
 埼玉県行田市前谷333番地
 TEL: 048-564-3200
 FAX: 048-564-3201
 E-Mail: kubota◎iot.ac.jp
 (「◎」は「@」を示します)
 http://www.iot.ac.jp/

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